とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

映画『クロース』を見ました。 

2023-09-13 18:33:05 | 映画
カンヌ映画祭でグランプリを受賞した映画『クロース』を見ました。説明的なセリフがほとんどなく、的確な描写で心を伝える、心にしみる映画でした。

主人公はレオという少年です。レオは同じ年の少年レミと大の仲良しです。傍から見るといちゃついているように見えます。そのためからかわれます。あるいは恋愛感情があったのかもしれませんが、レオはそれが恋愛だとは思っていません。そのために強く否定します。

ある日、レオがレミと寝ている時、レミはレオのふとんに潜り込みます。朝、そのことに気づいたレオは激しく怒り、レミを殴ります。以前は二人で同じベッドで寝ていたのにです。これにレミはショックを受けます。レミは恋愛感情があったのです。

少年たちの心の動きが丁寧に描かれて、場面が心を伝えます。せつない少年時代の心が蘇っています。

レオはレミを避けるようになり、レミは自殺してしまいます。

レオは自分のせいだと思い苦しみます。レミの母親もレオに何らかの疑念をいだき、真相を知ろうと思いますが、もちろんそれを態度にだしません。真実を知る事を望みます。

母親の気持ちも、レオの気持ちも痛いほど伝わってきます。自分を責めるレオ、レオを責めてはいけないとはわかりながら、レオに冷たい言葉を投げつけた母親の心、心の痛みが映像から直接感じられます。

見事な描写で細かな心を直接伝える映画です。名作です。

コメント
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