ばぶちの仕事しながら司法試験を突破し弁護士になりました

仕事をしながら司法試験に合格したばぶち(babuchi)の試験勉強記録+その後です。

軽犯罪法

2022年09月16日 08時33分20秒 | 刑法
軽犯罪法は、身近な犯罪として規定されているが、ほとんど運用されていない。

解説本があったので買ってみました。
実務のための軽犯罪法解説

軽犯罪法
第一条 左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
一 人が住んでおらず、且つ、看守していない邸宅、建物又は船舶の内に正当な理由がなくてひそんでいた者
二 正当な理由がなくて刃物、鉄棒その他人の生命を害し、又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を隠して携帯していた者
三 正当な理由がなくて合かぎ、のみ、ガラス切りその他他人の邸宅又は建物に侵入するのに使用されるような器具を隠して携帯していた者
四 生計の途がないのに、働く能力がありながら職業に就く意思を有せず、且つ、一定の住居を持たない者で諸方をうろついたもの
五 公共の会堂、劇場、飲食店、ダンスホールその他公共の娯楽場において、入場者に対して、又は汽車、電車、乗合自動車、船舶、飛行機その他公共の乗物の中で乗客に対して著しく粗野又は乱暴な言動で迷惑をかけた者
六 正当な理由がなくて他人の標灯又は街路その他公衆の通行し、若しくは集合する場所に設けられた灯火を消した者
七 みだりに船又はいかだを水路に放置し、その他水路の交通を妨げるような行為をした者
八 風水害、地震、火事、交通事故、犯罪の発生その他の変事に際し、正当な理由がなく、現場に出入するについて公務員若しくはこれを援助する者の指示に従うことを拒み、又は公務員から援助を求められたのにかかわらずこれに応じなかつた者
九 相当の注意をしないで、建物、森林その他燃えるような物の附近で火をたき、又はガソリンその他引火し易い物の附近で火気を用いた者
十 相当の注意をしないで、銃砲又は火薬類、ボイラーその他の爆発する物を使用し、又はもてあそんだ者
十一 相当の注意をしないで、他人の身体又は物件に害を及ぼす虞のある場所に物を投げ、注ぎ、又は発射した者
十二 人畜に害を加える性癖のあることの明らかな犬その他の鳥獣類を正当な理由がなくて解放し、又はその監守を怠つてこれを逃がした者
十三 公共の場所において多数の人に対して著しく粗野若しくは乱暴な言動で迷惑をかけ、又は威勢を示して汽車、電車、乗合自動車、船舶その他の公共の乗物、演劇その他の催し若しくは割当物資の配給を待ち、若しくはこれらの乗物若しくは催しの切符を買い、若しくは割当物資の配給に関する証票を得るため待つている公衆の列に割り込み、若しくはその列を乱した者
十四 公務員の制止をきかずに、人声、楽器、ラジオなどの音を異常に大きく出して静穏を害し近隣に迷惑をかけた者
十五 官公職、位階勲等、学位その他法令により定められた称号若しくは外国におけるこれらに準ずるものを詐称し、又は資格がないのにかかわらず、法令により定められた制服若しくは勲章、記章その他の標章若しくはこれらに似せて作つた物を用いた者
十六 虚構の犯罪又は災害の事実を公務員に申し出た者
十七 質入又は古物の売買若しくは交換に関する帳簿に、法令により記載すべき氏名、住居、職業その他の事項につき虚偽の申立をして不実の記載をさせた者
十八 自己の占有する場所内に、老幼、不具若しくは傷病のため扶助を必要とする者又は人の死体若しくは死胎のあることを知りながら、速やかにこれを公務員に申し出なかつた者
十九 正当な理由がなくて変死体又は死胎の現場を変えた者
二十 公衆の目に触れるような場所で公衆にけん悪の情を催させるような仕方でしり、ももその他身体の一部をみだりに露出した者
二十一 削除
二十二 こじきをし、又はこじきをさせた者
二十三 正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者
二十四 公私の儀式に対して悪戯などでこれを妨害した者
二十五 川、みぞその他の水路の流通を妨げるような行為をした者
二十六 街路又は公園その他公衆の集合する場所で、たんつばを吐き、又は大小便をし、若しくはこれをさせた者
二十七 公共の利益に反してみだりにごみ、鳥獣の死体その他の汚物又は廃物を棄てた者
二十八 他人の進路に立ちふさがつて、若しくはその身辺に群がつて立ち退こうとせず、又は不安若しくは迷惑を覚えさせるような仕方で他人につきまとつた者
二十九 他人の身体に対して害を加えることを共謀した者の誰かがその共謀に係る行為の予備行為をした場合における共謀者
三十 人畜に対して犬その他の動物をけしかけ、又は馬若しくは牛を驚かせて逃げ走らせた者
三十一 他人の業務に対して悪戯などでこれを妨害した者
三十二 入ることを禁じた場所又は他人の田畑に正当な理由がなくて入つた者
三十三 みだりに他人の家屋その他の工作物にはり札をし、若しくは他人の看板、禁札その他の標示物を取り除き、又はこれらの工作物若しくは標示物を汚した者
三十四 公衆に対して物を販売し、若しくは頒布し、又は役務を提供するにあたり、人を欺き、又は誤解させるような事実を挙げて広告をした者
第二条 前条の罪を犯した者に対しては、情状に因り、その刑を免除し、又は拘留及び科料を併科することができる。
第三条 第一条の罪を教唆し、又は幇助した者は、正犯に準ずる。
第四条 この法律の適用にあたつては、国民の権利を不当に侵害しないように留意し、その本来の目的を逸脱して他の目的のためにこれを濫用するようなことがあつてはならない。
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サイバーセキュリティ関連犯罪

2022年06月05日 16時25分17秒 | 刑法
サイバーセキュリティに関する犯罪は、新たな技術的知見も必要になってくるので、難しいものが多いです。

そのような中、サイバーセキュリティに関する刑法の本が出ました。

「ウイルス、ハッキング、盗聴、データ改ざん・暗号化――。社会のデジタル化に伴いサイバーセキュリティ侵害の手段・態様も多岐にわたる現代を見据え、刑法典や特別法のなかに散在するさまざまなサイバー犯罪対策のための刑事規制を体系的に整理したうえで、解釈論を詳説。コンピュータに関する基礎知識など技術面に加えて、具体的ケースを用いるなど実務面にも目配りをした〈サイバーセキュリティと刑法〉の決定版。」
情報刑法Ⅰサイバーセキュリティ関連犯罪
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1回目落ちたあとの2回目に向けた勉強のために買った本(刑事系)

2014年10月16日 14時10分43秒 | 刑法
最後に刑事系です。


刑法
基本書
刑法総論 第2版
刑法各論 第2版
事例から刑法を考える 第3版

事例から刑法を考える、はかなりやりました。ものすごくレベルが高いですが、知識、流れが身に付きました。


刑訴法
刑事訴訟法 第6版 (法律学講義シリーズ)
事例研究 刑事法 (2) 刑事訴訟法
事例演習刑事訴訟法 (法学教室ライブラリィ)

出ませんでしたが、自白の部分はかなり勉強になりました。
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ソクラテスメソッド

2014年08月04日 23時30分03秒 | 刑法
昔、刑法のソクラテスメソッドを勝手にしてきた人がいました。

全然納得できない内容で、相手の方も理解できていないのか、こちらがこう考える理由や結論を言ったら、その場合は違うので、ではこの場合と考えてくださいとか、意味不明な内容になりました。


あの時に、私はソクラテスメソッドってめんどくさいから、口述模試の方が100倍良いのでは?と思いました。



法科大学院ができた頃は、やたらソクラテスメソッドがもてはやされた気がしましたが、全く意味のない手法だったような気がします。
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アメリカ

2014年06月22日 00時08分00秒 | 刑法
この前、アメリカの弁護士ドラマを見ていたら、アメリカのある州では警察官に職務質問を受けている最中、音声を録音すると違反だとか。

ただし、録画なら違反にならないとか。
よく分からない規定だなぁ、と思いました。
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詐欺罪

2014年04月19日 16時28分16秒 | 刑法
これは、詐欺罪に当たりますか?

当たるとする構成で検討すると、勉強になると思います。

詐欺商法


「紳士服販売で業界2位の「AOKI」が手を染めた詐欺商法。この春大学に進学する学生を宣伝ハガキでつりあげ、セールで謳った企画商品の数を騙ったあげく、通常価格で購入させるというもの。明らかな詐欺行為である上、景品表示法にも抵触しかねない悪質な手口だ。」
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問題

2014年04月19日 00時10分28秒 | 刑法
以下の甲の罪責は?


問題

ある掲示板に甲がいたずらで以下のような書き込みをしました。

「○月X日、A県B市の公務員乙を爆弾で殺害する。」

しかし、公務員乙は実在しませんでした。
そのため、A県の警察は警備を強化したりしませんでしたが、公務員乙に似た名前のA県B市にあるC企業に勤めるZさんは、C企業の上司から自宅待機を命じられ、Zさんも恐怖のため○月X日はどこにも行かずに過ごしました。

甲の罪責を答えよ。
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不作為犯

2014年03月09日 22時24分04秒 | 刑法
不作為犯は、かなり難しいですね。

私は、
1 法益侵害発生の高度の危険
2 作為の可能性・容易性
3 作為義務の存在
という要件、規範を立てて、作為義務については、法令、条理、先行行為、排他的支配性を考慮して判断すると、していましたが、山口教授の本を見るとそうではないようですね。


山口先生は、刑法総論第2版P75によると、
「1(保障人的地位に基づく)作為義務、2作為可能性の判断に基づいて、作為による構成要件実現と同視しうる場合」
としています。

さらに、同書P88、89によると、
「作為義務の根拠」について、「「結果原因の支配」の有無を問題と」し、「法益侵害の過程は危険の創出→増大→結果への現実化と把握することができるが、不作為との関係で理解すると、」「結果原因の支配とは、こうした結果へ向かう危険の原因の支配を意味する」。
「結果原因の支配は、」「1危険源の支配と2法益の脆弱性の支配に分けることができる」。


以上をまとめると、
1 作為義務の存在
2 結果回避のための作為の可能性
であり、結論として、作為による構成要件実現と同視しうるかどうかを検討するように思われます。

そして、作為義務は、結果原因の支配であり、
1 危険源の支配
2 法益の脆弱性の支配
を検討して、作為義務を認定することだと思います。



私の規範の1は、当然の前提とされているので不要かもしれません。
ただ、2と3の順番を入れ替え、作為義務の認定を注意深くすれば、山口教授の規範と似ているとも思われます。
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刑事関係

2014年01月26日 21時01分21秒 | 刑法
刑事事実認定

刑事事実認定重要判決50選〔第2版〕(上)

刑事事実認定重要判決50選〔第2版〕(下)
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偽アプリ

2014年01月18日 11時14分45秒 | 刑法
ピザーラとマツキヨの偽アプリが出回っているらしい。

ピザーラもマツキヨも宅配や通販が出来るので中継して個人情報を抜かれるおそれがありそうです。


http://www.itmedia.co.jp/news/spv/1401/16/news090.html


これは、何罪に当たるでしょうか?


詐欺っぽいですが、個人情報を財物といえるかが問題になりそうですね。


また、それ以前に実行行為も難ありそうです。

不特定多数の人がアプリをインストールするのを待つので、どの段階が予備か?実行行為か?

欺く行為は何になるか?


アプリを作って、アップして他人にインストールされるのを待つのは不作為なのか?

アップした段階で着手ありとするのか?

被害者の行為を介した間接正犯になるのか?



さらには、偽アプリを利用されて被害を受けた企業が被害者なら、偽計業務妨害なのか?


刑法的には問題点が多々ありそうです。
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サイバー犯罪

2013年12月05日 10時18分09秒 | 刑法
サイバーの世界は、インターネットに繋がっていれば、犯罪を行うことが比較的容易であり、敷居が下がってきたため、数多くの認知出来ていない犯罪があります。


また、現行法で犯罪に当たるのかグレーなものも存在します。


以下は私見です。
否定も有り得ると思います。


クレジットカードの番号とセキュリティコードの情報はこれを用いれば、電子計算機使用詐欺罪です。

では、この情報を売買した場合は?

電子計算機使用詐欺罪の幇助に当たる可能性があります。



では、売買でなく、ネット上に貼り付けた場合は?

不特定多数者への幇助は、否定される可能性があります。




不正にサーバにアクセスするための方法を書いた場合は?

不正アクセス禁止法の幇助に当たる可能性がありますが、不特定多数者への幇助なので、否定される可能性があります。
また、サーバ管理者への防御のためという理由であれば、故意が阻却されそうです。




テレビを盗んだものとは知らずに、他人から依頼されてオークションで販売し、その金額の10%を受け取った場合は?

窃盗犯なら不可罰的事後行為、協力したものは、承継的共同正犯又は幇助犯の構成要件に当たりそうですが、知らないため故意が阻却されそうです。

代理で出品しているので、盗品等有償譲受にはならないでしょうね。
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マイナー

2013年05月11日 18時46分23秒 | 刑法
刑法はマイナー論点を問い、部分点を付与しなければ、一気に点数は悪くなります。

そんな模試は点数の意味がないと思います!!

過去問が大事です。
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強盗

2013年05月09日 23時58分43秒 | 刑法
強盗致死傷罪の機会と因果関係は、気を付けないといけない論点ですね。


致死傷結果が、強盗の機会から生じたものが必要ですが、強盗の機会に生じた原因行為に基づいて致死傷結果が生じたかどうかが問題になるようです。


これは、強盗犯人が逃げようとした被害者を追いかけてナイフで背中を刺した。
その翌日に被害者は死亡した、という事案の場合、強盗致死罪又は強盗殺人罪が成立します。

これも強盗の機会から生じたといえるのかが、問題になります。
死亡結果は強盗の機会から離れているとも思えるからです。

そのため、強盗の機会に生じた原因行為があり、この原因行為に基づいて死亡結果と因果関係が認められる、となるかと思います。
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判例六法

2013年05月08日 20時26分23秒 | 刑法
判例六法で刑法の判例チェック。

細かい判例がかなりありますね。

収賄罪は色々ありますね。構成要件も複雑ですし。収賄と恐喝で正反対の結論の判例があり、どちらでも認定の仕方で変わる気がしました。
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短答過去問刑事系

2013年05月04日 12時04分37秒 | 刑法
去年の刑事系の短答過去問をやってみたが、去年と全く同じ点数で凹みました。

あー。刑訴法がネックです。


重要判例を少しやっていますが、憲法は重要なのが多いですね!!
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