小寄道

日々生あるもの、魂が孕むものにまなざしをそそぐ。凡愚なれど、ここに一服の憩をとどけんかなと想う。

改名の幻想

2016年03月29日 | 国際・政治

 

民主党が民進党に改名した。私にとってどうでもいいことだ。多分わたし以外の多くの方も,同様の感想を持っているのではないか。

彼らは、「命名」というものに意味を見出している。殆ど、幻想である。替えることの対費用効果、イメージ戦略、選挙対策などのメリットを想定しても、これだと思い当たる理由が見つからない。岡田代表はじめ誰もが、万人を納得させられるような弁を語ることができない。

根拠のない期待と願望を込めた、もはやハッタリ感覚ともいうべき改名であろう。英語名にしても矛盾がある。マスコミの報道も、便宜的なおつきあいのようだった。

彼らにはことごとく失望させられた。かつて、民主党が政権をとったばかりのころ、私は幾ばくかの期待を抱いた。鳩山由紀夫が普天間基地の米軍移転を一方的に宣言(※)。有頂天になって、ファッションショーなぞで蟷螂ウォークを披露していた。ほどなくして案の定、アメリカ政府は彼を見限った。民主党という名前の正統な後継者・鳩山は、小沢一郎と同様、アメリカをちと舐めていた。けん引役の二人がいなくなれば、民主党は死に体だ。その後の迷走はご存知の通り。後継者はパワーポリティックスを弁えない凡坊たち。遂に政権を失っても、自省のかけらも見せず、名前を変えれば新たな力が付与されると思っている。生きるうえで幻想をもつことに、文句を言われる筋合いはないことだ。但し、政治の世界に幻想を持ち込むことは信用失墜、愚の骨頂である。

しかしだ。安倍政権はこれで盤石となり、安保法制はじめ増々自分たちの都合のいい具合になる。海の向こうの政権が、あのTという男に牛耳られたら・・。ああ、ただいま思考停止電波・・ジュ・シ・ン・チュ・・。


(※)追記:沖縄の米軍基地移転等について、今年2月4日に鳩山由紀夫氏が講演した映像を発見。辺野古基地移転に至るまでのプロセス、彼自身が関与したことまで含めて、真相(?)を語った内容です。「常時駐留なき安保」は普通の国のありかたです。そのことの是非を、まず日本国民に問う、そして考えてもらう。国民の判断、その選択の結果がでてから行動するのが、本来の道筋でした。ともあれ、鳩山氏は軽率のそしりを免れません。私の見立ては、外務省、防衛省の意図的な離反、つまり鳩山氏をはめたわけです。背景にはアメリカ政府(アーミテージ他)がいます。このように書くと陰謀論めいてきますが、パワーポリティックスそのB面の行使がありました。当時、鳩山氏は首相としての地位に有頂天となり、全能感に支配され、拙速な言動を行いました。アメリカの従属国としての峻厳なる力関係を見据えていたら、もっと時間をかけて戦略を練り、並行してアメリカでの地道なロビー活動を展開すべきでした。まさか、身内の政府から裏切られるとは思わなかったと・・。鳩山氏の人の好さは無類ですが、真面目で丁寧な語り口は、ただ人が良いだけにしか見えない甘い告解となりました。2時間ほどの講演ですが、暇があったらどうぞ・・。はっきり言っておすすめしません。私自身のために、上記の記事をかいた裏付けみたいなものです。

それにしても、この発言の趣旨さえマスコミでは報じられない。一個人とはいえ元首相の発言です。それなりの重みはあるのですが、今のマスコミも例の袋小路(自己決定能力喪失)にはまっている証拠でしょう。この講演の主宰は誰か? 笑ってしまいますが、これでいいのかと考えますと、日本は確実に滅亡への道を歩んでいますね。子供たちが可哀想です。(4月2日記)

https://www.youtube.com/watch?v=P83q7Ddyu-0


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