第37作目です。
山梨県南都留郡富士河口湖町
甲府盆地から河口湖へ抜ける御坂峠から望む逆さ富士です。
静謐な景観です。
湖面には、富士が雪をかぶって逆さに映っていますが、遠景に見える
実際の富士は、 岩肌を見せる夏の富士です。
しかも水面への投影もずれています。
北斎は虚と実の対象を描いているのでしょうか。
穏やかな湖面と落ち着いたたたずまいの村落、湖水に浮かぶ一隻の
小舟が静寂の中に 漂よって変化を与えています。
動を描いているのでしょうか。
少しアップしました。
原画です。
解説は、「葛飾北斎 富嶽三十六景 解説付き」から引用しました。
水面に映った富士は紙紐をほぐして薄い紙にし、土台に張り付けましたが、
問題はその周辺の薄い影模様でした。
それでどうしようもなく上から色鉛筆でボカシを入れました。