東京オリンピック1964を契機に日本は大きく発展し、技術も発展し物価もどんどん上がっていった。
1964年の東京オリンピック、1968年のメキシコオリンピックそして1972年のミュンヘンオリンピックを伝えるアサヒグラフ増刊号でそれらの変化を見てみよう。
まず、東京オリンピック1964増刊号。
228ページで280円だからページ単価は1.2円。 そのうちカラーページは57ページだからカラー化率は25%だ。
こういう古い雑誌で楽しいのが広告のページ。
国産でスキーを作っていたミズノやヤマハは撤退してしまったが、スワローは今でも生産を続けている。
そしてメキシコオリンピック1968増刊号。
ページ数はぐっと減って132ページで300円。ページ単価は2.3円と4年前の2倍になっている。インフレの始まりだ。カラーページは38ページあり、カラー化率は30%と少々増えた。
そしてカセットテープが世の中に現れた頃だ。カーステレオといえばカセットテープという時代が続いた。
次のオリンピックはミュンヘンオリンピック1972。
140ページで560円。ページ単価は4円となっていて4年ごとに価格が倍になる傾向は続いていた。そしてこの増刊号で写真はすべてカラー化され、解像度、発色やカメラアングルなど現在と変わらない。古い雑誌を見ているという感覚はない。
スキーショップIBS石井は今でも健在だが、本社が横浜だったとは知らなかった。
この3冊を見て感じるのは、白黒写真からカラーへ変化した時代だと言えそうだということだ。
そしてインフレ。実際に生活していると毎年の変化はあまり気にならないことでも、4年毎に開催されるオリンピックごとに比較してみることは時代の変化を追う上で良い指標になりうると実感する。
さて今年開催予定の東京オリンピック2020はコロナウイルスのために1年延期かと言われている。オリンピックが社会指標のサンプリング機能を失ってしまうのは少々残念なこだ。
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