真夜中の訪問者その２１〜あの松重豊さんが夢に出てきました〜

　｢孤独のグルメ｣の”ゴロー”さんの大ファンで､よくこのドラマは観るんですが。松重豊サンて､少し怖いオッサンだけど､渋い役者さんだなと感心してたら､何と私より歳が一つ下なんですな(学年は同じ)､エエーエッ。それも私と同じ福岡県出身だとは､エエ〜。

　一粒で二度美味しいとはこの事ですかな。

　という事で､第21回目の訪問者は､最近TVドラマで大ブレイク中の松重豊さんです。

　夢の舞台は､東京オリンピックのメイン会場となる新国立競技場。しかし､何と工事が全く進んでなく､現場はまっ更なままです。

　私と松重豊さんは､車に揺られながら新国立の工事現場に向かってる所から､夢が始まります。松重さんの印象としては､ごくごく普通のオッサンという感じでしたな(失礼)。

　工事現場に着くと､大阪からきた2人の現場監督にいきなりドヤサれた。
　”こんだけしかおらんのか！コンなんで仕事が出来るかっちゅうネン！”

　すると､唯でさえ機嫌の悪い松重さんが吠えた。”こっちは約束通り来たやないか！こうなったのもそっちの責任やろ〜､違うか！”

　双方とも全く引き下がらない。

　痺れを切らした松重さんは､”もう帰ろう！こんなんでは話にならん”と言い放ち､松重さんが運転する白いバンに乗り込み､事務所に戻る。

　松重さんは終始無口だった。普通ならここら辺で夢と気付く筈なんですが。いきなりドヤサれて､そして､松重さんのど迫力の怒りに圧倒され､私とても混乱してましたな。

　事務所に戻ると､松重さんはそそくさと､飲み屋のオネーみたいな愛人の部屋に､姿を消してしまった。

　独りぼっちになった私は､まだ混乱してましたな。しばらくして､少し冷静さを取り戻した私は､心配になり､再び工事現場へと向かいます。

　しかしそこは､大勢の季節労働者で溢れかえってました。まるで敗戦直後の無残な瓦礫の山みたいでした。みな顔を真っ黒にし､身を粉にして働いてます。

　”これが2019年の東京オリンピックか”

　私は呆然として立ちすくんでました。するとそこに先程の現場監督が､口一杯に唾を溜め､喚き散らしてきます。
　”とっとと仕事せんかい､このボケ！”

　”嗚呼､これが2019年の東京か？”
　私は我を失いそうになりました。これが夢と判ってたなら､お得意のデッドリー•ドライブで叩きのめすのに。真夜中の訪問”その17”を参照ですよ(笑)。

　するとその時､松重さんがやって来て､”こんなんヤッてたら殺される､早く逃げようぜ”と言って､私を救い出してくれました。

　帰りの車の中では､2人とも無口でした。
　”やっぱり東京オリンピックは失敗するのか？”
　そう思いながら､ウトウトとし始めた所で夢が覚めた。

　最近､奇妙な夢を見る傾向にある私にしては､ごく平凡な夢でしたが。松重豊さんと一緒の時を過ごし､同じ空気を吸えたのはとても幸せでした。

　松重豊さんと工事現場って､なかなかイメージが結びつかなかっいんですが。
　再びウィキで調べると､何と松重さんは一度俳優業を辞めて､フェードアウトしてた時期に､建設作業現場で働いてた事があるそうです。エエーエッ､もう3度ビックリ。

　でも松重さんも､その頃はとても辛かったんでしょうね。私にも経験ありますから､痛いほど理解できます。そういう事もあってか､松重さんが､夢の中で私を誘ってくれたんでしょうか。そして､救ってくれた？

　同じ誘うなら､高校の先輩で俳優の陣内孝則さんでも誘えばいいものを､何故私なのって。

　今は絶頂の松重さんも､苦労した日々を思い出す時があるんですね。松重さんも､私が見たのと同じ夢を見てくれたら､これほど嬉しい事もないんですが。

　ホント夢って不思議な生き物ですね。色々と教えられます。

　因みに､松重豊さんはサントリーのBOSSのCMで､現場作業員の役でハリウッド俳優のトミー•リー•ジョンズと出演してましたね。溶接工の役ですが､とてもハマってたみたいで､共演の竹原ピストルさんも舌を巻いてたそうです。

　その竹原さんも松重さんの事を､”人に対しマイナスに働く様な緊張感を与える現場では､良い作品は生まれないと､あの穏やかな口調でピシッとおっしゃったのが印象に残ってます。その言葉どおり､今回の現場でも必要以上に緊張する感じは一切なかったし､一緒にいるとホッとする空気を作って下さる方だなと感じました”と､CM撮影を振り返ったという。

　夢の中の松重豊さんも､全くその通りでしたな。余計な緊張感や威圧は与えず､困った時はさり気なく助けにきてくれる。さすが苦労人は違うなと､改めて思いました。

　そういう意味でもホントいい夢だったです。という事で､次は誰が出てくるのかな？何だか今からワクワクしますな。