「ゴーン氏が打った4つの致命的悪手(現代ビジネス4/11)」は、今のゴーン氏の置かれた状況の全てを等身大に語ってると思う。
私がゴーンの事をブログにするキッカケとなったのも、この”猫組長”がゴーンのやり方を、”暴力的削除”と表現した(多分)事からだった。実に上手い言葉だなと感心した。
黒い資金移動の流れとオマーンルート
”保釈中だったゴーン氏が新たな特別背任容疑で再逮捕された。”オマーンルート”着手や、アメリカの捜査”参戦”までの大筋の流れは、昨年末から私が書いてきたシナリオ通りだ。600億円を銀行ごとアメリカに収奪された経験のある私は、ゴーン氏と家族の財産がアメリカに没収される展開まで考えている。ゴーン一族にとっては最悪の展開だが、ゴーン氏が逮捕後に打った悪手の連発が招いたものである”との見出しに、流石に身体が震えた。
今回の逮捕は、15年12月~18年7月に中東日産からSBA(オマーンの日産車販売店スハイル•バハワン自動車)に送金された1500万㌦(約16億8900万円)のうち、SBAからSBAの幹部がレバノンに投資を名目にしたペーパーカンパニーであるGFI(グッド•フェイス•インベストメンツ)に送金された500万㌦(約5億6300万円)に対する特別背任容疑によるもの。SBA→GFIの送金額約3650万㌦(約40億円)より少ない金額での逮捕となった事などから、地検が5回目の再逮捕のカードを持っている可能性がある事も導き出せると説明する。
この一連の流れも、以下(一部抜粋)の様に説明する。
”2009年1月、ゴーンはSBAのオーナーのバハワン氏から約30億円を借り入れる。この直後ゴーンは中東日産に、SBAからの代金支払いの長期間猶予と金利を大幅にディスカウントするなどを指示。SBAへの特別優遇により日産の逸失利益は10年間で約81億円に。
2012年~17年にかけ、ゴーンの指示により中東日産からSBAに、計3200万ドル(約35億円)が報奨金の名目で振り込まれた。
2015年、SBAの幹部がレバノンにGFI(ゴーン氏が実質的に保有する資金移転の拠点)を設立し、SBAからGFIに計約3650万ドル(約40億円)が送金。同年ゴーンの妻キャロルが代表を務めるビューティーヨットが設立。GFIからこのビューティーヨットに約9億円、息子が代表を務めるショウグン•インベストメントに約30億円が送金された”
猫組長は、ゴーン氏が一連の黒い資金移動に手を染めたきっかけとなった、08年のリーマンショックを端とした”通貨デリバティブ”の巨額損が、あまりにもお粗末過ぎると指摘する。通貨の投資を行うなら”円高一択”しかありえなかったのにと。その上、為替の動きを読む能力が絶望的に足りなかったゴーン氏の”投資の焦げ付き”は、これだけではないとも。
投機デリバティブの真相と
この”デリバティブ”の巨額損に関しては、3回目の逮捕が自身の資産管理会社GFIが運用していた”デリバティブ取引”で生じた18億5000万円の損失を、日産自動車に付け替えた特別背任(会社法違反)である。
因みに、1回と2回目は、有価証券報告書に実際の報酬より低い額を記載した金融商品取引法違反だ。
以下、「ゴーン氏を破滅させた”投機的預金”取引の全貌(JP PRESS 4/16)」から一部抜粋です。
この”取引”は、メディアが報じた為替先物取引や為替スワップではなく、デリバティブ付きの「仕組み預金」だと。ゴーン所有のGFIが円建てで預金をし、ドルのプットオプションを売り、そのオプション料で預金の利回りを高めるという取引だ。この”円建て預金”額は約2284万ドル程度と推測され(預金元本は約6851万㌦)、この預金の元本を何と新生銀行が融資したという。含み損(18億5千万円)から逆算すると元本の約7割がぶっ飛んだ事に。そして最終的には預金元本の4割~6割弱が消失したとされる。
ゴーンが陳述書の中で、この”仕組み預金”の事を”FX Forward contracts”と語ったのはプットオプションを売る行為の事だったのだ。
複雑な”仕組み預金”を(無能な?)ゴーンが考案したとは思えず、新生銀行の提案によるとされ、ゴーンにプットオプションを売らせ、オプション料の一部を鞘抜きし、融資の金利も稼ぐ事ができる。しかし、投機性の高いデリバティブ(金融商品)を作ったり、利用したりすると、大失態を招くのは世の常だ。
結局新生銀行も、融資やオプション取引の担保として、日産の株価に連動した金融商品や預金そのものを担保にとってたが、日産株の大幅値下りなどで融資を回収できなくなる可能性に直面し、窮地に陥った挙げ句、日産自動車(ゴーン)への付替えを提案したと。
この”付け替え”交渉をした一人に、日銀審議委員を務める政井貴子氏がいる。政井氏は”タンスにゴン”をもじって、ゴーン氏の事を無邪気に”タンスさん”と呼んでたそうな。全く日銀もこんなタレント婆をよく役員にするよな。
立派な会社役員や弁護士などでも、本業以外の投機で突如破綻したり、犯罪に手を染めたりはよくある事。ゴーンの場合、前妻と離婚しており、結局はお金が原因で無茶をしてしまった様に思える。もしゴーンが、こうした投機的で複雑な”仕組み預金”ではなく、通常の為替の先物予約でドルを調達していれば、今回の事件は起きなかったかもしれない。
ゴーンの悪手4連発とは?
再び、猫組長の話に戻ります。
まず1つは弁護士の選定のミス、2つは完黙ではなく全面否認を通した事、そして3つ目だが、ゴーンは容疑を否認し続けた上、保釈中の4/3にTwitterを開設し、”真実をお話しする”と漏らしてしまった。黙っておけばいいものを自らの言葉で説明しようとした。これはこのゲームの中で最もやってはいけない悪手だという。
話せば話すほど検察側は、その論拠を突き崩す為の証拠を探すのだから、保釈中に自分の事を話すつもりだったとは、愚の骨頂と言えるとも。
そして4つ目、今回の4度目の再逮捕にて、普段トヨタ車で護送する事の多い特捜部があえて日産車を使うという”粋なはからい”をした事だ。これで検察がとうとうキレたと。
ゴーンのこの”挑発”に刺激されたのか、検察はアメリカに”捜査共助”を依頼した。国家を超える金の流れをつかむにはアメリカの協力が不可欠なのは言うまでもないが、アメリカを動かしてしまった事こそが、ゴーン氏らが悪手を連発した事が招いた”最悪の結末”だと。
つまりアメリカの”参戦”こそが、ゴーン氏の金の流れがすべて丸裸になる事を意味する。故にゴーン氏は詰んだも同然、なのだと。
ヤッパリ、馬鹿ほど出世する
以上、JP PRESSと現代ビジネスのコラムを参考にして、拙いブログを書きましたが。
私は元々、経済とかの分野には全くの素人で、経済用語なんてこれっポチも理解できないし、知り得ない。でもこういう愚かな?事件が起きてくれた事で、少しはサイトを調べ、自己満足ではあるが、ゴーン氏の黒い資金の流れや東京地検の策略、それにアメリカの巨大な企みが理解できた様な気がした。
結局、ゴーンは猛禽類系の風貌からすれば、ハッタリ屋という点では凄腕かもだが、大企業のトップたる経営者としては、あまりにも知識と知能と戦略が乏しすぎる様に思える。
それは自身の投機目的の隠し会社に”グッドフェイス”と名付け、妻の会社には”ビューティー”と、息子の会社には”ショウグン”と、そして所有したばかりの16億円の豪華クルーザーには”シャチョウ”と、全く幼稚で安直なネーミングばかりだ。
こんなん見たら誰だって、ゴーンは馬鹿だと思う。そして、そのバカが現実もののとなったのだ。”馬鹿ほど出世する”じゃないが、ゴーンはその言葉通りに大出世し、最後には大バカをやってしまった事になる。その大バカに乗った日産も大馬鹿だが(悲)。
新生銀行もゴーンのバカを上手く利用し、何とか上手い金儲けをと考えてたようだが、そのバカが煮ても食えない様なバカだったとは気付かなかったろう。
あんまりバカ馬鹿というと、ゴーン氏に対して失礼だが、でもゴーン氏も一度は世界征服の夢を見た。それだけでも恵まれた人生ではなかったか。こんなブログを書く私よりも、ずっとずっと恵まれた人生だし、幸せ者だと思う。
勿論、これからゴーン氏がどうなるかは判らない。ゴーンは煮ても腐ってもゴーンなのだ。やはり、”ゴーン•イズ•ゴーン”なのだ。
とにかくゴーンがどれ位のバカかが問題なんです。素数の謎じゃないですが。
普通のバカなのか、爬虫類クラスのバカなのか、それが問題なんです。
普段私達は、辣腕の経営者となると、バカと言えどレベルの高いバカと思いがちですね。でもヒトラーもチャーチルも勉強が全く出来なかったバカのレベルですから、あんな奇怪な独裁者になったわけで。普通のバカだったら、あそこまで酷くはならんでしょう。
何だかチャーチルやゴーンの事になるとボロクソになりますね。
日産が思う以上にゴーンはアホだったんでしょうか。でもそれが事実だとしたらやはり悲しいです。
嘘だと言ってよゴーン。
日産関係の日本人の方がバカなことをしたんじゃないのだろうか?
でも黒い大金のある所にアメリカありとは、何だか出来過ぎですが。こういう弱い者イジメ的な不正に対してはアメリカは容赦しないので、ゴーン一族の行方も八方塞がりですかね。
でも豪華ヨットのシャチョウにはもう少し乗っていたかったですかね。
ドル為替でコツコツと地道に稼いでたらということでしょうか。でもゴーンにそんな頭があるはずもないし、銀行の言うなりになったんですかね。
日産もゴーンも既に足下を見られてた訳で、グッドフェイスという会社名も笑っちゃいます。せめてバッドフェイスでしょうか。
転んださん言われるように、馬鹿ほど出世して、最後に大バカを見た典型です。これ以上もこれ以下もないでしょ。