森友学園の問題が少しずつその本質が見えてきた。森友学園の理事長は強引に国有地を安く払い下げようと政治家に依頼し、政治家がなんらかの働きかけを役人にしたことはあきらかなようだ。ただし、現状ではその政治家が本当に鴻池氏一人なのか、また、鴻池氏の言っている金銭の受け取りを断ったことが本当なのか、もし本当だとすればなぜ役人に働きかけたのか、そして役人はなぜそれを聞きいれたのか、などということがわかっていない。このあたりは、検察が入ってもよさそうな問題である。
もう重要な点は、安倍首相との関わりである。森友学園が安倍首相や安倍首相婦人とどういう関わりがあったのかを明確にしなければならない。最近話題になることが多い「日本会議」がどういうものなのか、そしてなぜこのような力を持つことになったのかもぜひとも知りたいものである。
もちろん、森友学園の教育方針は行き過ぎであり、思想信条に大きな偏りがあり、教育機関として認めるわけにはいかない。
ただし、この問題を「アッキード事件」と呼んだり、真実かどうかわからないような報道をもとに質問したりなど、野党の態度も行きすぎである。これでは味方したくても味方できない。安倍嫌いの気持ちもわかるが、だからと言ってなんでも許されていいものではない。問題の本質に鋭く切り込む質問をして、野党の野党らしい姿を見せてもらいたい。