今、”国家の品格”ブログを書いてる。2005年の本だが、14年後の今読んでも爽快に新鮮に映る。本物は何時の世も強い説得力を持つ。しかし今の日本人は、本の著者の藤原氏の意向に真っ向から歯向かうかの様に、欧米のグローバル化の波に揉まれてるようだ。
つまり、”何をやっても許される”状況が産業革命以降ずっと続いてる訳だ。
そして、その典型と言える事件が起きた。勿論、芸能人や著名人の違法薬物系犯罪は、ある意味切っても切り離せない関係にあるとは思うが。今回の逮捕劇は少しニュアンスが違う様にも思う。結構大きな範囲で波紋が広がってる様にも思う。
ただ、ピエール瀧がコカイン容疑で逮捕された件では、温情な意見が多いかなって思う。今、国民投票を行えば、90%近くが彼の無罪に集中するであろうか。いや違うか。
事実、ダウンタウンの松本はドーピングの様なものと瀧容疑者を批判し、炎上しかかった。ビートたけしも”俺の映画で初出演で、ホントは緊張する筈なのに、ひょっとしたらあの時”と発言し、ネット上では物議を醸してるとも。書いてる私も彼ら2人の意見と同じだ。このブログが炎上しない事を祈るばかりではあるが。
彼が出演した「麻雀放浪記2020」は予定通り公開される事になった。
監督の白石氏は、”一緒に映画を作ってきた仲間がこうした犯罪を犯した事は、大変に驚きましたし、抑えられない憤りを感じた。禁止薬物に関しては当然反対の立場で、絶対に犯してはならないが。個人が犯した罪と作品そのものには罪はないとの気持ちの中、公開できる事でホッとしているというのが正直な気持ち”と語った。
はっきり言って、”ざけんな”って言いたい。作品は俳優の顔が全てだ。俳優の存在こそが作品の全てなのだ。ピエール瀧あっての作品だった筈だ。
俳優に罪があって作品に罪がないとは、どういうコッタ。監督も制作側も隠蔽という点では有罪だろう。結局は、ピエール瀧一人に罪を被せた結果なんだろうか。
アンタら全員、ピエール瀧容疑者の長期に渡る度を超えたコカイン摂取を知ってたろうが。20歳からコカインを吸ってたなら、トロンと曇った目を見れば直ぐに分かる筈。素人でも判りそうなもんだ。イヤそうでもないか。
結局イジメと同じで、芸能界でも”知ってて知らんぷり”の卑怯な世界なのだろうか。それが芸能界の闇と言えばそれ迄だが。
そういう私も、ピエール瀧という俳優は嫌いではない、むしろ好きな方だ。如何にも苦労人といった風貌と、分厚そうな優しい人柄、全てを包み込む抱擁感。場を支配するその存在感。全てが俳優の鏡とも言える。
しかし今回の逮捕劇は、彼個人の小さな犯罪で終えるべきではない。30年以上もコカインを吸い続けてた男が、同情を買うなんてヤッパリ許せない。そして、それを見て見ぬふりをした関係者も許せない。
これはれっきとした犯罪だと思う。芸能界に重い布石を落とす立派な事件だと思う。
日本は何時から武士道の精神を忘れてしまったのか?可愛そう可哀想で誤魔化す貧相な民族になったのか?何故、”ダメなものはダメ”だと本人の前で言えないのか?”今ヤメないとアンタは終わる”と何故言えないのか?
だから、北朝鮮に韓国に中国にロシアに舐められる。
「国家の品格」でも言われてるが、武士道精神の欠如が情緒の履き違いが、今の日本をダメにしたと思う。論理と同様、情けだって使い方を誤ると破綻する。
かの独裁者ヒトラーだって国民投票で選ばれた。第一次大戦後のドイツ国民は、常にヒトラーを支持した。第二次大戦時の混乱期でも、1933年の国連脱退(95%支持)、1936年ラインラント進駐(98%)、1938オーストラリア併合(99%)と、混乱の時代に10年以上も圧倒的な国民の支持を得続けた。
今の瀧容疑者も、薄っぺらで安易な同情は寄せられても、これ程の重く分厚い支持は得られんだろう。
勿論、彼がヒトラーの様に多くの人を殺した訳でも、暴力を奮った訳でもない。ただコカインを吸っただけじゃないかって。もっと酷い事をしてる奴らは幾らでもいるって。
確かに開き直れば、幾らでも言い訳は出来る。
しかし犯罪は犯罪だ。欧米では容認?されてるコカインも、日本では立派な違法薬物ではある。それも30年以上に渡り、吸い続けてたのだ。
グローバル化が進む日本にて、コカインだってその例外じゃない。だから、コカインを吸った事が問題じゃない。その半端ない量と期間が問題なのだ。やり過ぎは何もしないよりまだ惡い。
自分が自分を制御出来なくなった時点で、ヒトはサピエンスは終わりだと思う。
連帯責任がどうだこうだ言うのは、その後だ。バカと無能はこれだから困る。故にバカと無能がいる間は、凶悪犯罪と独裁者はなくなる筈もない。彼らはそういった人種をエサにして、しぶとく世界中に蔓延る。
勿論、第二のピエール瀧も直ぐに現れるだろう。その度に、国民やファンの同情を買い、すぐに釈放され、現場に復帰し、表向きの反省した仕草で、再びコカインにドップリと浸るのだ。
”検察は世論を見てんだ、犯罪なんて見てやしない”とタカを括る。
今のタイガーウッズを、ハリウッド業界を見れば一目瞭然だろう。
失礼な言い方だが。芸能人の大半は、違法薬物に手を染めてるだろうか。枕稼業だって、アイドルの半分以上はやってるだろうか。
しかし芸能人は見た目が全て。押尾学だって羽賀研二だって、非法な犯罪を仕出かしてるが、未だに彼らを支持するファンも多いだろう。そういう俺も、羽賀研二は未だにハンサムだなって、思わず見惚れちまう。
しかし、芸能人だからこそ敢えて罰則を厳しくすべきだ。見た目だけが全ての、非常に脆く危うい薄っぺらな世界だからだ。こんな見かけ倒れの奇人・狂人が街中に溢れたら、見た目で劣る我らサピエンスに打つ手はない。
どんなヒーローでも英雄でもイケメン俳優でも、ノーベル賞受賞者でも大統領でも、ダメなものはダメなのだ。
しかし、大衆は私も含め皆アホだ。「国家の品格」でも書かれてる様に、大衆は永遠に成熟しない。アホはアホのまま、無能は無能のままなのだ。だから国民はメディアに踊らされ暴動を起こし、軍部をせっつき、戦争の原動力になる。
第一次大戦も第二次大戦も国民が引き起こした事実に、我らは気付いてはいない。私達は自分達が思ってる以上にアホなのだ。
成熟した国民が大多数いれば、シャブ中が何十万いても問題はない。制御や統制は可能だろう。しかし、今の世界に成熟した国民が一体何人いるのか。そういう私も勿論、未成熟な大衆の一人だ。だからピエール瀧の逮捕を見ると、やはり同情してしまう。せめて作品に罪はないと真顔で呟いてしまう。
ピエール瀧さん、善悪の境界というより、貴方はやはりやり過ぎた。でもみんな貴方を応援してる。それに貴方が出演した作品群が闇に葬られる筈もない。いや、これから光を浴び続けるだろうか。今はそれだけが救いだ。
しかし、今まで彼を贔屓にしてた連中の言動は、半端なくキツく、容赦ないものになるであろうか。逮捕だけでは済まないのが犯罪なのであろうか。何だか書いてて気持ち悪くなってきた。
私も国家の品格は読みました。その典型とも言える犯罪でしょうか。
でも、薬物中毒者にダメなものはダメと言っても、もう遅いですか。若い時は身長が高くてイケメンで、何不自由しない人生だったんでしょうが。何が彼を薬物に引き込んだのか、わかる由もないのですが。
でも、転んださんみたいな否定的な意見は少ないようですね。犯罪もグローバル化の時代、怖い時代です。
>結局イジメと同じで、芸能界でも”知ってて知らんぷり”の卑怯な世界なのだろうか。
私は、映画関係者すべてが「知っていた」わけではないと思います。
今回ピエール瀧が逮捕されて初めて知った人もいたと思います。
だから、皆が知らんぷりをしていたわけではなかったのではないかと思うのです。
ですからイジメとまで言うと言いすぎのような感を持ちました。
個人的には、ピエール瀧も罪を償って、以後まっとうに生きてほしいと思います。私はタレントとしての彼の実力を高く買っていますから。
立ち直るキッカケは幾らでもあったとは思いますが。何が彼を追いやったんでしょうか。単なる気まぐれじゃ、30年以上に及ぶコカイン摂取の言い訳にはなりませんものね。
人間て難しい生き物ですね。
芸能界はそういった嗅覚の強い連中ばかりでしょうか。大衆とは全く異なる鋭い感性を持った人種の集まり。
だからこそ余計に、勘繰ってしまう。多分、彼はもう終ったと思う。
無能な中でも超無能な連中が国家を支配する時、最悪は免れません。
昨今の芸能界も、その無能な連中の集まりのような気がしますね。