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東京の蕎麦はどうしてこんなに甘いのか? @ 上野 『翁庵』

 


 東京出張の際、上野の「翁庵」に伺いました。上野駅から徒歩2分かな。駅から延びる浅草通りに面しています。店の外観はなかなかの歴史を感じます。店の左右は今風なビルに挟まれ、この店だけ「昭和」の雰囲気を漂わせていますね。


 店に入るとすぐ右手に帳場がありご婦人が座っています。ここで食券を買って席に着きます。食券と言ってもバスの回数券みたいな薄い紙片です。もりそばとビールをお願いしました。


 4人掛けテーブルに座ると同時に、フロアー係のご婦人が食券の確認に来ます。「ビールは蕎麦と一緒にお願いします」と僕。その20秒後にビールが届きました。枝豆の突き出しはいいとして、「ビールは蕎麦と一緒にってお願いしたばかりなのに」と心の中でつぶやくと、そのつぶやきが終わらないうちにもりそばが届きました。


 「な~んだ、注文が入ってから茹でるんじゃなくて、あらかじめ茹でおきしてあるのね」。でもそのやり方は客を待たせないって点では秀逸ですね。だってこの時間帯のこの店って、蕎麦を注文しない客はまずいないし、客もすごいスピードで回転してゆくので、蕎麦はあらかじめ茹でおきしてても、「蕎麦が乾燥する」ってことはないだろうしね。


 で、問題はそばつゆでした。まるで餅につける「砂糖醤油」みたいに、甘い、甘い、甘い。東京の老舗の蕎麦屋ってみんなこんなに甘いのでしょうか?。それに蕎麦もやけにパサパサしてるねえ。前言を撤回します。これやっぱり乾燥してます。あるいは乾燥した蕎麦に水をかけなおしたのかもしれない。


 東京の老舗有名店の味が、常に自分の好みに合うとは限らないという一例でした。


 でも、店の雰囲気はよかったですよ。店の壁には、誰でも知ってる噺家さん色紙や、小沢昭一(小沢一郎じゃないよ)の

  

そば好きと 
いうなら上野へ 
出てきた時は 
いちどは寄って
おきな庵



 という小沢昭一らしい色紙もあります。小沢昭一もその小沢昭一的こころで、この甘い蕎麦を食べてたのかな。うーん 












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