秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

菜菜子の気ままにエッセイ(お彼岸のつぶやき)

2011年09月22日 | Weblog
人一倍 父に依存していた母は、とても臆病だった。
その上、父を失くしてからは、被害妄想にますます、拍車がかかった。
だから 父が逝ってしまってから、
わたしは 中学一年生から、父の代役になった…

あの頃も、
大型台風は、バンバン上陸した

母は、びくびくと、ただ怯えるばかり。
トタン屋根に当たる、雨の音は、強力だった。
当時、わたしの部屋は、階下にあったので、母は、台風の夜は、わたしの部屋で、必ず寝ていた。

『風、吹きよるか…?』
「吹きよるかも~」

『マーコは風の音、怖いことないんか…?』
「全然~なんともないよ~~」

『台風、明日は抜けるの…』

「明日はどっかに、いくだろう~母ちゃんは、早く寝なよ~」

『マーコは寝んのか?』

「まだまだ、寝んよ~カセットテープ聞く~カセットテープ聞いてから、しわしわ寝るわ~~」

わたしの声を、聞きながら、母はいつも安心しながら、眠っていた。
私は 台風も 雷も
大嫌いだったんだよ…
でも…
私がびくびくしていたら、母はもっと 不安になるから…
私は いつも オオボラを吹いていたんだ。

娘に騙され続けたまま、父の傍に行けた、母さん。
私は、孝行娘だったかな?

家の前の 川が増水して 夜中に目が覚める。流されたドラム缶が
岩に何度も当たりながら、その音も、響いてくる


…が
正直…

ちっとも 怖くはない。
娘達のアパートに、避難するのは
家の裏の 最悪の土砂崩れから、身を守る為…
そして、
何より娘達に 心配をかけない為…

私は あの少女の頃から、比べたら
随分と たくましい
オッサンに 成長した…

たまには、
黄色い甲高い声で
『風~イヤ~ン~コワーイィ~』
などと 言ってみたい…
※死語に 近い……

『なるようになる、死ぬ時は死ぬっ!』
ワタシの モットー!

何よりも
何に対しても
私は自分に、正直に生きてきたから、
後悔して いない。
一度 特養に入所させた母を、退所させ、自宅に連れ帰った事も、
今 振り返れば
よかったんだと 想う。
様々な方々の
終焉を垣間見る度、
母は 幸せだったと想う。
この答が でたのは、
最近のことだけど…

うし女から
有り難い メールが届いた…

『宿泊代はいりません~』
宿泊代を、負けてくれるのなら…
食費と掃除代を請求するのも…
負けてやろうかな?

世の中 もちつもたれつ!

様々な 災害が
容赦なく 襲い掛かっています。

家屋の被害に遭われた
方々に対し、祈ってます!

『愛する者を失った哀しみに比べたら』

大丈夫だからね!
毎日 毎日
頑張って 踏ん張って
再生して下さい。

気温 16度
祖谷(イヤ)からのメッセージでした