「源氏物語を読む」シリーズの8回目。「花宴」です。メモとして書き残しておきます。
・季節の移り変わりを楽しむ
直前の帖が「紅葉賀」でした。1年と少しが過ぎ、「花宴」が催されます。季節の華やかさが描かれます。季節の華やかさとは別に藤壺の苦悩は増していくばかりです。一方では源氏は深刻には感じていないようです。「花宴」の夜に右大臣家の娘、朧月夜の君との関係を持ってしまいます。朧月夜という名前も季節感があります。しばらくして源氏は右大臣家で催された「藤の宴」に招かれます。地味ながら藤の花も風情のある花です。このようにこのあたりの季節の移り変わりが楽しめる流れになっています。
・ドツボにはまり始める源氏
朧月夜の君は右大臣家の娘です。右大臣家の娘といえば弘徽殿の女御もそうです。朧月夜の君は弘徽殿の女御の妹なのです。弘徽殿の女御といえば、光源氏の敵役です。しかも朧月夜の君は東宮に入内する予定になっていたのです。これは大変なことです。源氏と右大臣家との対立は決定的になっていくはずです。源氏の不遇のきっかけとなる帖ということです。
・朧月夜の君は姉の子と結婚?
東宮は弘徽殿の女御の子供です。ですから弘徽殿の女御は姉の子と結婚しようとしていたのです。
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