モロッコを舞台にした映画『青いカフタンの仕立て屋』を見ました。泣けました。
ドレスの仕立て屋を営む夫婦の物語です。夫は真面目な仕立て屋で、妻はその夫を誇りに思って支えています。しかし妻は病気に侵され余命わずかとなってしまいます。実は夫は同性愛者であり、若い店員に恋をします。しかし妻への愛が消えたわけではありません。妻と店員への愛で心が揺れ動きます。妻は自分の死期を悟りながらも夫を愛し続けます。この三人の関係が静かに描写されます。
次第にやせ衰えていく妻の姿は見るのが苦しい。そしてその妻に献身的に尽くす夫の姿も涙を誘います。夫婦は「愛」の中で最後の数日を生きるのです。涙なくしてみることはできませんでした。
店員も二人に尽くします。そして夫婦のどちらもいたわるのです。
とてもいい映画でした。
ただし、最近の映画はなぜほとんど同性愛を描くのでしょうか。もちろん多様性は大切です。愛にいろいろな形があるのは理解できますし、今それを描くのは映画の役割かもしれません。しかし同性愛がなければ映画にならないというほどになってしまっているように感じられます。近年の映画を見ていると地球上の半分は同性愛者だと感じるてしまいます。ちょっと行き過ぎなのではないでしょうか。この行き過ぎは反動を巻き起こす危険があるように感じられます。そこは考えなければいけないことのように思います。