新型コロナウイルスの感染拡大は我々の日常を変え始めている。その一つはIT化である。教育においてもこれまであまり進んでいなかったIT化が急激に進んでいる。これは悪いことではない。しかしこの急激な変化についていけなかったり、経済論理での無理な「改革」も含まれていたり、さらには教育の根本の人の存在が無視されたりという事態まで心配される。
新型コロナウイルス感染拡大防止により遠隔授業が必要となった。その機を逃さず「GIGAスクール構想」が始まった。ひとり一台パソコンが支給(あるいは自費購入)され、授業はパソコンなしには成り立ちにくくなる。しかもプログラミング学習や、大学入試で「情報」が必要になったりと、一気に「攻め」てきた。
IT化が悪いことではない。時代に合わせて教育が変化しなければならない。その変化を拒んでいるのは教育現場のほうであったのも事実である。しかし急激すぎる。だれも対応できていない。
さらに、今回の改革の背景には企業の教育に対する必要以上の介入があるのはあきらかだ。特にグーグルやアップルによる日本買いがある。もちろんそのおこぼれにあずかろうとする日本企業、そしてIT技術による経済発展を「夢見」る日本の間抜けな政治家もそれに追随する。
「ピンチはチャンス」という言葉に踊らされて、「ピンチの加速」が始まっているのではなかろうか。冷静に立ち止まる余裕が必要である。
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