ホウジョウキ  ++ 小さな引籠り部屋から ~ ゆく川の流れは絶えないね

考えつつ振り返り、走りながらうずくまる日々。刻々と変わる自分と今の時代と大好きなこの国

版画展前夜

2009-03-06 20:54:37 | WORKS
版画の同好会のギャラリー搬入を明日に控え、やっと出来上がりました。

大1点小1点の二枚組です。

時間は半年以上もあったのにも関わらず、ギリギリにならないとエンジンがかからない性格です。まったく、いつもそうです。
直前二週間で、ほぼ仕上げました。
大は7版、小は4版 彫って摺りました。

版分けに悩み、摺りに入ってから色に悩み、思ったようなイメージが再現できないことのもどかしさに、悶々と考え続けました。
結局、出来上がりは搬入前日夜。

もう少し、前からじっくり取り組めば、もっといい作品が出来たかもしれない。
もっといろいろ検討して、彫りも摺りももっと精度が上がったかもしれない。
でも、こういう風にしか出来ないのが私の現実ですから、まさに実力というところでしょう。

この版画の作業の間、徐々に楽しくなってきました。
始めは、彫りの力仕事に、肩こりと筋肉痛にうんざりし、だんだん時間との闘いに、焦りはじめて。

家事や食事の支度を、何度放棄しようと悩んだことか。いろいろ手は抜きましたが
。ただ、こういう日々に雑事の制約の中で、作品を制作するというのも、鍛錬かもしれません。
日本画家の巨匠、小倉遊亀は、女流画家で、夫の世話や家事の合間にあの素晴らしく精密で繊細な作品を生み出したのです。まさに明治の女の面目躍如ですね。時代や考え方は変わっても、根底に流れる作歌魂、人間としての生き様は、大いに尊敬します。

色をこうしたらいいのかな?とか、ココはこう変えようとか
明日た起きたらやってみよう、と思うと久々に夜布団に入る時、明日の朝が待ち遠しい思いも味わいました。

なにか形あるモノを創作することは、とても精神衛生上いいと思います。
心を病んで悩める方々へ、お勧めします。

明日は搬入です。やっとほっとできます。

最新の画像もっと見る