Kuniのウィンディ・シティへの手紙

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メジャーリーグ、オールスター戦で野球殿堂の選手たちを見る!ウイリー・メイズが福留選手と!

2008-07-18 | メジャーリーグ
今週の最大のハイライトは、やはりメジャーリーグのオールスター戦だろう。私たちは、息子の試合で見れず、録画しておいた映像を見た。

試合前のセレモニーで、各ポジションごとに、オールスターとして選ばれた現在活躍する選手たちと過去のメジャーリーグをささえてきて、野球殿堂入りした名選手たちとのがっちりと握手するシーンが感動的だった。中には、新旧お互いの出会いに、思い切り抱きしめ合う選手たちもいた。まあ、おじいちゃんと孫って感じのコンビもあった。

地元カブスで人気の初めての黒人選手、アーニー・バンクス、ハンク・アーロン、ヤンキースの名キャッチャー、ヨギ・べラ、オリオールズの鉄人、カル・リプケン・ジュニアなどなど名だたる選手が勢ぞろい。私が知らない昔の選手がたくさんいたが、主人は名前が呼ばれるたびに、うなっていた。

アウトフィールダーの最後の選手の紹介の前だったか、突然昔の白黒の映像が流れたのが、あの「The Catch!」と呼ばれる野球史上に残る1954年のワールドシリーズの勝敗の流れを決めたウイリー・メイズによる離れ業のような背面キャッチだ。キャッチして、高速で投げて、走者を刺す強肩を見せる。イチローのような感じだ。ジャイアンツがインディアンズにスウイープした最後の試合でみせた美技。ちょうど、今週の「アメリカ野球の歴史」のクラスで見たばかりだったので、本物のメイズがでてくるなんて、なんて超ラッキーなのかしらとわくわくした。

メイズは、通算660号ものホームランを放ち、1951年、新人王、ゴールドグラブ賞12回・本塁打王4回・盗塁王4回を獲得している万能選手。メイズの走塁は、まるでスキーヤーのようにすべるような感じで走る。

デパルマ教授の作成したプリントによると、メイズは、1950年代のベストプレイヤーだそうだ。そのプリントに、当時のジャイアンツの監督、レオ・デローサーのメイズに対する最高のコメントが紹介されている「もし、誰かが4割5分打ち、100盗塁を決め、毎日奇跡のようなプレーをしたとしても、ウイリーの方がよかったと言うさ。彼は、ヒットを打ち、パワーヒッターであり、走れて、投げられて、守備がいいという5つの条件がすべて揃っているスーパースター中のスーパースターさ。(略)」

オールスターのセレモニーで、紹介された野球殿堂の年取った選手は黒人の選手が結構いたが、みんななごやかな顔をしていた。しかし、メイズは、なぜか険しい表情をしていた。あまり、メディアにでない人なのだろうか。カル・リプケンのようにほいほいコマーシャルやテレビ番組に出るようなタイプではないのかもしれない。(テレビでよく見るリプケンは、頭に毛がなくなったせいか、なんだかやくざっぽい感じがして、昔のスマートな感じがなくなった)メイズは、やはり威厳があるというわけだろうか。

福留選手が出てきたとき、メイズの横に並んでいたようだった。お互いにどんな気持ちだったのだろうか。福留選手は、メイズの横で、さぞや緊張しただろうな。しかし、こんな新旧が混じるどえらい演出は、今年のオールスターが初めてでは?

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2 コメント

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MLBオールスターと野球殿堂 (大塚)
2008-07-21 21:32:33
オールスターの興奮醒めやらず、ですね。
今年ははじめてと思いますが、日本ではNHKがBSに加えて地上波でも生中継(現地解説与田剛氏、ゲスト元マリナーズ長谷川滋利氏)したことです。
これも、イチローに加えて福留の活躍とカブスの健闘ぶりの賜物でしょう。私は仕事中ケータイのNHKサイトのMLB情報やMLB日本語サイトでチェックしていました。

それにしても、ア・リーグの11連勝とはどういうことなのでしょう。スター選手の層の厚さが違うためか、昨年のワールドシリーズを見てもロッキーズが4タテを食ったように、大舞台に不慣れな若手選手が多いため実力が発揮できなかったのか、よくわかりません。

さて、野球殿堂入りの選手のオープニングセレモニーの登場は、私もさすがはMLB、とうなりました。MLBの有名選手の活躍は、これもNHKBS1で紹介されることがありますが、ほとんどは「伝説」に近い存在です。

日本でも殿堂入り選手といってもほとんどマスコミには出ません。日頃、先人の活躍を紹介し、たたえる習慣がないのです。選手の地位がそれだけ低いのでしょう。この点も早くMLBに追いついてほしいものです。

さて、野茂選手引退は既報のように多くの談話や記事が出ました。私が感激したのは、元ドジャーズのラソーダ監督が、野茂を野球殿堂入り候補だといったことです。選手個人の能力や実績をよく把握し評価したうえでの発言として、うれしく思いました。

もしそうなるとこれも日本人初ですが、政府は国民栄誉賞を考えているようです。しかし、なんだか気の抜けたビールのような話しですね。野茂選手のMLB挑戦をいまいましく思い、妨害したり追い出したNPBはどういう対応をするのか、注目したいところです。

どうも日本では傑出した強烈な個性は受け入れられない、孤高と悲劇の存在になりがちです。
異質な存在、個性を認めようとしない体質、若者が生き苦しい社会になっているように思います。最近の痛ましい社会事件を見て、そう感じます。本題からそれてしまいました。
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大塚さんへ (Kuni)
2008-07-23 03:27:13
昨日すごいゲスト、元メジャーリーガー3人が野球の歴史のクラスにきたんですよ。ブログに書かなくてはと思っているのですが、パソコンの調子が悪く、(下の息子が前にお茶をこぼしたのが、原因)不安定で・・・
地元の新聞も取材にきていました。今日あたり載っているかな。早く書かなくては。

野茂選手の話をみんなにしようと思っていたら、まったくその時間がなく、明日言います。
野茂選手が野球殿堂入り候補なんて意見があるのですね。私には、わかりかねますが。かなり記者の偏見が左右されるそうなので、どうなのでしょうか?

あいかわらず、息苦しい社会になっているのですね、日本は。息子たちが日本に帰国してからのことが、とても心配です。今までのびのび野球をこちらでやってきたので。しかし、しめつけなくてはいけないときにしていないときも多く、このところアメリカのリトルリーグ(こちらのあたりですが)にも疑問がわいてきています。


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