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南アルプス縦走

 9月になっても真夏の暑さが続いている。こんなときは山に限ると南アルプスへ向かった。ベッソン製のリュックに紀州梅と昆布のおにぎりとビーフジャーキーをつめ、ポインターのダニー・ザ・ドッグをお供に横浜を出発したのは早朝8時。

 南アルプスは甲府盆地の南側に位置する3000メートル級の急峻な峰を並べた山岳地帯である。中でも標高3192メートルの北岳は、日本では富士山に続く高峰であり、条件が整えば横浜から見ることもできる。南アルプスは首都圏からのアプローチが良い本格的な山並みだ。

 中央高速を快適に飛ばし、韮崎インターでおりる。そして少し走り釜無川を渡るとその先は細い山道になるのだが、舗装されていて、細いとはいえ車同士のすれ違いもできる。6月のレンゲつつじのシーズンには道路も駐車場も大混乱になるがこの時期は閑散としていて、すれ違った車は3台だけ。

 標高1671mにある駐車場に車を止め、さっそく用意した装備を身に付け登山開始である。登山道は良く整備されていて歩きやすい。
甘利山のハイキングコース入り口

 登山道のところどころには季節ごとに見ることのできる花を説明した看板がある。これはこれで楽しいのだが、ストイックなアルピニストとしてはサービス過剰と思えてならない。これではまるでハイキングコースだ。
シシウドシシウド


 20分も歩くと頂上に着く。 標識には標高 1731メートルとあるが3731メートルの間違いではないのか、なんといってもここは南アルプスだ。それに風雪に耐えてきたケルンならともかく、こんなかわいい標識が南アルプスの山頂にあってはいけないと思う。これではまるでハイキングコースだ。
甘利山の山頂


 頂上から周りを見回すと、アルプスの頂上にいるというよりも、なんだか丘の上にいるような気分になる。それでも樹木限界を超しているからだろうか、風をさえぎる木も無いので気持ちがいい。遠くに甲府の市街が見える。
甘利山の山頂から甲府盆地を眺める


 甘利山へ登るときは「南アルプスを縦走してくる」と言って出かけてくる。本当に甘利山は南アルプスかといわれると、異なる意見を持っている偏屈な人間も多くいるようだが、甘利山が南アルプスの前衛と呼ばれていることは断固として確かだ。まあ南アルプスでもいいじゃないか、細かいことは気にしない性格なのだ。それでもハイカーと呼ばれるとムッとする、アルピニストと呼んでほしいのだが、、、、、、、


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映画、ヘアスプレー

 色々な試写会へ行っているが、エンドロールが終わったときに拍手が起こった映画はこの「ヘアスプレー」が初めてだ。

 USENから届いたhairspray試写会の券を持って新宿厚生年金会館に出かけた。いつもと同じ時間についたのだが、列はいつもの2倍はある。そして開演時には最前列まで観客が入っている。ほぼ満席状態、あまり無いことだ。

 「ヘアスプレー」は1988年に作られた映画が2002年にミュージカル化され、今回ミュージカル映画として製作されたもの。

 舞台は公民権運動が盛んな1960年代のボルチモア。高校生のトレーシーはちょっと太った、テレビのダンス番組が大好きな女の子。その彼女がこの番組にレギュラーで出るようになるが、さまざまな差別を経験しという話。

 ミュージカル映画だから当然突然唄いだしたりするのだが、この映画は冒頭から唄って踊ってである。さすがにうへっと思ったが、十分もするとトレーシーに感情移入ができ、後は最後まで一気に楽しむことができた。

 何しろ音楽が良いし、Queen Latifahの声も気に入った。帰ってきて早速itunes StoreでI KNOW WHERE I'VE BEENのサウンドトラックを購入したほど。

 主役のニッキー・ブロンスキーはオーディションで選ばれた新人だが、コロコロと太っていてかわいい。もっとも撮影中のハードなダンスレッスンのためやせてしまったのでプロテインを摂ったりと、体重をキープするのに苦労したとか。

 トレーシーの母親役にはジョン・トラボルタ。奇をてらった配役かと思ったが、もともとの映画の設定がドラッグクイーンだったことを引き継いでいるということらしい。「ママの遺したラヴソング」といい、最近よく話題作に出ている。

 この映画の背景には人種差別という重いテーマが入っているが、映画そのものは非常に楽しくできている。斜め後ろに座っていた高校生くらいの帰国子女だろうか、英語の台詞に反応してけらけら笑っている。ちょっと悔しいいけれど半分もわからない。それでも上質なユーモアに館内がどっと沸いたりする。この映画は大勢で見ると楽しさが倍増しそうだ。

 実際の舞台の日本公演もあったらしいが、残念ながら見ることができなかった。また来ることがあったら是非見てみたいと思っている。劇場公開は10月20日から。



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頭の中は金だらけ

 90年代はじめ、サンフランシスコの南の一帯、いわゆるシリコンバレーには数多くのIT企業が輩出していた。写真は1991年に発行されたカレンダーで、シリコンバレーにあるIT企業が描かれた地図がデザインされている。車で十分程度の狭い地域に数多くの新興企業がかたまっていることが見て取れる。

 もっともORACLEやSYMANTEKなどもうこの頃からがんばっていたのかと感慨深いものがあるが、実際約15年たった今でも残っている企業は十分の一も無いだろう。

 米国の低金利時代に大量にベンチャー企業に流れた資金がこれらの企業の創業を助けたのだが、高金利になった瞬間にITバブルは崩壊し多くの企業が倒産した。

 しかしITバブル崩壊は金利だけの問題ではないと思う。当時、頻繁にシリコンバレーの企業を訪れたが、朝出社してきた社員の最初の話題は株の話。就業時間中も株価が気になって仕事が手につかない。

 家を建てているというエンジニアは、転売するときに高く売れる間取りにしたことが自慢で、昼間から得々と説明してくれた。彼らの頭の中は金、金、金、、、、、、、まともに仕事をしているのはほんの一握りの人たちであり、バブル崩壊は必然と思ったものだ。

 その点我々日本人は真面目というか馬鹿正直というか、頭の中にあるのは技術開発や新製品。金は結果としてついてくるものだと考えていた。

 ところが、残念ながら日本のベンチャーはあまり成功していない。こんな頭の中が金、金、金、、、、、、、の奴らに負けたとは、一体どうなっているのだろう。

 最近インターネットではやっているものに「脳内メーカー」というものがある。そっと自分の名前を入れてみたら、、、、、えっ、、、、、、、、、

こんなはずは無い私の頭の中身



 その上、私の前世の脳内はこうなっているというのだ。確かに首尾一貫しているとは言えるし、時代考証的にも正しそうだが、全くもって承服しかねる。

ちょっと自信のなくなってきた前世の私の頭の中身




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新橋、竹泉

 イイノホールで試写会を見た後、新橋駅の近くにある手打ち蕎麦の竹泉で軽く夕食をとった。何しろ夜9時を過ぎているからあまり食べるとそのまま贅肉になってしまう。軽く軽くである。

 竹泉は新橋駅前にある本陣房の系列だということだが、雰囲気も蕎麦も竹泉のほうが好みだ。

 本陣房といえば、卵焼きを頼んだとき大根おろしはついているのだが、醤油がなかった。店員さんに醤油をくださいとお願いしたら、「はーい、すみません」といって醤油を持ってきたのだが、周りをそっと見回すと誰もおろしに醤油をかけていない。うむ、ここでは醤油をかけないのかと思ったのだが、その後食べた蕎麦の味は覚えていない。小心者なので。

 竹泉で席に着くと早速だが暑いのでビール。つまみにはニシンのうま煮と卵焼き。これで止めておけばよいものを、天狗舞の純米吟醸といたわさを追加。すっかり腰をすえてしまう。

ニシンのうま煮 卵焼き



 十時に近くなるとさすがに他のお客も少なくなってくるので、蕎麦にする。やはり二色もりか。柚子きりとせいろもりの二色もりとか田舎もりとせいろもりの二色もりを頼む。

柚子きり せいろもり 田舎もり



 柚子きりは邪道だという向きもあるようだが、私は好きだ。竹泉の柚子きりはしっかりと柚子の香りがする。ここでは毎年12月に高知の柚子を4トントラックに4台も買って、総出で皮をむき、ペースト状にしたものを冷凍しておくのだそうだ。最近は柿の皮をむくような機械で柚子の皮をむくので楽になったが、昔は本当に大変だったというのが竹泉のお兄さんの話。

 そろそろ新そばの張り紙をしてある蕎麦屋を多く見かける季節になってきた。お兄さんに言わせると最初に収穫したものよりも一ヶ月くらい後のほうがおいしいらしい。ほんとにおいしい新蕎麦を食べられるのは11月ころだというので、今年の11月は蕎麦月間にしようと思っている。

 軽くのつもりではいった蕎麦屋だったが、おなかがいっぱいになってしまった。スタバであずきフラペチーノでも買って帰るか、、、、、


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映画、アーサーとミニモイの不思議な国

 アーサーとミニモイの不思議な国はTaxiをプロデュースしているリュック・ベッソンが監督をした、実写と3Dアニメを組み合わせたファンタジー・アドベンチャー映画。新橋にあるイイノホールで試写会を見た。

 10歳になろうとしている少年、アーサーは田舎で祖母と暮らしている。両親は都会で職を探しているし、祖父は失踪してから何年にもなる。そんなある日、男がやってきて、祖父のサインと借金の支払いが無ければその土地を取り上げるという。期限は2日間。

 アーサー少年は祖父が遺したメッセージを解読し、祖父を探しにミニモイの国に行くことにする。そこにはルビーの塊もあるはずだ。これがあれば借金も返すことが出来る。但し2日間以内に見つけなくてはならない。

 ミニモイの国とは祖父が自分の庭のどこかに隠した身長数ミリの人たちが住んでいる国。アーサーの体はミニモイと同じ大きさになり、ミニモイの国に入って行き、祖父とルビーを探すことになる。このミニモイの国での冒険は全て3Dアニメで作られている。アーサー自身もミニモイの国では3Dキャラクターになっている。

 試写会で見たのは残念ながら日本語吹き替え版であったが、英語版ではデニーロやマドンナ、デイヴィッド・ボウイなど豪華メンバーが声の出演をしている。

 時代の設定は1960年の8月ということになっている。当時もうプラスティックのストローがあったのだろうかとかつっこみどころ満載であるが、ストーリー、画面は良く出来ている。3部作になるらしいからとりあえず見ておくのもいいだろう。劇場公開は9月22日。


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ブドウの季節

 9月になるとブドウがおいしくなる。毎年この季節になると山梨県の勝沼までブドウを買いに出かける。行き先は「ぶどうばたけ」。10年位前、JR勝沼駅のそばにあるレストラン葡萄の木で昼食を摂ったとき紹介されてからずっとこの「ぶどうばたけ」。

 「ぶどうばたけ」に着くと店の前に出ている試食用のブドウを食べてみて品種を決める。年によってできの良い品種が変わるようだが、今年は巨峰の出来が良いとのこと。巨峰のぶどう狩りをお願いすることにする。

 籠とはさみを持って、虫除けスプレーをすると店の人が巨峰の畑にぶどう園まで案内してくれる。今年一緒になったのはダックスフントを二頭連れた横浜からのお客さん。

 畑に着くと店の人が試食用にブドウの房を切ってくれる。味が気に入れば、たとえば4房くださいとか声をかけると出来のよさそうな房を選んでくれる。こちらはそれを切り取るだけ。まあぶどう狩りの雰囲気は味わえる。薬はまいていないから大丈夫ですよと言われて、二頭のダックスフントは畑の中に放されていて、駆け回ったり、草を食べたりしている。

 切り取ったブドウはそのまま店に持ち帰り、重さを量り、支払いをすることになる。確かに横浜で買うより安いがそれだけではない。時間をかけても行く価値があるのはその時々のおいしいブドウを買うことが出来るから。

 最近、おいしくなる品種が変わってきているという。南のほうで開発された品種が今年は出来がよいともいう。最近いろいろ温暖化の影響を実感することが多い。

 「ぶどうばたけ」では何年も前からワインを造っている。出来のよいという何種類かを試飲させてもらい、2002年の辛口とロゼワインを買い帰途に着いた。


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日展100年

 六本木の国立新美術館でやっている日展100年を、混雑を避けて金曜日の夜、見に行った。金曜日は夜八時まで開館している。この日展100年は日展の前身、文展から現在までの選りすぐりの作品を展示してある。既に亡くなった方の作品に限定されているが、近代の日本の美術作品をまとめてみることができるいい機会だ。

 会場に入るとまず目に付いたのが上村松園の「花がたみ」。高さ2メートルにもなる大きな画面に、うつろな目をして、口を半分開いた女性が描かれている。謡曲を題材にした作品との事だが、紅葉の散るなかにあでやかな衣装が印象的である。

 そのすぐ横にあった下村観山の「木の間の秋」をみてもそれらの装飾性が日本画のひとつの特徴と理解できる。

 その他にも屏風画では見る方向により大きく印象が変わり、日本の芸術の表現方法のバリエーションの広さを感じた。

 19世紀、日本の絵画が西欧の画家に大きな影響を与え、ジャポニズムとい呼ばれていたらしいが、この展覧会を観るとその理由が良くわかる気がする。西欧の表現とは異質な題材、表現方法が良く見て取れる。

 残念ながら9月3日までなのでこの週末に行って見ることをお奨めする。展示作品は期間中に入れ替えがあったということで図録に収められているものより少ない。図録も購入し、六本木の芋侍で食事をしてから千鳥足で帰ってきた。



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