米国の人気ミステリー作家のジェフリー ディーヴァー (Jeffery Deaver)が数年前に書いたミステリーの単行本「ロードサイド・クロス」(文藝春秋社が発行)を読み終えました。
単行本「ロードサイド・クロス」は2010年10月30日に文藝春秋社が発行したもので、インターネットのブログやソーシャル・ネットワーキング・サービス(Social Networking Service、SNS)の奧に潜む闇の“ネットいじめ問題”をテーマにしたミステリーです。言論の自由という建前論の奧にある言葉による“暴力の怖さ”を描いています。
この単行本「ロードサイド・クロス」の主人公は、カリフォルニア州捜査局(CBI)の捜査官です。尋問などの際の人間の会話時などの身体の動きなどを洞察し、その時の心理などを読み取る天才です。
インターネットのブログやソーシャル・ネットワーキング・サービス(Social Networking Service、SNS)、ネットを通したオンライン・ゲームという仮想現実がかなり広がっていることを伝えます。
今回、インターネット上の匿名者たちによる陰湿な“ネットいじめ”の対象となった高校生の少年は、あるオンライン・ゲームの世界では、伝説の有名な人物でした。この少年は四六時中、オンライン・ゲームという仮想現実の中で、ある有名なアバターとして活躍し、世界中に支持者がいる人物でした。
このミステリーの物語はかなり複雑な構成です。インターネットの仕組みや歴史などを解説する部分もあり、ミステリーとしては予備知識の解説が所々に入っています。以下は、中身の話ですが、あまり論理的な謎解きではありません。意外な犯人はある意味では、付け足しのような気もしました。
冷静に考えれば、この少年はオンライン・ゲームの世界に現実逃避をしているだけですが、本人は夢中です。
この少年が運転する自動車が事故を起こし、この車の後部座席に乗っていた同じ高校に通う少女二人が死亡します。この時に助手席に乗っていたとされる、事故で無事だった少女が自分の乗用車に乗ろうした時に、犯人に襲われ、海岸で溺死させられます。間一髪で助かります。
その少年に対して“ネットいじめ”に加担した少女などが次々に命を狙われ始めます。しかし、現実に殺されたのはまったく別の大人でした。
米国では、社会問題・主義主張を伝える“専門的”なブログがあります。社会問題を告発する内容です。この社会問題を告発するブログへの反応は、Facebookやtwitterなどのソーシャル・ネットワーキング・サービスが無責任なうわさを拡大させます。匿名の仮想現実がリアルな現実社会を実際には左右します。
この少女を襲った犯人は、事故時に運転していた少年だという“無邪気”なうわさがソーシャル・ネットワーキング・サービス上に飛び交います。“その少年が怪しい”が次第に“その少年が犯人だ”と証拠もなくうわさが変わって行きます。ネットいじめの被害者だった少年は逃亡し、姿を隠します。捜査しますが、見つけられません。
こうしたソーシャル・ネットワーキング・サービスによる無責任なうわさの拡散が主題ですが、ミステリーの中身はかなり違うところにあります。
この単行本は、米国社会・米国人(今回はカリフォルニア州の方々)の考え方などが、平均的な日本社会・日本人が考えるものと予想以上に違うということを強く感じました。
また、中学生・高校生の時から四六時中、オンライン・ゲームにはまる少年・少女がどんな大人になっていくのかを、大人は気がついていない点も気になりました。
以上、ミステリーの骨子にはまったく関係ない点で、いろいろと考えさせられる、ミステリーの単行本「ロードサイド・クロス」を読んだ感想でした。
これからは、2015年10月17日に発行された最新作の単行本「スキン・コレクター」(文藝春秋社が発行)を読み始めます。
パラパラと中身を見始めたところです。主に、移動中の電車の中で読む予定です。
単行本「ロードサイド・クロス」は2010年10月30日に文藝春秋社が発行したもので、インターネットのブログやソーシャル・ネットワーキング・サービス(Social Networking Service、SNS)の奧に潜む闇の“ネットいじめ問題”をテーマにしたミステリーです。言論の自由という建前論の奧にある言葉による“暴力の怖さ”を描いています。
この単行本「ロードサイド・クロス」の主人公は、カリフォルニア州捜査局(CBI)の捜査官です。尋問などの際の人間の会話時などの身体の動きなどを洞察し、その時の心理などを読み取る天才です。
インターネットのブログやソーシャル・ネットワーキング・サービス(Social Networking Service、SNS)、ネットを通したオンライン・ゲームという仮想現実がかなり広がっていることを伝えます。
今回、インターネット上の匿名者たちによる陰湿な“ネットいじめ”の対象となった高校生の少年は、あるオンライン・ゲームの世界では、伝説の有名な人物でした。この少年は四六時中、オンライン・ゲームという仮想現実の中で、ある有名なアバターとして活躍し、世界中に支持者がいる人物でした。
このミステリーの物語はかなり複雑な構成です。インターネットの仕組みや歴史などを解説する部分もあり、ミステリーとしては予備知識の解説が所々に入っています。以下は、中身の話ですが、あまり論理的な謎解きではありません。意外な犯人はある意味では、付け足しのような気もしました。
冷静に考えれば、この少年はオンライン・ゲームの世界に現実逃避をしているだけですが、本人は夢中です。
この少年が運転する自動車が事故を起こし、この車の後部座席に乗っていた同じ高校に通う少女二人が死亡します。この時に助手席に乗っていたとされる、事故で無事だった少女が自分の乗用車に乗ろうした時に、犯人に襲われ、海岸で溺死させられます。間一髪で助かります。
その少年に対して“ネットいじめ”に加担した少女などが次々に命を狙われ始めます。しかし、現実に殺されたのはまったく別の大人でした。
米国では、社会問題・主義主張を伝える“専門的”なブログがあります。社会問題を告発する内容です。この社会問題を告発するブログへの反応は、Facebookやtwitterなどのソーシャル・ネットワーキング・サービスが無責任なうわさを拡大させます。匿名の仮想現実がリアルな現実社会を実際には左右します。
この少女を襲った犯人は、事故時に運転していた少年だという“無邪気”なうわさがソーシャル・ネットワーキング・サービス上に飛び交います。“その少年が怪しい”が次第に“その少年が犯人だ”と証拠もなくうわさが変わって行きます。ネットいじめの被害者だった少年は逃亡し、姿を隠します。捜査しますが、見つけられません。
こうしたソーシャル・ネットワーキング・サービスによる無責任なうわさの拡散が主題ですが、ミステリーの中身はかなり違うところにあります。
この単行本は、米国社会・米国人(今回はカリフォルニア州の方々)の考え方などが、平均的な日本社会・日本人が考えるものと予想以上に違うということを強く感じました。
また、中学生・高校生の時から四六時中、オンライン・ゲームにはまる少年・少女がどんな大人になっていくのかを、大人は気がついていない点も気になりました。
以上、ミステリーの骨子にはまったく関係ない点で、いろいろと考えさせられる、ミステリーの単行本「ロードサイド・クロス」を読んだ感想でした。
これからは、2015年10月17日に発行された最新作の単行本「スキン・コレクター」(文藝春秋社が発行)を読み始めます。
パラパラと中身を見始めたところです。主に、移動中の電車の中で読む予定です。