生まれて初めて、”親父刈り”に遭った。TVドラマや小説では知ってはいたが、実際に遭遇すると、背筋が凍りつくものだ。
とはいっても夢の中での話だが、非常にリアルだった。
話は逸れるが、最近はよく夢を見る。別に夢を見ようと思って眠りに就く筈もないが、ブログを再開した途端、特によく夢を見るようになった。ブログを休んでた2ヶ月ほどの間は全く夢を見なかったから、とても身体の調子が良かった。どうもブログはボケ防止には良いが、熟睡を妨げるらしい。
怪しげな店の女
夢の舞台は廃墟と化した歓楽街だった。戦争か自然災害かわからないが、その殆どはボロボロに崩れ、見るにも無残な”瓦礫の墓場”状態であった。
その瓦礫群の中に、1件の店がポツンと建ってる。表の入り口には、数人の屈強な男2人が銃を構え、注意深く周りを見渡していた。
多分、スラム地区の犯罪に神経質になってたんだろうか。
私はその店が急に懐かしく思った。その奇妙な怪しさが、私の好奇心を強く刺激した。
”この店には、何かがある”
私は表から入らずに、裏側に回り込んだ。素性を知られない為に、”ムンクの叫び”に似た覆面を被り、忍びこもうとした。
しかし、すぐに見つかってしまう。
店員か客かは知らないが、不思議と彼らも奇妙なマスクを被っていた。
”ダセえ〜マスクだな。ここには入れないぜ。VIP専用なんだ。とっとと消え失せろ”
私が覆面を脱ぐと、彼らも覆面を脱いだ。ジャニーズ系の若いホスト風だった。
険悪な雰囲気になるかと思いきや、彼らは私が被ってた覆面に興味を示し、食い入るように見つめている。
私はその隙に店内へ潜り込んだ。
予想したとおりだった。廃れたスケベパブにしては、良い娘が揃ってはいた。店内には不思議と店員がいない。
少し冷静になり、周りを見渡すと、大人しく呑んでる紳士もいれば、ヤリまくってる連中もいる。女は客が望む事を、何の抵抗もなく受け容れてるようだった。
つまり、”なんでもあれ”のパブだったのだ。
私は空いてるテーブルに腰掛けた。すぐに女が来た。明らかに淫売風だが、中途に美人だった。会話も雰囲気も悪くない。
私は女の股間に優しく手を突っ込んだ。女も私の股間に手を伸ばし、白い指を激しく揺らし始めた。私は現実を無視した。
二人は一気に淫らな男女の関係になった。しかし、不思議と怪しい気はしなかった。
この手の店は”ヤッたが勝ち”である。夢の中でもそれは変わらなかった。
気がつくと、店の外に出ていた。
女は”また来てね”と静かに囁き、私は女を軽く抱きしめ、その場を離れようとした。
”オレの女に何しやがった”
先ほどの若い男の一人が言い放つ。
そういえば、お金を払うのを忘れていた。
”今は持ち合わせがないから、次に来た時に払う。それでいいかな?”
”カネの事じゃない。オレの女の事だ”
私はこんな荒んだ所で事を荒げたくなかった。別に若者が憎かった訳でもないし、驚異を感じた訳でもない。ただ面倒臭かっただけである。
気がついたら、男が2人倒れていた。私はもう一度強く女を抱くと、その場を離れた。
草野球
舞台は変わり、あるだだっ広い駐車場にいた。私はそこで野球をしている。
何度か打席に入るが、好機で三振ばかりだ。周りからは野次が飛び、嫌気が刺してその場を離れた。
その時、ある美女と目が遭った。何処かで見たような女だったが、不思議と魅力があったから、その後をついていった。
美女はある建物の前で止まった。その建物は、前と同じスケベパブだった。
私は落胆したが、あの時の淫乱女の正体は目の前にいる美女だったのだ。メイクで女はここまで変わるのか?
彼女に近づこうとした時、2人の男が近づいてきた。
”おう親父、オレのこと覚えてるよな!今日はアンタを狩りに来たんだ”
2人はいきなり私に襲いかかった。倒れたのは、今度は私の方だった。
”トドメを刺そうぜ!こんなクソ親父、生きてても何の価値もないからな”
私は殺されると思った。その時、ある視線を感じた。女がせせら笑ってるのだ。
私は本気になった。すぐさま立ち上がると、2人の男に2発のストレートを放った。夢にしては非常に切れのあるパンチだった。
女は店の中に入り、無言で私を誘った。
私は店の中に入り、そこで夢から覚めた。
まるで同じ事が延々と繰り返される、幼稚なギャング映画を見てるようだった。
夢から覚めて
ゾラの「獣人」ほどではないが、非常に悪い部分の私を見てる様な気がした。
私は自慢じゃないが、人を殴った事がない。殴られた経験は計り知れないが、殴りたいと思っても殴れなかったのだ。
何故?こんな物騒な夢を見たのか?
”暴力とスケベと美女”
この3つは男の強い欲望でもある。この3つが一挙に夢に出てきたのだ。
でも何故、こんな夢を見たのか?
そういえば昨夜、「2ガンズ」(写真参照)というアクション映画を見たからだろうか。その中で銀行を襲うシーンが非常に印象的だった。
舞台はニューメキシコだったが、茶褐色の廃墟と化した街に見えた。登場人物は全て落ちこぼれで、喧嘩っ早く、異常に脆い。
まるで夢に出てきた様な若い男たちとそっくりだった。
「2ガンズ」がそのまま夢に出てきた訳でもないが、雰囲気はよーく似ていた。
しかし、不思議と女の顔も若い男たちの顔を全く覚えていない。つまり、どうでもいい夢だったのだろうか?
それぞれ1丁ずつの銃を持ってるから”2ガンズ”
若い二人組の男はメキシコのチンピラみたいな奴らだったのか
イコライザーみたいな感じだったのかねぇ〜
気がついたら相手が倒れてたって
存在感のない美女も映画そっくりだね
最近のアクション映画と同じでほとんど記憶に残らなんもん
イコライザーみたいに格好良くはなかったんですが、私も含め全てに存在感なかったです。
最近のハリウッド映画も無機質なら、私の夢も無機質のようなもんでした(悲)。
つまんないブログでスンマセンです👅
現実を無視した転んだサンは一気に男女の関係になったんですね。
これこそ官能小説の極みです。
この表現だけで朝からお腹いっぱいです。
高級エステというより、低級エステだったです。殆ど印象に残ってません。
官能小説というより、単調小説ですかね。
でも、夢って見れば見るほど儚いもんですね。せめて、1時間ほどじっくりと夢の中にいたいです。
贅沢な悩みは付きません。神に感謝ですかね。
モーパッサンじゃないけれど、それぞれにオチがあり、奇妙な展開があり、官能と悦楽があり、1つ1つで完結され、それでいて妙な充足感があります。
夢物語というよりは、現実でも起こりうる人間喜悲劇といったところでしょうか。
転んださんは映画の影響をとても強く受けてるみたいですが、それだけ場の色彩に敏感なんでしょうか。色彩がそのままストーリーになってますね。
バツザックやゾラも色彩を作品の中に散りばめ、見事に表現してます。
これからも転んださん風の人間喜悲劇を期待してます。
私は小説というのは、角度と深さと色彩で表現されると思ってます。
同じ様なストーリーでも、この3つが重なり合うと、芸術になりますね。しかしばらついちゃうと、単なる絵日記に成り下がる。
私がキャパが好きなのは、そういう所もあると思います。お陰さまで色んな事を考えさせられました。