「スクワットの副反応」でも書いたが、スクワットをやるようになって、(血流量が増えた?せいか)お酒に酔わなくなった。それに、焼酎のお湯割りが不味く思えるようになった。
元々お酒に弱い民である日本人は、お酒を薄めて飲む習慣がある。
事実、”水割り”というのは日本のオリジナルらしい。勿論、ウィスキーの本場英国でも”ウィスキー&ウォーター”という(加水する事でテイスティングし易くする為の)飲み方は昔から存在する。
ただ日本の様に、氷とミネラルウオーターがテーブルにドサッと置かれ、横についた女の子に”昨日飲み過ぎたから、今日は薄めで”なんて飲み方はない。
そういう意味では”日本独特”と言える。
元々、日本の水割りは歴史も起源も違う。
海外の人たちは、ストレートやロックで飲んでるのに、なぜ日本人の多くは水割りを好むのか?
”日本人がお酒に弱いから”というのは後付けであり、実は1970年代にメーカー側が仕掛けた一大プロモーションによって生み出されたとされる。
それまでの国産ウイスキーはかなり苦戦を強いられてた。欧米の様なパブやバー文化がない事に加え、日本人の晩酌といえば日本酒かビールと相場が決まっていて、寿司屋も小料理屋も、居酒屋でも同じだった。
この“晩酌市場”に参入し、生き残りをかけた国産メーカーが考えたのが、”水割り”である。
水で薄めピート臭を抑える事で、口当たりをマイルドにし、和食にも合う事を猛アピールしたのだ。
以下、「日本人はなぜウィスキーを水割りで飲むのか」より一部抜粋です。
”水割り”とウィスキー大国の日本
サントリーの”二本箸作戦”はその典型だった。箸が置かれている和食店や”家庭にもウイスキーを”という一大プロモーションで、当時本社が置かれてた日本橋の名に引っ掛けた、社運をかけたビックプロジェクトだ。
この”和食に(サントリー)オールド”のキャンペーン効果は覿面で、70年代前半には100万ケース前後で推移してたのが、いきなり5倍に跳ね上がり、1980年には1240万ケースという当時世界一となる販売記録を叩き出したのだ。
井川遥の”ハイボールと唐揚げ”というプロモ(戦略)が、40年以上も昔に既に確立してた訳だが、どんな話にも表と裏がある。
この水割りプロモも然りで、これを普及させたのは市場拡大だけが狙いではないと主張する方たちもいる。
”昔の国産ウイスキーってのは、芋焼酎に色をつけただけで臭くてとても飲めたもんじゃなかった。だからそれをごまかす様に水割りとかお湯割りという飲み方を普及させたんだよ”(A紙記者)
確かに、トリス(サントリー)を”色つきアルコール”などと猛烈に批判して週刊誌を騒がせ、”原酒が入ってないウイスキー問題”として、国会で議論される様な事態に発展した事もある。
嗜好品というのは、イメージ戦略やブランディングが大きく関係する。日本のウイスキーも然りで、世界一の称号を得る事ができたのは、竹鶴氏に代表される職人気質のお陰だけではない。ドラマ「マッサン」で”鴨居の大将”として人気を誇る鳥井信治郎の様な、コテコテの商売人のお陰でもある。
世界第2位のウイスキー消費量を誇る日本の巨大市場は、”ひたむきさ”だけではつくれない。緻密なプロモ戦略を持つ企業がいて始めて、世界に誇る市場ができた。
つまり”清濁併せ呑む”とは、そのままサントリーにあてはまる。
事実、ウイスキーの魅力の1つに”ブレンド”があるが、最終工程で20~40種の原酒を絶妙の配合で混ぜ、あの奥行きのある味わいを生み出している。
”リタとマッサン”の様な美談だけではなく、”サントリー商法”なんて批判されたイケイケプロモや、表示や成分の問題という陰の部分が絶妙にブレンドされた事で、今の世界一の地位を確立した。
そんな事を考えながら水割りを飲んでみるとまた格別だ(私にはそうは思えないのだが)。
以上、ITMediaビジネスからでした。
フライドポテトと焼酎
長々と”水割り”の話になりましたが、話をまとめると、酒を美味しく飲むというより、水やお湯で割って飲む方が日本人の晩酌のイメージに合致するという事だろうか?
事実、ストレートよりも水割りが美味しい筈もなく、焼酎にしも熱燗よりお湯割りが美味しい筈もない。しかし、あそこまで徹底的に宣伝されると日本人としては受け入れざるを得ない。
正直言うと(オールドファンには失礼だが)、日本の(特にサントリーの)ウイスキーは、高ピーになり過ぎの感があり、どうも好きになれない。
”(世界に誇る)白州や山崎とか響を呑んでみろ”って逆襲を受けそうだが、高価な奴なら海外でも優れものは幾らでもある。
”色付きアルコール”や”原酒が入ってないウィスキー”と揶揄されても、満更外れてはいない(と思う)。歴史や伝統が引き継がれる様に、悪評や悪癖も引き継がれるのだから。
主観的な呑ん兵衛の愚痴はここまでにして、昔から焼酎のお湯割りには、ウィスキーの水割りと同じく、貧相な何かを感じてはいた。
しかし、殆どの日本人は焼酎をお湯割りやソーダ割りで飲む。勿論、ロックで飲む人もいるが、流石に洋酒のオン・ザ・ロックに敵う筈もない。
そういう私も、暫くは焼酎をお湯割りで呑んでいたが、やはり(母方の親族と同じで)嫌なものは厭である。
どうしたら、少ない量で優雅な酔いを享受できるのか?
私なりに、お酒の量を減らす為に色々と工夫はしてきた。しかし、なかなか模範解答が得られない。
お酒が美味しく感じないと、料理も不味く感じてしまう。逆に、お酒が美味しいと、どんな貧相な料理も美味しく感じる。
連休の最後は、少しだけ贅沢な食事とも思ったが、結局は魚肉ソーセージの天ぷらと塩焼きパスタと、それに(冷凍の)フライドポテトで済ませた。
しかし、これが実に美味しかった。というよりも優雅に感じた。
いつもの癖として、最初の1、2杯は焼酎をストレートで飲む。その後にお湯割りに切り替えるのだが、アルコールというよりぬるま湯を呑んでるみたいで、上手く酔えないのだ。
そこで焼酎をグラスに入れ、そのまま電動ポットに入れて温め、熱燗状態にして呑んでみた。すると、優雅な酔いが体中を巡るではないか。今まで味わった事のない感覚である。少なくともウィスキーでは醸し出せない、焼酎独特の酔いと香りであった。
特に驚いたのは、フライドポテトと焼酎の熱燗がピタリとマッチする事である。”揚げ物にはハイボール”とのイメージが強かったから意外でもあったが、これからは”揚げ物と焼酎の熱燗”の時代だと確信した。
高価な国産ウィスキーなんて、これからは時代遅れだろうか。ドラマ「マッサン」も大した出来じゃなかった。サントリーのプロモート力には恐れいるが、唯それだけである。
最後に〜焼酎と熱いハート
そこで、私なりに焼酎の販促プロモートを作ってみる。
美人姉妹で有名な姉が、ハイボールでから揚げを食ってる。そこに売れっ子の妹がやって来て、イチャモンをつける。
”国産ウィスキーにから揚げ?今や、そんなん時代錯誤でしょ”
姉は食ってかかる。
”だったら時代は何を望んでんのよ。アンタだってもう数年したら、賞味期限は切れるのよ”
妹は、パック入りの純米焼酎を取り出す。
”水や炭酸で薄めるから、お酒と同じで劣化が早いのよ、ネーさんは。焼酎は今や熱燗で楽しむものさね”
姉は、熱燗状態になった焼酎をジロジロと眺めている。
”色すらついてない(まっ更な)アルコールに何の楽しみがあるの?”
”オネェーみたいに、色付き女よりもマシだね”
”ウィスキーがケバい女なら、焼酎は何よ”
”スッピンでもそこそこ楽しめる女。熱燗ならもっと楽しい女ってとこ”
気がつくと、姉はから揚げをかじりながら、焼酎の熱燗を満足そうに啜っている。
”スッピンでも飲めなくはないわね”
妹は少し微笑んだ。
”スッピンでも熱いハートがあれば、男って何とかごまかせるもんよ”
”そーかな?”
”そーでなくても、ウィスキーの水割りよりかはマシじゃないかしら?”
これだけ寒いと、熱燗に行き着くんですよ。
悲しいかな、呑ん兵衛は何時まで経っても呑ん兵衛なんですね。
品質的にはトリスを選ぶ
勿論高価なのは手が出せませんが
宣伝に力を入れてるイメージが強く
肝心の製品には
特に低価格帯のウィスキーは??
ビールの方は
モルツ一点買いなんですけど
日本のウイスキーは美味しい軟水だから、香りを強く付けられない。
だから個性を感じないのかもですが。
でも、サントリーの一時のイケイケ商法は少し和らいだ気もしますが、漫画美味しんぼでもあるように、強引な手法は今も続いてんでしょうか。