ばぶちの仕事しながら司法試験を突破し弁護士になりました

仕事をしながら司法試験に合格したばぶち(babuchi)の試験勉強記録+その後です。

夜は涼しくなってきました & 民訴法【形成権と既判力】【既判力の拡張】

2005年08月30日 00時10分04秒 | 民訴法
最近、やっと夜が少し涼しくなってきた気がします。

しかーし、窓を開けて網戸を閉めていても虫はどこからともなく入ってきています。
昨日もバッタが2匹入ってきていました

さて、論基礎解答力養成編の民訴法もようやく終わりが近づいてきました
現在の進捗状況42/48問終了です。

今週金曜日は新たに異動してきた方の歓迎会があるので、残り3日間で6問を解きます。
そうすれば、土曜日は商法の基礎答練の予習をやって日曜に答練を受けて、その後、刑訴法に突入できます。

基準時後の形成権の行使
☆構成
既判力:確定判決の主文に包含されるものに生ずる拘束力(114条1項)
・判決主文の判断は基準時、すなわち、事実審の口頭弁論終結時
・原則:基準時までに存在していた形成権を基準時後に行使→既判力により遮断
■例外
基準時までに主張が期待不可
・前訴の紛争の蒸し返しにならない
なら認められる

■具体例
・取消権
 基準時までに主張可能
 前訴の訴訟物自体の瑕疵
 後訴で主張すると前訴の紛争の蒸し返し
 →遮断
・相殺
 提出は敗訴と同視=基準時までの提出期待不可
 前訴の訴訟物自体の瑕疵ではない
 後訴で主張しても紛争の蒸し返しにならない(前訴の訴訟物存在が前提)
 →遮断ナシ
・建物買取請求権
 提出は敗訴と同視=基準時までの提出期待不可
 前訴の訴訟物自体の瑕疵ではない
 後訴で主張しても紛争の蒸し返しにならない(前訴の訴訟物存在が前提)
 →遮断ナシ

承継人への既判力の拡張(115条第1項3号)
☆構成(適格承継説+形式説)
・「承継人」は特定承継により法律関係の地位を取得した者
当事者適格を伝来的に取得した者
・形式的に判断→固有の抗弁の有無に関係しない
 ∵固有の抗弁は既判力により遮断されないため提出可
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民訴法【立証困難の救済】

2005年08月29日 02時19分12秒 | 民訴法
民訴法は言葉の定義が難しく長いので、短くするのに苦労します。短すぎて意味が変わるといけないので、キーワードが入っていることが重要だと思います。

立証困難の救済
☆構成
・必要性:現代型訴訟において被害者(原告)に不利な場合を解消
・証明責任とは、ある事実が真偽不明の場合、その事実を要件とする自己に有利な法律効果の発生又は不発生が認められないこととなる一方当事者の不利益の負担をいう
・証明責任の分配方法は、実体法の構成要件の定め方に従う(法律要件分類説)
・法律効果を主張する者は、「権利根拠規定」の要件事実に付き証明責任を負う
・法律効果の発生を争う者は、「権利障害規定」の要件事実に付き証明責任を負う
・法律効果の消滅を争う者は、「権利滅却規定」の要件事実に付き証明責任を負う
■証明責任の分配の修正
・立法
 法律上の事実又は権利の推定
 証明責任の転換
・解釈
 表見証明:経験則に基づく高度の蓋然性から主要事実を認める
 間接反証:証明責任を負う者の間接事実の証明に対し、相手方が別個の両立し得る間接事実を証明
■証明度の低減
・裁判所による損害額の認定(248条)
・疫学的証明
・心証度による割合的認定→心証における証明度の低減、被害者による寄与度の割合的認定
■証拠開示的処理
模索的証明、文書特定手続(222条)により証明すべき事実が明確になり、文書提出命令(220条)等の実効性を高める
・証拠保全(234条)の活用により、事実や証拠を探知
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ハードディスクDVDレコーダ & 民訴法【争点整理の準備制度と自由心証主義】

2005年08月29日 02時03分02秒 | 民訴法
論基礎解答力養成編民訴法第3回(最終回)をやっています。

後半になればなるほど、難解になっていきます。証明責任の困難性の救済や既判力の主観的範囲(承継人)は本当に難解だと思います。
現在35/48問終了。

私は去年からハードディスクDVDレコーダ(東芝RD-XS43)を持っているのですが、これを買ってからはリアルタイムでテレビを見ることが本当に少なくなりました。なぜなら、録画したのを見ると面白くない会話は飛ばせる、CMは当然飛ばせる、分からない会話は戻せるといった、時間を無駄なく使える便利なグッズだからです。

録画する番組は専らバラエティで、ドラマは気になるためほとんど見ません。
だいたい、面白いバラエティはゴールデンタイムの19時~21時なので、その時間は勉強が捗る時間で、勉強時間を確保するためには必須アイテムです。

争点整理の準備制度
☆構成
・適正・迅速な紛争解決を図るため、争点を明確にし、効率的に証拠調べをする必要→争点及び証拠を整理し、充実した審理を促進
■準備的口頭弁論(164条)
 争点及び証拠の整理を行うことを目的とする口頭弁論
・裁判所が必要と認めるとき
・証拠調べも可
・終了時、要証事実の確認(165条1項)
・終了時、書面の提出(165条2項)
・終了後、攻撃防御方法の提出は説明義務(167条)
■弁論準備手続(168条)
 法定外で行う争点及び証拠の整理
・当事者の意思により開始
 ∵訴訟行為の制限
・原則非公開(169条)
・口頭弁論の期日外でできる裁判の他、文書の証拠調べも可(170条2項)
・終了時、要証事実の確認(170条5項)
・終了時、書面の提出(170条5項)
・終了後、攻撃防御方法の提出は説明義務(174条)
■書面による準備手続(175条)
 当事者は出頭せず、書面で争点及び証拠の整理
・裁判所が相当と認め、当事者の意思により開始
・非公開
・必ず準備書面等の提出期間を定める(176条2項)
・終了時、要証事実の確認(177条)
・終了時、書面の提出(176条4項)
・終了後、攻撃防御方法の提出は説明義務(178条)

自由心証主義
☆構成
・定義:裁判の基礎となる事実認定の際に、裁判官は弁論に現れた資料・状況から、論理法則及び経験則に基づいて自由な判断により心証形成できるという原則(247条)
・生活関係が複雑・多様化された現代社会において法定証拠主義では対応不可能→専門家たる裁判官の自由な判断に基づくことが適正な事実認定を期待可
■内容
証拠方法無制限
 弁論の全趣旨を斟酌して口頭弁論に現れた一切の証拠資料や状況が心証形成の基礎となる
証拠力の自由評価
 裁判官は証拠の証拠力につき自由に評価可
 →証拠提出者の有利のみならず不利な事実認定に用いても良い(証拠共通の原則)
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台風一過で蒸し暑い & 民訴法【権利自白】

2005年08月27日 13時08分52秒 | 民訴法
台風一過の後はものすごく暑くなりますね。ますますジメジメしますし

木曜日の夜から金曜日の朝にかけて本当に凄い風でした。

私の携帯はFOMAのP900iで、もう1年半ぐらい使用していますが、音声マイクが調子が悪く、相手方に私の声が届かない場合が多々あります。現行機種が901isですが、902がまだまだ出そうもありません。しかし、待つと良いことがあるかもで、902を待ってみます。

権利自白
☆構成
請求の当否の判断の前提をなす権利又は法律関係についての自白
・原則:裁判所拘束力なし
 ∵法律の適用・解釈は裁判所の職責
 ∵判断能力が十分でない当事者に正確な判断を要求するのは酷
・例外:日常法律概念に基づく陳述は、法律関係の基礎をなす具体的事実の表現として自白成立
 ∵日常法律概念は当事者でも正確な判断可能

弁論主義(論証)
弁論主義とは、訴訟資料の収集及び提出を当事者の権能と責任とする建前をいう。
↓その根拠
民事訴訟の対象は実体法上の権利関係の存否は、訴訟外において私的自治の原則
↓とすれば
訴訟上においても当事者の意思を最大限尊重すべき(処分権主義:246条)
↓よって
・裁判所は、当事者の主張していない事実を判決の基礎とすることはできない(弁論主義の第一テーゼ)=主張責任
・裁判所は、当事者に争いのない事実については、判決の基礎としなければならない(弁論主義の第二テーゼ)=自白の裁判所拘束力
・裁判所は、当事者間に争いのある事実の認定について、当事者が提出した証拠に基づいて事実認定をしなければならない(弁論主義の第三テーゼ)=職権証拠調べの禁止
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論基礎解答力養成編民訴法第2回 台風

2005年08月26日 02時10分43秒 | 民訴法
強い台風が来てますね。今日もスーツはびっしょり濡れてしまいました

論基礎解答力養成編民訴法第2回やってます。23/48問が終了しました。
全体の予定的には商法が大幅に時間が掛かったので、遅れていますが、民訴法の進み具合は結構良い調子です。

入門講座と同時に受講したC型答練で重要な部分についての学習ができていたのが記憶に残っていたので、理解は非常に早くなっていると思います。

裁判上の自白
☆構成
訴訟上において相手方の主張した事実につき争わない旨の陳述→裁判上の自白の成立
■効果は裁判所及び当事者拘束力
・裁判所拘束力
 民事訴訟の対象は実体法上の権利関係の存否であり、訴訟外において私的自治が原則→訴訟上でも当事者の意思を尊重すべき
 →裁判所は当事者に争いのない事実について判決の基礎とすべき(弁論主義の第二テーゼ)
・当事者拘束力
 原則:信義則上、矛盾する事実の主張、自白の撤回不可
 ∵相手方の信頼を害するため
 例外
 ①第三者の刑事上罰すべき行為による自白
 ②反真実、錯誤に基づく自白
 ③相手方の同意
 →撤回可能
■裁判上の自白の成立する適用範囲=弁論主義と同じ(処分権主義:246条)
・主要事実→権利の発生・変更・消滅の効果について規定した法規の構成要件該当事実
 ∵基準明確
 間接事実や補助事実は不可
 ∵証拠と性質が同じ=自由心証主義(247条)に反する
・例外
 準間接事実=具体的事実
 →過失や不法行為等の一般条項である抽象的事実が主要事実の場合、かかる事実の存否は法的評価を必要とするため、当事者の正確な判断は期待できない
 →弁論主義は妥当せず裁判所がすべき
 →当事者は具体的事実について攻撃防御を尽くす=弁論主義が妥当
 →裁判上の自白成立

 証書の真否(補助事実)
 ∵証書の真否確認の訴え(134条)は文書について真否の合意あれば裁判所拘束
 ∵書面の真否が訴訟の帰趨を左右=主要事実の趣旨と同じ
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民訴もやっぱり難しい

2005年08月23日 00時37分00秒 | 民訴法
今日は月曜の一日夏休み3週連続取るぞ!の2週目です。

今日も暑かったですね。ちょっと用事で外に出掛けたのですが、帰ってくると汗びっしょり!ジーパンもぐっしょり。嫌になりますね
家に引きこもりが一番!?

民訴法に入ってペースを上げようと思っていましたが、やっぱり民訴法も難しいですね。現在16/48問。
商法以上に想像が付きません…。
ひたすら用意されている制度の理解と記憶に尽くしているといった感じです

口頭弁論の諸原則って問われても??でした。原則って聞かれているのに主義を答えるんですね…。

口頭弁論の諸原則
・公開主義
・双方審尋主義
・口頭主義
・直接主義
各主義の定義と根拠条文。難しいですね。

申立事項の特定
①いかなる訴訟物か
 訴訟物の捉え方
 民事訴訟は実体法上の権利関係の存否を確定する紛争解決手続
 →実体法との調和→訴訟物は実体法上の権利関係
②いかなる種類の権利救済か
 給付、確認、形成
③いかなる範囲か
 一部認容判決

口頭弁論の諸原則
☆構成
■口頭弁論(87条1項本文)
 受訴裁判所の面前において当事者の関与の下、口頭で弁論及び証拠調べを行い裁判資料を収集し、それを基に裁判をする審理手続及び審理方式
■公開主義
 訴訟の審理及び裁判を公開法廷で行う(憲法82条1項)
 ・違反は上告事由(312条1項5号)
■双方審尋主義
 口頭弁論手続において当事者双方に言い分を主張する機会を平等に保障(憲法32条、憲法14条)
 ・期日における呼出(民訴法94条)、当事者の死亡等による中断・中止(124条以下)
 ・代理権欠缺は上告(312条2項4号)、再審(338条1項3号)事由
■口頭主義
 審理の際の当事者及び裁判所の訴訟行為を口頭で弁論及び聴取を行うこと(87条1項本文)
 ・記憶や複雑事案の欠点→書面で補完(訴状133条1項、準備書面161条1項、口頭弁論調書160条、判決書253条等)
■直接主義
 当事者の弁論の聴取及び証拠調べを判決をする裁判官自身が行う(249条1項)
 例外
 ・裁判官更迭による弁論の更新(249条2項)
 ・裁判所で証拠調べが困難→受命、受託裁判官等が行う(184条、185条)
 但し、証人尋問は心証形成を左右のため保護
 ・裁判官更迭でも証人尋問のやり直し(249条3項)
 ・受命、受託裁判官へ嘱託制限(195条)
コメント (1)
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商法終了 問題集の感想

2005年08月21日 02時31分16秒 | 商法
やーっと、商法が終わりました!!
非常に長くかかってしまいました。会社法のところが時間が掛かってしまったのが原因ですね。でも弱いので仕方がないですけど。

スタ100を40問ぐらい解いていて思ったことは、参考答案が一例しかないため、自分と異なる説なら全く参考にならないことです。
これはやはりこれだけをやっていてはダメだという理由になると思います。

これは、2通の参考答案がある「論文の森」でも同じことが言えるため、S講師の修正講義がなければ変な答案を正しいと思い込んでしまうところでしょう。これだけでも論基礎解答力養成編は非常に意義がある講義だと思います。

手形法10条の適用範囲
問題
取得者が自ら白地手形を振出人の意思と異なる補充をした場合
☆構成
・反対説:適用なし ∵文言上白地手形補充後の第三者
 ×補充して交付するか、取得後に自ら補充するかで差異を設ける必要なし
 ×白地手形流通の要請は同じ
・振出人の意思と異なる補充権につき、善意・無重過失の取得者による補充も10条により保護すべき

悩み中の問題!!
利得償還請求
問題
甲が乙に原因関係の支払に代えて手形振出、乙が丙に原因関係の支払のために裏書譲渡。手形の時効消滅。
甲→乙:原因関係なし、乙→丙:原因関係あり
☆構成
・丙は利得償還請求不可、原因関係に基づく請求のみ
 ∵利得償還請求は不当利得の特則(指名債権説)
 ∵手形上の一切の権利+民商法上の救済手段ない場合
・乙は丙から原因債権の請求を受け、甲に対して利得償還請求(85条)行使

別)
×乙が甲に利得償還請求→乙に帰責性なく不利益を受ける
・甲は原因関係消滅→利得あり
・乙は甲との原因関係消滅、丙への手形裏書譲渡により利得なし
・丙は甲に対して利得償還請求

覚えるべきポイント
・手形の消滅時効は満期日から3年(手形法77条1項8号、701項)
・手形に関する行為の消滅時効は5年(501条4項、522条)(白地補充権等)
・手形保証は手形行為独立の原則(手形法7条)に該当
 →手形保証の附従性(32条1項)は主債務の責任の性質・範囲等
 →手形保証の独立性(32条2項)は主債務の人的抗弁は援用不可
・40条3項は立証責任も考慮 ∵支払強制、立証不可なら訴訟は敗訴
 悪意:無権利を立証可にもかかわらず支払った
 重過失:通常の調査により容易に無権利を知り得、かつ、立証可になったにもかかわらず、調査を怠り支払った
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あと少しで商法が終了

2005年08月19日 23時11分17秒 | 商法
まだ商法をやっています。25/30問終了で、あと5問です。

今日は上司の送別会だったので、明日中に商法を終わらせる予定です。
上司は凄く良い人だったのですが、この度、栄転されることになりました。嬉しい反面、寂しくなります。
次の上司も良い人だと噂で聞いているのでほっと一安心しています。


変更した今後の予定を書きます。

解答力養成編
商法:~8月20日(土)、基礎答練8月28日(日)
民訴法:8月21日(日)~9月4日(日)、基礎答練9月11日(日)衆院選!
刑訴法:9月5日(月)~9月19日(月)、基礎答練9月23日(金)

過去問解析編
憲法:9月末まで
応用答練憲法5回分:9月末まで
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手形の善意取得

2005年08月18日 00時42分55秒 | 商法
プレゼンをするのにパワーポイントを作成して行うのですが、難しい内容を分かりやすく説明するのは本当に難しいです。いつも考えてしまいます。
分からない人は置いていくつもりで作るか、分かる人にとっては丁寧すぎてつまらないのを作るか。

手形の善意取得(16条2項)の適用範囲
☆構成
・反対説:手形権利移転行為の瑕疵一般を治癒
 ×制限能力者や表見代理の規定が無に帰する
・前主の無権利のみを治癒する
 ∵善意取得は最終の被裏書人を権利者と推定した16条1項を受けて、手形面上権利者らしき者から裏書譲渡を受けた者を保護
 ∵他の制度趣旨を没却する構成は妥当でない
☆例
AからBに手形を振出、Bから盗取したCがB代理人CとしてDに譲渡
・裏書の連続→ある
 ∵B代理人Cの効果帰属者はBだから
・Dは善意取得→しない
 ∵善意取得は無権代理を治癒しない
・Dは表見代理により保護されるか?
 外観の存在あり、盗取がBに帰責性あり、Dが善意・無重過失なら保護
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蚊に刺された!! 裏書

2005年08月17日 02時10分52秒 | 商法
昨日、自転車を直している間に蚊に刺されたようで13箇所もかゆいところがあります

手形は会社機関に比べれば少し理解しやすい気がします。
ただ、論点が手形の方が多いので、その分、書くことは増えますが、会社法のように制度、条文の暗記が鬼のようではないのが救いですね。
#条文も来年変わってしまうのが本当に怖い…です。

手形と原因関係
☆構成
・原因関係は手形関係に影響を及ぼさないのが原則(無因性)
・例外:人的抗弁→当事者間において原因関係が優先
 ∵当事者間において手形は原因関係の支払の手段として利用
・例:原因関係の時効消滅、解除事由等
・但し、善意の第三者には人的抗弁の切断あり(手形法77条1項1号、17条)
・手形関係は原因関係に影響を及ぼさないのが原則(無因性)
・例外
 手形金の弁済
 手形金振出の趣旨が支払に代えてなら原因関係消滅
 手形行使による原因関係の消滅時効の中断効

 ∵同一の給付目的

裏書の効力
☆構成
・権利移転的効力(14条)→方式の厳格性が要求(要式性)
・資格授与的効力(16条1項)∵被裏書人が権利者である蓋然性高い
担保的効力(15条1項)
 ∵手形取引の安全確保
裏書の連続による効力
・手形所持人の権利推定(16条1項)
善意取得(16条2項)→所持人を信頼した第三者は所持人が無権利者でも保護
・免責力(40条3項)→手形所持人を権利者と信頼して支払をすれば免責

特殊の手形
☆構成
■裏書禁止手形
・「指図禁止」やその他裏書譲渡を禁ずる旨の記載(11条2項)
・権利移転は指名債権譲渡の方式、交付も必要
 ∵有価証券
・通知・承諾(民法467条、468条2項)も必要
 ∵条文上省略規定なし
■期限後裏書
・支払拒絶証書作成後又は作成期間経過後の裏書(20条1項但書)
・遡求又は支払が主目的→流通性がない
・権利移転、資格授与的効力はあるが担保的効力、人的抗弁の切断はない
 ∵流通促進的効力不要
善意取得も不可
 ∵人的抗弁の切断は不可
 ∵流通の保護不要→受取人も手形上で判断可
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自転車 手形

2005年08月16日 00時31分21秒 | 商法
昨日(8月15日)は終戦記念日でしたね。二度と戦争の惨禍が起こることがないように…。
私は理想的平和主義者ではなく、現実的平和主義者ですので、平和は勝ち取るものというのが信条です。
戦後、何もしなかったかから平和だと言っている平和ボケのどこかの政党は憲法改正(特に9条)は全て憲法改悪だという。おかしな政党ですね。9条は絶対改正すべきです。国家の独立性を主張するならば。
9条の存在は、国連常任理事国になれない原因の一つではないでしょうか?

今日は一日有休を取ってひたすら商法をやってました。やっと商法下巻の半分(30問中16問)終了しました。
今日も暑かったですね
一日の中で外に出たのは自転車のブレーキを直す30分間だけでした。自転車のブレーキワイヤが切れたので新しいのを買ってきて付け直しました。
ぼろぼろの自転車でもう4年ぐらい乗っています。確か買ったのは7,800円という格安だったと思います。段切替もなく、普通の自転車です。後輪のブレーキ音がキキーッとけたたましい音をたててくれます。早く買い替えたいなぁ…

貨物引換証の要式性
☆構成
・貨物引換証は非設権・無因証券
・権利内容は証券の記載のみでは決定しない
要式性を法定(商法571条)したのは、運送取引の円滑を図るため
・本質的事項=運送契約の内容・運送品等に関する事項が明らかならOK
・運送品(570条2項1号)は社会通念上同一性が認識できればOK

手形行為独立の原則の根拠
手形行為は他の手形行為とは関係なく独立の意思により行われる
→前者の無効・瑕疵の有無に左右されないのは当然である。

機関方式による手形振出の問題点
☆構成
問題点:振出権限ある甲が本人乙の名で署名→有効か?
・有効
 ∵外形上本人か代行かは明らかでない
 ∵手形取引の安全

問題点:振出権限のない甲が本人乙の名で署名→偽造か無権代理か
形式面を重視し、代理名ない署名は全て機関方式→偽造

問題点:偽造者は手形債務の責任を負うか→文言性を重視すると負わないか?
・負う
 ∵文言性は取引の安全を図るため→偽造者への責任追及は趣旨に反せず、文言性を重視する必要もない
・手形法8条の類推適用により偽造者は責任を負う
 ∵手形法8条は無権代理の担保責任→偽造者も担保責任を負わせるべき

問題点:乙の責任
・原則なし
・但し、民法の表見法理の類推適用も可(乙の帰責性、相手方の善意・無重過失)
 ∵甲は偽造ではあるが、偽造も無権代理も外形上異ならない
 ∵手形取得者保護に資する
・追認も可
 ∵事前に代行権限を付与可なら事後の代行権限付与も否定すべき理由はない
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商法総則・商行為

2005年08月15日 02時31分29秒 | 商法
論基礎解答力養成編商法3回目をやっています。
商法総則・商行為は特に手薄感が否めませんが、下巻で結構色々問題を解く機会がありましたので、良い勉強になりました。

プログラマの叫びみたいな資料がありました。これのデスマーチからの脱出のパワーポイント資料が秀逸です。
例えば、プログラムの要件は曖昧だけど、納期と予算は明瞭に決まっているとはうまい言い方ですね。

商人の資格取得時期
☆構成
・これを問題とする必要性
 開業準備行為は付属的商行為(商法503条)に含まれるか
・反対説:営業の意思を外部に表示
 ×基準は明確だが、時期が遅すぎる
・反対説:営業の意思が主観的に実現
 ×基準が不明確
 ×外部から認識不可
営業意思の客観的認識可能性
 ∵取引の安全と表示者との利益調整

19条、20条、21条の関係(商号専用権)
☆構成
■21条(登記不要)
・要件:不正競争目的、誤認させる商号使用=同一又は類似商号
・効果:使用差止、損害賠償請求
×証明が困難
∵主観的部分
■19条(20条があるため、不要)
・要件:登記、同一市町村内、同一営業、同一商号
・効果:登記の抹消請求
×判例は効果を肯定しているが、条文上否定すべき
■20条(最も有効)
●1項
・要件:登記、不正競争目的、類似商号
・効果:使用差止、損害賠償請求
●2項
・要件:同一市町村内、同一営業、同一商号
・効果:不正競争目的の推定
→商号権保護の観点から推定は同一のみならず類似にも適用

定義(略)
・設権性…証券の作成が証券に表章された権利の発生要件となっている性質
・無因性…原因関係の有無により、振出の効力が影響を受けることはなく、原因関係の存在を証明不要という性質
・文言性…手形上の権利関係は、手形上の起債のみによって決定される性質
・要式性…法定記載事項がなければ有効に成立しない性質


572条の「運送に関する事項」は貨物引換証によるの意義
☆構成
・貨物引換証は非設権・有因証券
■品違いの場合
有因証券であるため、原因関係が存在すれば有効
・文言性(572条)を重視→運送人に債務不履行責任の追及(577条)
■空券の場合
・有因証券であるため、原因関係が存在しない→非設権性より証券の作成のみでは権利不発生
・証券は無効であるため、運送人に不法行為責任追及
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第三者への新株発行について「特ニ有利ナル発行価額」(280条の2第2項)

2005年08月11日 01時27分08秒 | 商法
特ニ有利ナル発行価額
☆構成
原則:新株発行は時価相当(時価より少々安価も包含)
∵既存株主の保護
・例外:第三者への新株発行が「特ニ有利ナル発行価額』の場合は特別決議(280条の2第2項)
新規事業、業務提携等による新株発行は株価下落のリスクあり
→資金調達の便宜のため時価より安価に発行する必要
・どのくらいかの基準が必要
∵時価よりも少々安価でも特別決議が必要なら資金調達の便宜を害する
・資金調達の目的達成のため、必要限度を超えた安価な価額
具体的
株価の時価、会社の資産・収益状況、発行済株式数と新たに発行する株式数等を総合考慮
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まだ商法上巻やってます

2005年08月10日 23時16分56秒 | 商法
8月も10日を過ぎたのに、まだ上巻が終わりません。うーん、38問分はやはり多いですね。あと2問ですので、明日中に終わらせて、ようやく総則&手形法に入ります。

終わったところの分野を復習がてらスタ100の解答例を見ていくと、S講師が論文の森を修正していくように、スタ100の解答例に対して修正したり突っ込んだりできる自分がいて少々驚いています
独り言のように、「これはいらないでしょ」、「これはこう書くべきじゃないのかな」とか

まあ、まだ問題文だけで全部答案は書けませんが、構成部分は何とかなるようになってきました。

下3法は余り手を付けていない分だけ、実力が上がるのは早いです。ただ、ある程度からは流れとか、細かい知識の表現とかの実力を付けるのが難しくなってくるのでしょうけど。

株式と社債
☆構成
・株式…均一的に細分化された割合的単位の形をとる株式会社の社員たる地位
・社債…公衆に対する起債によって生じた株式会社に対する債権であって、有価証券の発行されるもの
■共通点
・長期・多額の資本調達方法
区分単位(280条の3、299条)
取締役会決議で発行(280条の2、296条)
・有価証券の発行(226条、306条)
■異同
●株式は団体的性格、社債は個人的性格
・経営権について
 株式は議決権(241条1項)、監督権(257条、267条等)
 社債はない
・利益について
 株式は配当可能利益から利益配当請求権(290条)
 社債は利息(301条2項4号、306条2項)
・投下資本の回収について
 株式はない
 社債は償還
・会社解散時について
 株式は残余財産分配請求(430条1項)
 社債は他の債権者と同順位で優先弁済(301条2項5号)
■保護
・既存株主について
 株式は株価下落について、第三者への特に有利な発行価額による特別決議(280条の2第2項)、公告・通知(280条の2の3)、新株差止請求権(280条の10)、発行無効の訴え(280条の15)、
 社債は原則既存株主の利益を害さないが、不当な社債発行は取締役への責任追及(266条、特例21条の17、21条の22)
・資金拠出者
 新株主は経営権
 社債債権者は①経営関与不可、②一般公衆債権者、③少額多数債権者により社会的影響大

社債管理会社制度(297条)→銀行等への委託

社債管理会社は社債権者のために裁判上又は裁判外の行為権限(309条1項)
■近接化
・償還株式(222条1項4号)
・新株引受権付社債(341条の2以下)
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郵政民営化 決算手続

2005年08月09日 01時34分15秒 | 商法
今日は夕立ならぬ昼立で帰りはカラッとしてて良かったです。

郵政民営化法案否決されましたね。否決した議員は、
・郵政の組織票が惜しい
・郵政からの裏金が公開されるのが怖い(昔の長銀のように)
・新党への加入

でしょうか。

・過疎地域への郵便配達がなくなる
・過疎地域の郵便局がなくなる
といっているのは、あり得ないことで、上記理由の表向き付けでしょう。

特定郵便局長を廃止すれば、まずは第一目的達成なんですけどね。年収1千万円前後だそうですね。世襲制で。

しかし、今回の内容で衆議院解散しますか!?

ついでに記述しておきますと、
不信任案決議(69条)以外の解散権の行使として、7条3号を根拠として、
・選挙後に重大問題発生し、国民に信を問う必要
・国会と内閣の対立
ですね。

郵政民営化がそれ程、国民に信を問うのかと考えると微妙な気がするのです…。
#いいたいのは、違法かどうかじゃなくて、内容面で疑問だということです。
#参議院の自律権を脅かすという意見もあると思いますが、上記2点に該当するため適法だと考えます。

道路公団民営化と比較すれば、明らかに道路公団の方が国民の信を問う必要性が高いのですが、今回のもそれなりに高いのでしょうね、きっと。


決算手続
☆構成
取締役が計算書類及び付属明細書を作成し、取締役会の承認を得る(281条1項)
・監査役へ提出、監査した内容を報告書として取締役に提出(281条の3)
・会社は計算書類・監査報告書を定時株主総会の招集通知に添付して送付(283条2項)
・株主総会の承認(283条1項)
■大会社の場合
・取締役が計算書類及び付属明細書を作成し、取締役会の承認を得る(281条1項)
・監査役会と会計監査人に提出(特例法12条)、監査役会が報告書提出(特例法14条)
・書類添付、株主に送付(283条2項)
・株主総会の承認(283条1項)
但し
・計算書類の一部(貸借対照表、損益計算書)は
①会計監査人と監査役会の適法意見、②不相当とする監査役会の意見付記

がなければ、総会の承認は不要(特例法16条1項)
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