かなり長く時代歴史小説を読んでいますので
それなりに時代を知っているつもりでしたが、
所詮小説は小説と思わなければいけません。
ネットでかなり調べられますが、時に知りたい気持ちが高ずることがあります。
今回は芸者論、聡明なこと思想哲学みたいなものまで持っているのに驚きました。
古代の巫女に発し、吉原にはその型が残っていたよし。
まるで民俗学の本を読んでいるような「芸者論」でしたが、
柳田国男、折口信夫のそれのようには難しくなくて面白く読めました。
時代は下がって幕末明治維新になりますと、
花柳界から何人かの芸者が政治家夫人になって
明治新政府の外交に貢献しました。夫人たちの努力もあったでしょうが
聡明であったことは間違いありません。
木戸 孝允(桂小五郎)夫人幾松 伊藤博文夫人梅子
山縣有朋夫人 祇園の舞妓 陸奥宗光夫人 新橋芸者 等々・・・・
第二次大戦開始直前、中国から帰ってきたとき、新聞社が用意してくれた家(借家)は
中村遊郭に近く、妓楼に同級生がいたので中を見る機会がありました。
戦後のことで遊郭など勿論廃止されていました。
その後料亭やら、老人施設になったりしました
近くの地名に「大門」がありましたが、当時はその意味も知らずにいました。
なつかしい感じさえします、建物に面影くらいは残っているでしょう。
一度行ってみたいと思います。