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週刊サイエンスジャーナル 2014.1.25号【喘息の原因は抗生物質?/コーヒーで記憶力up!】

2014年01月31日 | 科学全般

週刊 サイエンスジャーナル  2014.1.25

喘息の原因はアレルギー、腸内細菌のバランスの乱れが体内にカビをつくる?

 先日、どうも鼻がむずむずするなと思ったら、風呂のドアのレール部分や枠部分にカビがびっしりと生えていた。風呂の中は掃除をしてカビに注意していたが、思わぬところにアレルギー源があった。家内には喘息がある。カビはアレルギー源であり、喘息の原因になる。

 ゴホゴホと咳き込むため、のどの病気と思われがちだが、肺までを含めた「気道(特に気管支)」が、慢性的なアレルギー性の炎症を起こしている。 喘息発作の原因は、ダニやカビ、ほこりなど特定の抗原への過剰な免疫反応(アレルギー反応)によって引き起こされることが多い。

 今回、筑波大学の渋谷 彰 教授らは、抗生物質の服用によって増殖した腸内の真菌(カビ)が喘息を悪化させるメカニズムを世界で初めて解明し、マウスを使った実験により喘息を軽快させることにも成功した。

 抗生物質はわが家でも、よく服用する。それが腸内細菌のバランスを崩し、カビのなかまが増殖するため、体内にアレルギー源ができてしまうとは驚きだ。
科学技術振興機構・筑波大学

擬態にもいろいろなタイプあり?アリを欺く、カエルの“化学擬態”とは?

 一見ミツバチのような、ハチに擬態したハエ。体色がピンクや白で、ラン科の花に体を似せたハナカマキリ。擬態の姿はさまざまだ。

 擬態とは何だろう?擬態とは、ある種の生物が自分以外の何物かに外見、動きなどを似せることにより、生存上の利益を得る現象をいう。

 進化によってある特定の環境に似た外見を獲得して擬態するもの(昆虫類など)と、自分の外見を変化させる能力を獲得して擬態するもの(カメレオンなど)がある。

 動物の擬態の例としては、コノハチョウが自らの姿を枯葉に似せて目立たなくすることなどが挙げられる。さらに、モデルの動物と動きが似ていなければ、外見が似ていても効果が薄い。コノハチョウは危険を感じると体を前後にユラユラを動かし、木の葉が揺れるように見せかける。
National Geogrphic news

コーヒーを飲んで記憶力アップ!カフェインに記憶力強化機能確認!

 コーヒーには多糖を中心とする糖類、アミノ酸やタンパク質、脂質の他、コーヒーに含まれるポリフェノールであるクロロゲン酸、アルカロイドであるカフェイン(豆重量の1%程度)やトリゴネリン、ジテルペンであるカフェストールやカーウェオールなど、特徴的な成分が含まれている。

 特に覚醒作用があるカフェインが有名だ。カフェイン(caffeine)は、アルカロイドの一種。コーヒー、コーラ、緑茶、紅茶、ウーロン茶、ココア、チョコレート、栄養ドリンクなどに含まれる。ただし緑茶ではタンニンと結びついて効果は穏やかなものになる。

 覚醒作用の他には、脳細動脈収縮作用、利尿作用。医薬品にも使われ、眠気、倦怠感に効果がある。 今回、コーヒーや紅茶に含まれるカフェインを摂ると、記憶を強化する効果のあることがわかった。調査したのはメリーランド州ボルティモアにあるジョンズ・ホプキンス大学のマイケル・ヤッサ(Michael Yassa)氏らのグループ。
National Geogrphic news

地球の内部を探れ!マントルの「のぞき窓」発見!その名も“ゴジラ”?

 マントル(mantle)とは惑星や衛星などの内部構造で、核(コア)の外側にある層である。

 地球の場合は、大陸地域で地表約30~70 kmから、海洋地域で海底面下約5km~約2,900 kmまでの範囲を指す。地殻は大陸地殻や海洋地殻といった違いがあるが地表面から地下およそ5~60 kmまでの厚さを有しており、マントルはその下層に位置している。

 地球のマントルはかんらん岩を主成分とする岩石で構成されており、マントル内における化学組成に大きな差異はないものと推測されている。深度が深くなるにつれ、温度・密度ともに上昇するが、特に密度については、鉱物相が相転移することにより不連続に増加する。

 通常は、海底下でも約5km以深の深いところに存在するマントルであるが、激しく大地が変動して山脈ができるところにはマントルが露出することがある。このような岩体はマントルの状態を連続的に調べられる非常によい材料となる。
読売新聞

iPS細胞が、染色体異常を自己修復!先天性異常も治療可能か?

 iPS細胞とは、人工多能性幹細胞(induced pluripotent stem cells)のことで、体細胞へ数種類の遺伝子を導入することにより、ES細胞(胚性幹細胞)のように非常に多くの細胞に分化できる分化万能性 (pluripotency)と、分裂増殖を経てもそれを維持できる自己複製能を持たせた細胞のことである。

 iPS細胞の開発により、受精卵やES細胞を全く使用せずに分化万能細胞を培養することが可能となった。

 分化万能性を持った細胞は理論上、体を構成するすべての組織や臓器に分化誘導することが可能であり、ヒトの患者自身からiPS細胞を樹立する技術が確立されれば、拒絶反応の無い移植用組織や臓器の作製が可能になると期待されている。

 今回、「リング染色体」と呼ばれる染色体異常の細胞に、iPS細胞と呼ばれる異常遺伝子を組み込み、そのiPS細胞を分裂増殖をさせようとしたところ、異常がひとりでに修復されて正常な細胞になった。
asahi.com

筑波大、ベンゼン環を常圧・120℃で開裂させる反応を発見!

 ベンゼン (benzene) は分子式 C6H6 を持つ最も単純な芳香族炭化水素である。原油に含まれており、石油化学における基礎的化合物の一つである。

 ベンゼンは6個の炭素原子が平面上に並んだ安定した構造をしており、多くの有機化合物の基本骨格となっている。

 この安定性は、6個の「パイ(π)電子」が非局在化した環構造によるもので、ベンゼンは、温和な条件での付加反応や分解反応は起きない。

 通常のベンゼンの反応は、ベンゼン環の水素原子をほかの原子や置換基に置き換える置換反応であり、ベンゼン環構造そのものを壊すためには、芳香族性の基になっている安定化の大きなエネルギーを越えることが必要である。

 ところが今回、筑波大学の関口章教授らの研究チームは、頑丈なベンゼンがシクロブタジエンと反応し、ベンゼン環(C6H6)が形式的にC4H4とC2H2の2つのフラグメントに開裂する反応を発見した。
マイナビニュース


極限環境生物発見!零下196度でも死なないヒル 国内に生息、確認

2014年01月31日 | テクノロジー

 極限環境微生物
 極限環境生物とは、極限環境条件で生きる生物のこと。こんな環境で生物は住めないだろうという場所でも、生育できる生物がいる。 例えば、高温(122℃)、高pH(pH12.5)、低pH(pH-0.06)、高NaCl濃度、有機溶媒、高圧力(1100気圧)、高放射線(16000Gyのガンマ線照射)などの条件で生きる微生物が発見されている。

 例えば体長1mm未満の微小な動物である「クマムシ類」は、私たちのまわりや、深海、高山、極地まで幅広く生息している「緩歩動物」である。このクマムシ、150℃という高温や、‐200℃という低温につけられても、ヒトの致死量の1000倍以上のX線を照射されても、6000気圧もの高圧をかけられても生き延びることができる。

 今回、日本に生息するヒルの一種が零下196度の超低温でも死なないことを、東京海洋大と農業生物資源研究所のチームが突き止めた。凍死を防ぐ未知のメカニズムがあるとみられ、将来、細胞や臓器の冷凍保存など医療技術への応用が期待できるという。米オンライン科学誌プロスワンに論文が掲載された。

続きはこちら → http://blog.livedoor.jp/liberty7japan/ 

参考 マイナビニュース:東京海洋大、-196℃で24時間凍結しても死なないヒルを発見 クマムシ研究グループ: クマムシってどんな動物

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