昨朝は年に2回のお宮掃除の日で、特に寒い時期の日曜日だから気分的にウツ状態になりかけていた。が、運良く20分ほどで終了となり、不思議とストレスは堪らなかった。
いつもなら、世話人が”やめまーす”と号令を掛けても、ザワザワと群がる村民の集いが暫くは収まらず、イライラする事が多かった。
最近は、強力な粒状の除草剤をを撒いてるせいか、冬は殆ど雑草が目立たない。故に、冬場のお宮掃除は廃止しても良さそうなのだが、おしゃべり好きな老人は、田舎に行くほどに多く存在する。結局、彼らは喋る為だけに参加してるのだ。
本音を言えば、お宮掃除も隣組も廃止した方が(都会ならともかく)、逆に隣人関係がシンプルに潤滑になると思うのだが、これも村社会における高齢化の深刻な弊害と言えるのだろうか。一方で、こうした相互扶助的な組織ほど、いざという時には殆ど役に立たないのも現実である。
説教老人と煽り運転
という事で、今日は説教好きの迷惑老人が狂ったら?というテーマの映画の紹介です。
2019年のオランダの製作で、”煽られた運転手はイカれたサイコパスだった”というキャッチコピーのアクションスリラーである。
この手の作品はS・スティルバーグ監督の「激突」(1971)が有名だが、今回は(煽る側ではなく)煽られた相手がイカれた老人だったという設定だ。
”人はクルマに乗ると人格が変わる”と言うが、私も例に漏れず、若い頃は運転するとイライラし易い傾向にあり、ノロノロ運転のクルマを見るとクラクションを鳴らした方だ。
今から思うと、非常に大人気なく危険な行為だったが、当然の如く煽られた方はいい迷惑である。
勿論、相手が心身ともに正常な人間であれば大きなトラブルに結びつく事はないだろうが、キレやすい老人や精神的に不安定な人であれば、最悪の結末を生む恐れもある。
ただ、現実には起こり得ない様な事が映画では描かれていて、見る人によってはナンセンスに映るかもしれない。しかし、煽られた経験のある人は、他人事には思えないリアルで怖い印象を受けたであろうか。
レヴューからすれば、平均して3/5程度の無難な作品だが、”アホ臭過ぎ・・”との酷評も目立つ。
結論から言えば、制限速度を忠実に守っていた老人を無理に煽ったんだから、問題が起きた場合は煽った運転手(主人公)に責任がある。
映画の中でも、煽られた老人は”謝罪しろ”と要求する。勿論、その時に”急用があって急いでたんだ、済まなかった”と謝ってれば問題はなかった筈だが、実際に”謝れ”と言われて、すぐさま素直に謝れる人がこの世に幾ら程いるのだろう?そういう私もその場になってみないと分らない。
勿論、映画上では煽った運転手はこの老人に突っかかっていく。が故に、そこからが事が大きく厄介になる。
日常でも、イライラして相手に迷惑を掛ける事はよくある事で、殆どの場合、当事者がすぐに誠意を持って謝れば、多くの問題は解決する(多分)。だが、謝るタイミングもこれまた難しい。
この映画でも最初は一寸した事である。だが、煽られた運転手は普通の老人ではなく、イカれた狂人であった事が一番の問題である。つまり、この老人は因縁をつける獲物を注意深く狙ってたのだ。
一方で、このサイコな老人が殺中剤を振りまく辺りは実に滑稽に思えたが、私には逆にリアルにも感じた。流石に、中途で曖昧な幕切れはチープに映ったが、子役(特に次女)がとても愛らしかっただけに、もう一捻りして完成度を高めてほしかった気もする。
最後に
私が若い頃なら一発でアウトだったかもだが、お陰で見入ってしまった。
一見、どこにでも居そうな世話好きで説教好きな典型の”世直し系”老人だが、実は私の周りにもその様な老人は多い。勿論、彼らがサイコ系かは私が知る由もない。
だが、この映画を見た後で、世直し系老人ほどキレ易く、イカれる傾向にあり、サイコパスに結びつきやすい事を改めて思い知らされる。
もし、アナタの周りに世話好きで説教好きな老人がいたら、サイコ系を疑うのも身の為かもしれない。つまり、事が起きた後では全てが遅すぎるのだから・・・
澄みきった独特の魅力があるよね
私はオネーチャンの方が好きだけど
でも最後は??(*_*;って感じで
結構素朴で可愛いんですよね。
殺虫剤を振りまく爺さんも結構ユニークに映ったんですが、最後はもう一捻りしてほしかったです。
でないと、子役が浮かばれない。