京都みどわいふ

京都府助産師会オフィシャルblog

第3回 勤務助産師セミナー

2015年09月28日 | 助産師会支援事業

9月26日(土)秋晴れのさわやかな日に、第3回目の勤務助産師セミナーが行われました。

会場の助産師会館の近所の小学校では運動会のにぎやかな声が聞こえてきました。

午前は自宅分娩を行っている出張開業助産師の中村由美子さんに

「開業助産師の妊婦健診」と題してご講義いただきました。

始めに自己紹介のあと、グループワークから始まりました。

それぞれの勤務先での妊婦さんとの関わりで、うまくいったこと、うまくいかなかったことを出し合い、

その中から1つ事例を挙げて丁寧に検討していただきました。

  

たくさんの発見、学びがありました。

・妊婦さんに対して、思い込み、偏見を持たないようにしたい。

・丁寧に話を聞きだし、その方に合わせたアドバイスをしたい。

・問題意識の低い妊婦さんの場合、たった数回の短い対話の中で、
 どう指導したらよいのか難しいが、
 各機関などと連携はかり、長期的に見守ることも大切。

その後、中村さんからのご講義と、実際の妊婦さんの全身の診方の実際を見せていただきました。

  

「まず足からみていきます。冷たいかな動きはどうかな

「おなかを触ります。すぐ硬くなる場合はゆっくりと。羊水や赤ちゃんは温かい

「指先に目をつけて・・・」と、全身を確認しつつも、お母さんにはマッサージも兼ねた癒しのタッチをしていきます。

 

「妊婦健診は癒しのチャンスでもありますね。気持ちよかったな。また受けたいな

そんな健診にしてみてください

「触ったとしても、お腹くらい・・・。」という声も。

時間がいくらあっても足りない位

もっともっとお話を聞きたい、もっと教えていただきたい

そんなお声があちらこちらから聞こえてきました。


午後からは「院内助産所の開設~地域開業」と題しまして出張開業の宮川友美さんにご講義いただきました。

始めに、全員にシールタイプのお灸を配布され、
近くの方と「三陰交」を探し、お灸を貼り付け、講義スタートしました。

院内助産院の立上げについて、

お産のケアについてはエビデンスに基づいた多くのお話、

また勤務助産師が明日から取り入れられる分娩時のケアの実際など力強くお話いただきました。

そして最後に、これからの開業助産師のあり方を学ぼうと、

石川県にある「ひろ助産院」に見学にいかれたご報告もしてくださいました。

ひろ助産院は出張開業助産師達が利用できる「オープンシステム」を取り入れている
全国でもめずらしい助産院です。

1人のオーナー助産師と数名のスタッフという上下の関係性はなく、
経験の差はあれど、どこまでいってもプロ集団、どの助産師も横並びという関係だそう。

そうでないと、若い子が育たない。
自分がリタイアしても、ここが助産院であり続けてほしい・・・
非常に先駆的な井上ひろ子先生。

 

「3回の引っ越しでどんどん使いやすくなってきた。分娩室とトイレとお風呂を一続きにしたよ。

ここで胎盤計測もするよ~。」

宮川さんはこれから施設開業を目指しており、今後どのように京都で花開くか本当に楽しみです。

力強いまなざしと、その迫力に会場の皆さんも心が熱くなられたことでしょう。

感想の中には、

・開業を目指したくなりました。

というお声も聞かれました

お灸の効果も感じつつ、カラダがポカポカしながらのあっという間の3時間でした


ご参加いただきました皆様、長時間お疲れ様でした。

また、ご講義いただいた先生方もお忙しい中、ご準備から本当にありがとうございました。

勤務助産師と開業助産師、働くスタイルは違えど、みな同じ「助産師」です。

熱心な助産師達が集まり、互いから学びあう姿に感動いたしました

またこういった機会を持つことの大切さも痛感いたしました。

 

今後もまだまだ勤務助産師セミナーは続きます。

来月も妊娠、分娩管理についてです。

講座は全て満席、キャンセル待ちでございます。申し訳ございません。

また丁寧にご報告させていただきたいと思います。


勤務助産師セミナースタッフ  渡邉安衣子

 

 

 


 

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« いのちのふれ愛講座②「からだ... | トップ |     お茶教室 9月 »
最新の画像もっと見る

助産師会支援事業」カテゴリの最新記事