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とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

現代文の参考書シリーズ 言語論5 

2016-10-04 15:16:42 | 現代文の参考書
〔言葉によって存在が開始される〕
 以上3つの例を見てくると、そこに何かあったものに名付けて言葉をあたえているのではなく、言葉が先にあることによって存在が開始されるということがわかってくると思います。

 ただし、ここで分かりにくいのは存在ということです。ここでの存在とは人間の認識ということばで言い換えたほうがいいのかもしれません。

 ある言葉が発明され定着することによって、他と区別されて認識され始める。私たち人間は言葉によって様々な事象のうちある部分を切り取って、それを一つのものとして認識しているのです
 
〔抽象概念の発明〕
 人類はさらに発展させて、そこに何もなくとも新たな言葉を発明することによって、新しい概念を作り上げてきました。「自由」「権利」「義務」などの抽象概念です。これらの目に見えない頭の中だけの「概念」を生み出すことによって、人間は秩序ある社会を作り上げてきたのです。

〔言葉こそが人間〕
 「言葉」というのは、人間にとって何かを伝えるための道具のように思っていたかもしれません。しかし、言葉というのは「人間が人間であるためにどうしても必要なもの」であり、言い方を変えれば「言葉こそが人間の本質」なのです。


 このような言葉優先の考え方が言語論の基本です。
 「言葉」が「もの」が優先する。
 「認識」が「存在」に優先する。
 「心」が「事物」に優先する。
 これが言語論です。

 「言語論」に関する反論は別の機会に。また、関連する問題もたくさんあるのでそれも別の機会に。

 
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