前回の記事で、働くことができなくなった人たちの「家賃を軽減せよ」という妄想的な提案を書いた。
愚生の思いつきに等しい願望が、思いがけなくも部分的に通じたのか知らん。びっくり仰天、菅官房長官が一昨日、こんな記者会見を行ったらしい。
[緊急事態宣言によって売り上げが減少した飲食店への支援策として、テナントの「賃料」への負担軽減策について、改めて見解を述べた。・・事業者側の賃料を支援、貸す側の固定資産税の免除は適切である] (20/04/13)。→(追記:再発見するも、17分の内の1分ぐらい)
テナントの「賃料」への負担軽減? 色々な業態があるのに、なぜ飲食業に限定したのか。図らずも自粛している、小売り、サービスの個人事業主は様々だ。さらに付け加えれば、非正規雇用として働く個人への、早急の給付対策がなぜないのだ。なんか本末転倒・・いや的を射ていない。
不本意にも収入が途絶えた。家賃などが待ったなしで、現金をいま支払わなければならない。そんな差し迫った状況を阻止すべく、臨機応変な仕組みを呈示したかった。夢想に近い妄想ともいえる。(※別記)
もし、これが現実化し実施されるならば、オーナー(貸す大家側)からすれば家賃が入らないことになる。ということで、固定資産税の減額もしくは限定期間での免除がいいと、一歩退いて愚生は提案したわけだ。
(この度のウィルス惨禍にあっては、持てる人=大家さんならば、店子さん側の企図せぬ痛み・不如意はどうか分かち合って下さい、と匂わせましたけど・・どうでしゃっろか?)
さらに言えば、固定資産税って、当然のごとく土地所有者に納税義務はある。最終的には、借り主が負担しているという見方も成立する。いやまてよ、固定資産税は地方税として徴収されているのではなかったか?
それにしても、中央政府の所管外のことなのに、菅官房長官がなぜ表立って記者会見するんだろうか。事務方の仕事でしょうが・・。勤労者(該当地域に住む学生さんも含まれる)に規定した、しかるべき決定に基づく「家賃の補助」なら筋が通るのだが・・(これだって我々の血税からの支払)。
閑話休題。
今日の同じニュースの枠内では、安倍晋三首相のツイッターに、星野源さんとの「コラボ動画」として自宅で優雅にくつろぐ様子を公開したとあった。
緊急事態宣言のなか、明日の生活への不安、現実的貧窮に苛まれる人たちから顰蹙、怒りをかったそうだ。だよね。一方、「いいね!」の賞賛も、たくさんあったらしい。人気者なんだ、だから彼はポピュリスト!
20200412 安倍総理が星野源の動画に勝手にコラボ
▲このコラボ映像を、YouTubeにアップした安倍さんのIT・個人スキルに脱帽だ。(いや、昭恵さんかな・・まさか、欧州に栄転した私設秘書が・・。あれか、籠池夫婦の怨念による・・)
自分がマスメディアの前面に出て、何かしらのビヘイビア。政権を担当する者として、今の時代には、エビデンスさておき、自信をもって発言する力、寝技。それは真っ当なことだ。そう思い込みたいんじゃないのか・・。(カタカナ英語は、自分的には禁止したいんだが)
だとしたら、政治家として間違ったバイアスをもっている。ここでは細かいことは書かないが、官邸の現メンバーにはそういう方が多い(傲岸さが当たり前として、仲間うちで認知されている。それが一般大衆との認知的不協和の源泉ですたい)。
菅官房長官といい、安倍首相といい、どうも現実認識においてわれわれと相当の乖離がある。だから、今回のことも有耶無耶となって、愚生の妄想の泡になるかもしれない。
正念場はいつ、どういう形でやって来るのか。この未曾有の感染症被害=自然災害を克服するモデルはつくれるのか。
Y.N.ハラリ、J.アタリたちも、朧げな分析の輪郭程度をえがいた感じで、最適のアルゴリズムを示唆できなかった(12日ETV特集を観て)。
ともかく無発症のまま感染する。2003年新型コロナSARSの、さらに進化した神鬼のようなウィルス(COVID-19 )。今もって何人も把握できないのは不思議、いや「底知れないほど怖い!」の一語だ。
(※別記):この点についてさらに分りやすいスキーム、かみ砕いた具体例を例示したい。(非正規の独身者Aが都内で賃貸住宅に暮らしているケース)
緊急事態宣言により、独身者Aが雇い留め、出勤停止になれば、当月の家賃の支払いは免除される。その時、Aは雇用主と申請書作成し、大家に提出する。その後、大家が行政に書類を提出して、収入補填手続きを行う。要するに、Aからすれば収入がなくなるから、当月に支払うべき家賃がなくなれば、負担は軽減される。当座、負担があるのは大家だが、行政はそれを後に補填するというもの。
店子である独身者Aからすれば、入って来るべき金が今は失われたのだ。そのとき、支払うべき金が必要なくなれば、当座の生活は少しでも楽になる。金銭の授受としてのやりとりは、大家と行政との手続きがメインだ。雇用主とAとの申請書づくりは、お互いにメリットがあるし、面倒な手続きではない。
(追記):菅官房長官 定例会見【2020年4月13日午前】
▲該当部分は、前半の5分ぐらいから。官僚の作文を朗読しているだけ。即ち、この国のガバナンス(というより損得勘定のマネージメント)は官僚主導であることは、戦前から変わっていない。ま、しかし、官邸の記者クラブを抱き込んだ、予め合議されたのごとくのシナリオでしょ。忖度権現様のマスメディアは、ここまで落ちた、その証左であろう。取りも直さず、この巫山戯たやりとりを、時に愉しむのも一興としておく。
最後に、以上の記事は4月13日に作成し14日に投稿した。日時の表記が誤っている箇所があるかもしれない。その他、誤記の修正、追記を加えることを了承されたい。
さらに追加すると、自粛中の愚生がここ2,3か月ご贔屓の、プロ・バレエダンサーのユーチューバー『ヤマカイTV』に遭遇。たった今、投稿されたのは偶然の極み。星野源「うちで踊ろう」の、若い人が言うところの神コラボ?だ。安倍さんよ、体を動かさなきゃ。踊ろなきゃ。
うちで踊ろう。ガチで。
▲ネレアさんが左端にいるよ。