秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

菜菜子の気ままにエッセイ(世界にひとつだけの・はな芋な話)

2012年02月14日 | Weblog
《キクいも》は北アメリカを原産とし、世界中に外来種として、分布されている。
春に芽を出し、丈は1.5~3メートルに成長し、初秋に菊の花に似た、黄色の花を咲かせる。
気温17度以下の土地なら、どこでも成育する。祖谷地方では、古くから
《ハナイモ》
と呼ばれ、主に漬物として、食されている。※テキトーにパクる
《ハナイモ》
が平家の時代から、食されていたのかなんて…?
私が、知る訳がないっ!

《ハナイモ》を、去年頃から、漬けている私。お友達には、好評だ。
やっぱり、焼鳥のタレと同じで、母が漬けていたのを、見て覚えている。

《ハナイモ》
の芋は、生姜に似ている。ゴツゴツして、形も不揃い。
漬ける前に、土を取り除いて、洗う作業が、テマがかかって、大変なのだ。
大根みたいに、わかりやすい、カタチではない。
でも、上手に漬けると、ご飯のお茶漬けに、ピッタシ~!
このハナイモ、主人がカタチとして、生きていた時の頃。
元管理人の妻、〇ちゃんが、夜8時位に、出張帰りに、突然、地雷のように
私の家に寄ったことがある。
玄関に入るなり、開口一番っ!
『菜菜ちゃ~ん、ハナイモの漬物、食べたい~!お茶漬けで食べた~い!』
と現れて、食って帰った時が、あった。

そんな、大好評のハナイモの漬物も、苗や芋がシカちゃんとか、猪くんに食べられて、
なかなか、手に入らなくなった。
今年の分は、近所の法事の席で、ハナイモの話題になり、芋が手に入らないと 私が言うと
『おらんくに、あるわ~!掘ってやるわ~!』
と昔は若かった、男子がガンガン呑みながら、言ってくれた。
数ヶ月して、秋の事。
我が家の車庫に、ハナイモが置かれていた。
酔っているように?見えても、言った事は、覚えていた。
カッチョエエ~!

近所の人に、掘った生芋を預けてくれて、預かった方が、芋をキレイに洗って、届けて下さった。
めちゃくちゃ、楽してる?みたいな ワタシ。
…で
今年は、栃木に住む、主人のお兄さんに、お豆腐などと一緒に、送ってあげた。
大好評だった。昔の母親の漬物を、思い出して、嬉しくて、友達と少しずつ
食べていると、電話がかかった。
道の駅で、売っていた、ハナイモを見つけた。僅かしか、残っていなかった。
またまた、手間隙かけて、漬けた。二回目を、送ってあげようと、荷物を作った。
何てったって震災で大変だったから、奮発した。
少しだけを我が家に残し、今度は、デカイ海苔瓶に、容れた。
回りを、発砲スチロールで囲み、新聞紙を詰め、割れ物シールと、天地無用を貼り、万全だった。
『猫宅配便』に、託した。
一瞬、過ぎった胸騒ぎ…
『下に思い切り、ぶつけない限り、割れないだろう!』

……
……
栃木から、電話がかかった。
いつもの荷物は、二日はかかるのに、何故か?一日で着いていた。……割れていた。
栃木の営業所から、電話がかかり、中味だけ洗って持参しますと、言われ、お兄さんもそれで
了解したらしい。
私は、めちゃくちゃ、へこんだ。
あの、愛情たっぷりの、世界中にひとつの、漬物が~~~!
お金では、代えられない、
『震災に負けないで漬物』
が……

営業所に、仕事の帰りに、直接寄った。
ドライバーも、みんな、古い付き合いに、なる。みんな、一緒に歳とった~みたいな…

ワタシは、怒りを堪え、大人の女子らしく、言った。
『昨日、送って頂いた、宅配便、割れとったみたい。今、電話があったんよ。
栃木の営業所に着いた時点で、割れていたみたいなよ。なんで、あの荷物が、割れたんだろう…?』
『へえ?』
みたいな 顔をして、驚いた表情の、センター長。
ここで、ワタシは馬鹿タレな ええ奴…
終わった話しは、蒸し返さないっ!

『スッゴく、ショックなんですが、ドライバーもわざとに割ったのではないだろうから
弁償して頂けるなら、貴重なハナイモの芋を、弁償して下さい。』
と言って、帰ってきた。
あくる日、電話がかかった。
その営業所からだ。
パシリ役の?、事務の方からの、電話だった。

『もし…もし…
あの…芋のことですが、何キロでしたか?芋は何キロ、送りましたか?』
『1キロか、2キロまででしょう…海苔瓶が一杯になった量ですから…』とワタシ。
……
……
あくる日、更に電話が、かかった。
……
……
『漬ける前の1キロですか?漬けた後の1キロですか…?』
……
……
呆れて、不愉快だと伝え、電話を切った。

すぐに、ガソリンスタンドで、偶然、センター長に、会った。
直接、言った。
すでに、久しぶりにキレていた、ワタシ。
『あのな、生で1キロとか、漬けて何キロとか、言う問題じゃないだろ!!!
それを聞くんなら、味噌、砂糖、みりん、醤油のお金も、請求しようかっ!!!
なんちゅう、臨機応変のきかん仕事、しよん!!!悲しい会話、させるなや!!!
久しぶりに、キレたわっ!!!』

こんな、嫌な会話。
昔は、なかったんだろうなあ…
書類優先の社会だから、大切な物を、捨てていっているんだね。
『にんげん』
をキチンとやろうや…
『にんげん』
は、生ものだもの。
草 々














































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