象が転んだ

たかがブロク、されどブロク

鏡張りの部屋と、その2(2019/10/10更新)〜女の霊と仕事帰りのハイウェイと〜

2018年03月04日 04時01分21秒 | 鏡張りの部屋

 前回の”鏡張りの部屋”で書いた霊の体験を元に、「ホテル•カリフォルニア」風にまとめました。イーグルスの詩と自身の霊体験が似通ってたので、少し驚きですが。
 歌詞の内容は、勿論アレンジしてます。
 


仕事帰りのハイウェイで
闇が虚しい僕の心を包み込む
冷たい風が心を荒む
コリタス(マリファナ)の心地よい香りが
僕を慰める
前方の遥か彼方に
一点の揺らめくネオンが見える


頭は重たく、視界は霞む
”仕事なんて、クソ喰らえだ
友情なんて、捨ててやる
家族がなんだ
現実なんて、所詮ペテンだろう”
ここは幻想か妄想か、それとも虚無の間か。

”嗚呼、もうこんな時間だ
少し飲みすぎたかな
どこかに泊まらねば”


寂れたホテルの戸口に、若い女が立っていた
”おいでよ遊ぼう、ここは楽しいよ、ねえ遊ぼう”
(心の中で)呼び鈴が響く
私は考えていた
ここは極楽なのか?それとも?

そして、彼女は蝋燭を灯し
冷たい手を差し出して
部屋まで案内してくれた
廊下で声が響く
私には、彼らの声がはっきりと聞こえた
”これは幻覚じゃない”


青ざめた老支配人が出てきた
”ようこそ、ホテルカリフォルニアへ
素敵な場所ですよ
ここにいる人達はみな
素晴らしい人ばかりですから
どうぞ、ご安心して下さい”

”このホテルでは
沢山の部屋を揃えております
あなたなら、いつだってご利用できます”


女はずっと若かった
娘ほどの年齢だろうか
女の身体は、ティファニーのダイヤで飾られ
肢体の曲線は、メルセデスの様に優雅だ
女の薄緑の瞳と、成熟しかけた甘い肉体に
沢山の男が次々と集ってくる

ある者は、中庭でダンスを踊り
ある者は、マリファナをふかす
How they dance in the courtyard

夏は蒸し暑く、夜空は甘美で、体は汗ばみ
ダンスを踊ろうとするも
上手く踊れない


そこで私は給仕を呼んだ
”ワインを持ってきてくれ”

”あいにく、酒(スピリッツ)は置いてません
魂すら置いてないのです”
We haven't had that spirit here
と給仕は呆気なく言う

奴らの声が、遠くから俺を呼ぶ
”酒なんて必要ないさ、
酒や魂なんかなくても、ここは天国だぜ
この国には、もう魂なんて存在しないのさ”

俺はその言葉に酔った
そして、深く闇の底に沈んだ
突然、俺は真夜中に飛び起き
奴らの声を聞いた


ようこそ、ホテルカリフォルニアへ
🎵素敵な場所でしょ🎵
🎵素敵な人達でしょ🎵

”奴も、この虚構の世界で生きてくのさ
なんて素晴らしい事か
なんて愚かな事か
奴の生きる世界は、現実にはないのさ
哀れな野郎だ、悲しい野郎さ”
We are all just prisoners here,
of our own device

私は怖くなって支配人を呼んだ
支配人は言った
"身分証はあるんですか?"
(あなたにはもう身分などない。
それに、きっとここから離れられなくなる)


仕方なく、部屋に戻ると
鏡張りの天井に
冷えたロゼのシヤンパンが写ってた
Mirrors on the ceiling、
The pink champagne on ice

受付の女がそこにいた
彼女は僕に勧めた
存在しない筈のシャンパンを
”飲もうよ、ね、一緒に遊ぼう”

存在しない筈の女は言った
"私達はね、このホテルの奴隷なの
ここはね、私達が作り上げた魔女の迷宮よ
貴方はもう私のものよ、だから踊りましょ”

”君に群がってた男達は?”
”あれは、貴方が勝手に作った妄想なの”
”でも君は?”


マスターの厨房では
奴らが集い、ワイワイ騒ぐ
奴らは鋼のナイフを必死で研いでる
野獣でも殺すのだろうか?それとも?

そのナイフの光が、僕の心を呼び覚ます
”俺は間違いなく殺される”

最後に覚えているのは
ドアに向かって走ってた事だ
元の生活に、現実の世界に戻る為に


"落ち着いてください"と支配人に諭された

そして、俺は我に返った
”落ち着けるもんか、ここは幽霊小屋だろ”
”とにかく、落ち着いて下さい”

”ここは幻想の世界だ、現実じゃない
俺には仕事も家庭もある。
とにかくここから出してくれ”

"何時でも好きな時に、
チェックアウト(自殺)は可能ですが、
二度と逃れる事は出来ないんですよ
その様にプログラムされてますから"
(二度と抜け出せない麻薬のように)

”ふざけるな!
俺は虚構の妄想の奴隷じゃない
アンタらとは違うんだ
ここにいる奴らは皆、
実在しない亡霊じゃないか?
それに、スピリッツ(酒と魂)すらない”


”落ち着いて下さい
貴方は現実の世界の人間じゃないのです”

”じゃ、俺は誰なんだ”

女が耳元で囁いた
”コリタスの香りがするハイウェイで、
貴方は自殺したのよ
とても美しい死に顔だったわ”

 
Welcome to the Hotel California
”ようこそ、ホテルカリフォルニアヘ”

🎵Such a lovely place🎵”素敵な場所でしょ”
🎵Such a lovely face🎵”素敵な人達でしょ”



8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
鏡に映った女 (ootubohitman)
2018-03-04 13:50:00
またまたこんにちわ
鏡に映った女は少しケバイですね
シャンパンと女とホテルとくれば、いくらでも面白い詩が書けそうです。

私も書いてみようかな。
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Re:鏡に映った女 (lemonwater2017)
2018-03-04 21:55:17
コメントどうもです。

少しケバいですが。私はこれくらいの方が丁度いいです(笑)。

ホテルカルフォルニアの歌自体も傑作ですが。詩も凄く良いですね。眺める度に、聴く度にいい歌です。
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鋼のナイフを (tomas)
2018-03-10 19:49:17
こんばんわで、いきなりです。
鋼のナイフを必死を必死で研いでるとありますが。このナイフは何に使うんでしょうかね。
ホテルに訪ねてきた男を殺す為でしょうか。
男がすでに死んでるとすれば。
いや、実は死んでないかも。
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Re:鋼のナイフを (lemonwater2017)
2018-03-11 09:24:09
おはようございます。

 この”鋼のナイフ”がカギなんですよ。このカギがわかれば、後の詩も作りやすいんですが。
 自らの幻想で創り上げたナイフで殺されると。自殺とはそういうもんでしょうか。よく解りませんが。

 という事で、理解をとです。
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イラスト懐かしいな (ootubohitman)
2018-09-30 02:19:15
イラストがこれまた懐かしいな、涙出そうです。

鏡張りの部屋もとうとう11回を迎えました。

当時のコメントで幾らでも面白い詩が書けると言った事が本当になりました。冗談半分で言ったことですが。嬉しいですね。

マーロウの出番が待ち遠しいです。
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Re:イラスト懐かしいな (lemonwater2017)
2018-09-30 06:03:11
hitmanさん、続けてです。
 
ブログ初期の頃は、写真をそのままくり抜いたり、加工して、貼り付けてましたが。

 最近は、イラストアプリの便利な奴があるから、簡単にイラストが作れる様になりました。ブログに入れるイラストならこれで十分過ぎますね。

 お陰で休日だというのに、イラストばっか書いてます。幼稚園の時以来ですかね、こんなにのめり込むのは。
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チェックメイト (tomas)
2019-10-10 15:46:39
チェックメイトは隠語で自殺を表すんですか。だったら自らの幻想で作り上げた鋼のナイフで自殺する?

結局、我ら人類は現代社会の奴隷で、いつでも自殺することは出来るが、その錯綜した幻想の闇からは抜け出られないように出来てるってこと?

ううーん、わかったようなわかんないような
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tomasさんへ (象が転んだ)
2019-10-11 07:59:45
返事遅れてスミマセン。

結構、物騒な意味合いの歌詞なんですね。
コリタスはサボテン(メキシコ)の意味ですが、ドラッグの俗語で使われるし、チェックメイトが自殺とは。

魂を失い商業化したロック界の腐敗を揶揄したんでしょうか。確かに入りは暗く侘しいリズムです。でも一度のめり込むと抜け出せないロックの世界?

コメントどうもありがとうです
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