5月18日燃料油脂新聞より(※青系文字がmasumi)
本当の自由化へ 元売にも競争原理を
自由な競争原理のなかでは業転を活用するのは当然の成り行き。
業転が悪いのではなく、複数の元売から自由に玉を買えない現状にこそ問題がある。
酒屋はキリンでもアサヒでもどこのメーカーのものでも店頭に並んでいる。
メーカー1社に絞られている石油業界は小売りとしては異常。
自由化といわれて久しいが、SSが複数の元売サインポールを掲げるようなことができなければ本当の自由化とはいえない。
競争原理にさらされた小売業者が市場で過酷な競争をしているのに対して、元売はいぜんとして殿様商売を続けている。
現場に出向くこともなく、電話1本、FAX1本ですべてを済ませるのが実態だ。
小売業者は元売からみれば客であるにもかかわらず、そこには競争原理が働いていないため交渉の余地もない。
売り手の元売が常に圧倒的に優位な立場ーそのことが真の自由化を妨げる大きな原因になっている。
仮に複数の元売から仕入れることが可能になれば、揮発油品質維持計画の認定は失効することになるが、小売業者に分析義務が課されるなら、それを受け入れればいいー
*****
※
昔こうちゃんも同じことを言っていました。
複数の元売マークを掲げられたら一と。
当時は(若かりし頃)そうすれば殆どの消費者を自店の客として取り込める自信もあったー。
*****
でもガソリンスタンドで複数の元売の燃料油を扱うのは不可能です。
分析の問題ではありません。
ビールは同じ液体でも缶や瓶に小分けされているから可能なのです。
ガソリンや灯油は地下タンクの中で混ざります。
品質についての証明は小売業者にも出来ますが、化管法の証明書発行は元売にしか出来ません。
“系列でも業転OK”を肯定される方は、そこの視点が欠けています。
問題は元売が小売りに進出したことです。
そして末端(3者店)の自由競争を阻むもの、それは現行の特約店制度です。
既得権を剥奪せよ!
http://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/e3b4505fbcaa4db472b5d22cdc05eb00
経営難示す販売店 元売の間接的影響指摘(九州)
九州地区では毎月のように販売業者の再編や淘汰が起こっている。
なかでも目立つのが販売店の廃業だ。
後継者難や施設の老朽化などで仕方なく閉鎖するところはあるが、多くは「経営難や見切り」で、元売や特約店にも責任の一端はあるという指摘がある。
需要減少や不安定な市況動向を背景に、弱小業者の撤退に歯止めがかからない。
とくに販売店は経営内容が月を追うごとに厳しくなっており、廃業に追い込まれるところが多い。
厳しくなる前に見切りをつけるところが増えており、この傾向は続くとみられている。
販売店の弱体化は、需要減少だけでなく、主因は最近の元売や特約店の「舵取り」だという指摘が多い。
非難の一つに仕切り問題がある。
元売が特約店に幾らで卸しているのか不明のうえ、特約店が販売店に卸している価格も適正なのかわからないーとしている。
販売店の生命線の市況が、元売子会社や大手特約店、元売が業転を流しているPB店の三つ巴戦で脅かされている事態に対しても、不平や不満が噴出している。
販売店の廃業は、元売と特約店が間接的に関与していることを唱える業者が増えている。
価格競争で疲弊続く その日暮らし商売長期化(広島)
今や多くのSSは疲弊しきっているのが現状で「先のことを考える余裕がなくなっている」の指摘もある。
顧
客流出に悲鳴 中山間地区の過疎化進む(島根)
(※隣接する地区より5円10円高いことで、隣接地区への“買い物”などのついでに給油を済ませられてしまうーというもの)
この消費者の流出は燃料油だけでなく、食料品や雑貨、生活用品すべてに当て嵌まる。
今ではよほどの緊急や突発、また付き合いでもなければ地元で商品を買わなくなっている。
「このままではSSをはじめ小売店がなくなってしまう」
元売再編で厳しい局面 燃料調達への不安募る(群馬)
元売再編に合わせて業転も絞られてきており、PB業者のなかからは「これまで通り燃料が調達できるか不安」と言う声も聞こえてくる。
「業転がなくなることはないと思うが、これまでのように系列玉マイナス5円以上の価格で調達することは難しくなるのではないか」と不安を口にする。
もともとは元売のサインポールを掲げていたが、10年以上前にマークを降ろした。
系列から離脱した理由は「同じ商圏内の同系列SSと明らかに仕切価格が違っていた。そのことを元売担当者に訴えても“同じ仕切にはできません”と冷徹に言われた」から。
「元売から遠回しに“辞めろ”と言われたようなもの」と当時を振り返るが、PB化は決してマイナスばかりではなかったという。
しかしここへきてそうしたPBのメリットは失われようとしている。
「すでに数か月前から業転と系列の価格差が縮小している。業転そのものがなくなるとは思わないが、価格が(系列と)逆転することも考えられる。いまは仕入先は1社に落ち着いているが、安い業転玉を手に入れようとするなら複数の業者と価格交渉をしなければならない。その場合には交渉材料として量を売ることも必要になるだろう。利益重視、数量重視のどちらにしてもPB業者が厳しい局面を迎えることは避けられそうにない」
・・・でも、今日の燃料油脂新聞「今日の市況」には「業転格差拡大 今後に懸念」の文字が...
20年以上も(高値の仕切りを受け入れるしかなく)全量系列仕入れでやってきた販売店には、今さら「仕切りへの不安」はない。
10年以上前に系列から離脱したり他社買いをしたりして、“仕切高という苦難”から逃れた者たちが不安になるのは、
これからその苦難を経験しなければならない“かも知れない”ーと思うからではないでしょうか。