大変盛り上がりました、前日の産前産後支援員養成講座に引き続き2日目の京都テルサ会場です。
参加者37名、助産師会会員7名、外部講師として江川晴人先生をお招きしまして大変活気のある一日となりました。
会場の雰囲気も1日目で参加者同士の交流も深まり、朝から和やかに始まりました。
午前の講座は京都府助産師会保健指導部会長でもあるふじわら助産院の藤原朋子助産師による「妊娠・出産・産褥期の生理的な心と体の変化を知る」~女性の一生に寄り添う助産師の視点から~
赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいるときの様子を説明されています。
最近の妊婦さんの傾向として第1子平均出産年齢が30.6歳であることを始め、妊娠の成立、出産予定日の考え方、胎児の発育、妊娠による心の変化、栄養、体を整える…など妊娠期一つをとっても多岐にわたるお話でした。私たち助産師にとっても再認識でき知識が深まりましたし、参加者の皆様にとっては初めて聞く内容のお話もあったかとは思いますが、わかりやすく説明されていて勉強になったという声も多数聞かれました。なかでも、妊産婦死亡率が年間40名ほどに対し、妊産婦の自殺者がその死者の倍、80名ほどもおられるとのこと。妊娠2ヶ月目と産後4ヶ月目に自害される方が多いというお話に衝撃を受けました。このお話は後述します江川晴人先生の講座でも述べられています。産前産後支援員さんはまさにその産後のお母さんに寄り添われることにもなります。使命は大きいと感じられるかもしれませんが、何気ない笑顔や心遣いもきっとお母さん方の心の支えとなります。私たち助産師も志を同じく日々活動しておりますが、まだまだマンパワーが足りません。産前産後支援員養成講座を機会にお母さん方に寄り添えるネットワークを広げていけたら嬉しいです。
深呼吸して~リラーックス。
体をほぐして、気分転換。内容の充実した午前の講座もあっという間に終わりました。
お互いに肩をほぐしあって~
気持ちいいですね。
助産師さんも
参加者の皆さんも笑顔が素敵です!
午後からは東山区で産科・婦人科江川クリニックを開業されています産婦人科医師、江川晴人先生の講座。
ハイリスク妊娠・出産・産褥期の疾患、合併症、治療についてお話いただきました。
1時間という限られた時間でとても内容の濃いお話でした。病気についてもとても分かりやすく面白く、もっと聞きたい!というのが参加者大勢の方からの感想でした。
参加者の皆さん、助産師が先生の講座に聞き入り、最後は時間通りに終わらせるため巻きに巻いて終了となったのですが、最後のメッセージの一つに「若年であってもけっして子ども扱いしない」と言われました。そして、「どんな妊婦さんでも尊重すること、言葉遣いも丁寧に」 と。温かく優しい先生のお人柄が感じられました。またこれらのメッセージを時々思い出して、自分自身を振り返り、日々の仕事、生活に活かしていきたいと思います。
江川先生、ありがとうございました。
4日目最後は当会副会長でもあり、親業訓練インストラクター、出張開業助産師の中川淑子さんの講座です。「支援者としてのコミュニケーション・スキルを学ぶ」~女性とその家族をエンパワーするために~
エゴグラム・セルフテストから今の自分を知ることから。話の聞き方、こころのキャッチボール、相手が白いボールを投げてきたら同じ色の白いボールで返すということ。なるほど、と分かったつもりでいざ、あなたならどう答える?の空欄を埋めると親が使いがちな12のお決まりの言い方に当てはまっていました。皆さんはいかがでしたか?中川さんに後で聞くと、9割が12のお決まりの言い方なんだそうです。講座は残りあと2日です。相手と同じ色のボールでこころのキャッチボールができるようになって、妊婦さん産後のお母さんの元へ行けるようになりたいですね。
お互いにエゴグラム・セルフテストの結果を見せ合って。
楽しく、自己分析、他者分析。自分と近い人はいるかな?
いろいろなパターンがあるのですね。
二日間連続で午前午後とお疲れ様でした。
また2週間後、お会いできることを楽しみにしております。
文責 西川和美