写真の解像度が低く恐縮である。今回は京都・東南アジア陶磁館の敢木丁コレクションから鉄絵四魚文盤を紹介する。

#1から#3まで紹介した盤は、何れも盤径が25cm以上で、サンカンペーンとしては比較的大振りの盤であった。その中にあって当該四魚文盤は、盤径19.8cmと小振りである。
文様はシーサッチャナラーイと親縁関係を思わせ、盤全面にわたって魚文が配置されている。見込み中央は、ポピュラーな草花文であるが、これを鱗に見立てており、見込みの下側に魚の頭部を描いている。カベットには三匹の魚が右向きに回遊している文様を描いている。
先にも断ったように、比較的小振りの盤を銘盤シリーズの中で紹介するのは、文様の構成と澱みのない筆致から、優れた文様であることによる。