おやままさおの部屋

阿蘇の大自然の中でゆっくりのんびりセカンドライフ

百田「永遠の0」読了!

2013年04月22日 07時28分14秒 | 日記


気になる人がいる

その人の名は百田尚樹。大阪の人らしい。昨夜も「行列のできる法律相談所」にゲスト出演していた。

紳助がやっていた番組だが、今はお笑い芸人が数人で交代でMCをやっている。序に言うと法律相談とは名ばかりで弁護士4人出てくるが完全に「付録」になっている

北村弁護士と今や盛名全国版になった橋下との激論はそれなりに面白かったが、今は完全に沈んでいる。

さて百田の「永遠の0」、今朝最後の100ページほど一気に読んでしまった。

「こころのない」東野が最後の50ページはずっと号泣しっ放しだったといっていたその最終章とエピローグ。

ゼロ戦にも特攻隊にも以前から興味があった。世界に誇る戦闘機ゼロ戦。本は丹念に資料調べをしていてゼロ戦の性能や実績、評価についてきちんと書いている

戦争の初期においては世界で相手に出来るような戦闘機はなかったという。日本のテクノロジーの成果であり誇りである

しかし、太平洋戦争の中盤から終盤19年、20年にはゼロ戦が内地で最新型に性能が改良されていないのに米国では豊富な資源と頭脳で優秀な飛行機が次々に現れしかもレーダーや無線機も発明・改良されていた。

巨大国家アメリカに勝てる見込みのない戦を仕掛けた軍部首脳。そして負け戦を続けているのに国民にウソを書き続けていたマスコミ。そして最後に編み出された「特別攻撃」特攻は帰ることのない出撃だった。人間のいのちを戦果の期待できない戦いに捨てる。大型爆弾を抱え、敵艦に突っ込んでいくことを命じられていたのだが、殆どは敵艦に辿り着くことが出来ずに邀撃戦闘機に撃落され、戦艦や空母の艦砲射撃でぼろくずのようにぼこぼこにされて海に墜ちていった。

宮部少尉は優秀なパイロットだった。しかし、周囲の評価は二分されていた。「あいつは臆病者だ」、「あの人ほどの操縦の巧い人はいない」。臆病というのはかれの口癖が「必ず生きて祖国に帰る」ことを口にしていた。

しかし最後の宮部の決断は彼の本性をすべて表現していた。

もう一つ、あの特攻隊はイスラム過激派の自爆テロと同じではないかという現代の若者の評価と疑問。実は私も確かにそういう感想を一時持ったこともあった。これに対して百田はそういう風に厳しく切り捨てようとする登場人物の新聞記者に「否」と反論する。

テロは無差別に一般市民を巻き込んで殺傷を行う行為で、ゼロ戦は絶対に敵国攻撃でも一般市民に爆弾や機銃掃射や肉弾攻撃したことはないと!!

日本軍が戦争でまったく一般市民を巻き込んで戦争をしなかったかというと事実は違うと思う。中国大陸での一般市民の多大な犠牲者を見れば判ることだ。

しかし海軍の航空隊の特別攻撃は必ず相手は空母であり、戦艦であり戦闘機だった。

百田文学は一世を風靡するだろう。さて今度は春樹だ。