夜の部の演目は第一部が「彦山権現誓助剱(ひこざんごんげんちかいのすけだち)杉坂墓所・毛谷村(すぎさかぼしょ・けやむら)」というものです。元は浄瑠璃だそうです。
全部で11段もある通し狂言ですが一番人気の9段「毛谷村」だけが単独で演じられる事が多いようです。で8段目もめったに上演されないとか。調べたら2008年の5月に新橋演舞場で見ている(@_@;)染さんが六助で私の感想は「染さんって好い人の役が似合うなぁ」
ストーリーについては隣りに座ったイギリスから来たエリーちゃんがわからない位多分私も分らない(笑)3階席Aは2/3は外人さんだったし西席も明らかに外国人一家で子供さんが途中からいなくなっていた(笑)
「ヒューグラントのファンです」と自己紹介したら微妙なスマイル(笑)大体そんな感じです英国人。お兄さんが大阪にいるので昨年も今年も日本に来て今年は5週間も日本観光だそうです。「地震怖くない?」と聞いたら「今年は九州に行く予定だったけど変更して行くとこ探してる」とのことでした。いい旅してね(^O^)/
でお話は、主人公が仁左衛門さま演じる「六助」でこれが百姓だけど剣の達人。
突然子供が現れて保護したり、「あなたの母になってあげよう」という人や、かたき討ち!のはずが「あなたの妻になります」という女性が現れたり、
なにはともあれ、仁左衛門さまのわざと試合に負けてあげるシーンや、羽織袴を付けるシーンや、白塗りで見栄を切るポーズ、泣く子供をあやしたり、もてて困っちゃう様子。一つ一つがカッコイイのです。エリーちゃんには”Cool”と感想言っておきました(笑)
エコノミー症候群にならないように幕間はすぐに飛び出して歌舞伎座うろうろします。久しぶりの歌舞伎座、2013年に「180円が200円になってい」と書いている「紅白餅入りタイ焼き」が250円になっておりました。夕食なので高くは無いけど(笑)胃のない今はお餅がヘビーです。
さて2部が染さん渾身の力作「高野山開山1200年記念」という「幻想神空海」~沙門空海唐の国にて鬼と宴す~です。
高野山を開いた空海の30代の唐での2年間のお話で原作は夢枕獏さんです。音楽は人気の尺八奏者の「き乃はち」さんという事です。
ファンタジー物が今一つ好きじゃないのでどうものめり込むまでは行かないのだけど、染さんが中国琵琶をマスターした上に唄まで歌うのはビックリでした。一緒に唐で研修していた松也さん演じる橘 逸勢(たちばな の はやなり)と一緒に最後には楊貴妃を引っ張り出してしまうという感じ?
最後に特殊技術でステージ上で書を現したり、エリーちゃん曰く「よく分らないけどステージングは良かった」らしい。
私はうーんやっぱりあんまり好きじゃないかも(笑)でも染さんが言っていた「意欲溢れる新作の最初の証人」にはなったかな(^^ゞ
歌舞伎座じゃなくて国立劇場とかシアターオーブでも良いかも(-_-;)
帰りのエスカレーターでも「やっぱり日本じゃないし、着物もないし、踊りも日本舞踊じゃないよね」というマダムの声も聞こえました。
最近宝塚をみる事が多くなってスピーディーな展開や短さに慣れてしまったせいか?歳を取ったせいか(-_-;)ちょいとしんどい観劇でした。
イアフォンガイドが切れていて10回分6,000円で買おうか迷ったけど有効期間が2年間で多分そんなに行かない気がしたので止めておきました。時々仁左衛門さまは拝見したいけど。