世界の街角

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Aseanの光と影

2015-05-17 09:52:02 | 日記
 ここマレーシアの近年の発展は目覚ましい。最近は景気の良い話題でもちきりである。曰く、クアラルンプールーシンガポール間の高速鉄道建設計画、KLCCへのペトロナス・ツインタワーを超える超高層ビル建設計画の発表、ペナン島ーバターワース第三大橋架橋と話題にいとまがない。
 シンガポールにいたっては、2014年の1人当たりGDPは54,000米ドルで日本の36,000米ドルを上回っている。逆転された年は記憶から消えるほどで、今更キャッチアップは困難である。おかげでシンガポールの物価高は相当で、40年に及ぶ朋友が何人もいるが、ここ6年行ったこともないし、行く気がしない。
 これは一種のやっかみであろう。この如何ともしがたいGDPの開き、何がそうさせたのか?この危機感をもつのが安倍さんである。
 話が反れた。このような光の影が、ロヒンギャ族の人身売買と難民騒ぎである。下は昨日(2015年5月16日)のNEW STRAITS TIMES紙である。'We do not and will not to lerate human trafficking'・・・”我々は人身売買を容認しない”とのタイトルである。
 5月12日、マレーシア・タイ国境に近いランカウイ島の警察は、ミャンマーのイスラム教徒である少数民族のロヒンギャ族とバングラディシュからの難民1,000人以上が漂着したと発表。インドネシアではスマトラ島のアチェ沖合で5月10日、漂流していたロヒンギャとバングラディシュ人600人が救助された。
 写真の新聞には、5月15日アチェの漁民が難民船3隻を救助し、タイ海軍は領内の島で100人を発見とある。
 それを受け新聞1面には、マレーシアはこの問題を解決するため、ミャンマー、タイ、インドネシアとの会議に臨む。具体的には9月の第10回ASEAN閣僚会議で、人身売買や地域行動計画に関する条約を採択したいとしている。


 ロヒンギャはバングラディシュ東部とミャンマー西部の旧アラカンに居住するイスラム教徒である。現在、仏教徒であるアラカン人とロヒンギャとの衝突が続く。ミャンマー政府も圧力を強めており、多数のロヒンギャが身を売ってでも難民化している。
 これに対し、アウンサンスーチーは知らない存じないとの立場で、そのダブルスタンダード振りにたいし、当該ブロガーは怒りを禁じ得ない。何をしているのか!

 我々、日本は当件に対し、傍観者で良いのか?日本に居ればロヒンギャの難民騒ぎなど眼中にないが、ここマレーシアでは社会問題になっている。