その2に続いて4点ほど紹介したい。何れもタイで確認した文様である。この5月中旬から半年間チェンマイに滞在する予定であり、今回多くのサンカンペーン陶磁に出会えるものと期待している。

(Shaw Collection)
この手の水草を咥える魚文は、時々見ることができるが数は非常に少ない。単魚文そのものも双魚文に比較して数量的には僅かである。

(Shaw Collection)
これは一般的な魚文。このように背鰭、腹鰭が大胆に省略されるのが、サンカンペーン魚文の特徴である。

(バンコク国立博物館)
筆致が非常に粗い草花文で、一見稚拙と思えるこのような草花文は滅多にお目にかかれない。素人の筆と思われる。
(バンコク大学東南アジア陶磁博物館)
器面全面を覆い尽くす草花文で、これも数量的には多くない。個人的には盤径が小さく、発色も含めて今一つと考えている。