歌う介護士

看取りをしたご入居者から「あなたの声は癒される」と。お一人一人を思い浮かべながら、ずっと歌い続けています。

介護の本分

2013-06-08 21:17:34 | Weblog
介護職に転職して、13年経ちます。
当時、親しくしていた人たちから「身体を壊すからやめたほうがいいよ。」と助言されました。

私が一番不安だったのは、おそらく女性の職場であること。
それまで、学校も職場も男性が多いところばかりにいたからです。

自分自身も、連れ立って同じことをするのは疲れる。
物事の判断は、早いし、決めるのも迷わない。
さて、大丈夫かな?

そんなこんなことより、身体介護のハードなことや、夜勤で眠れないことなど、友人の忠告が身にしみましたが、何より生活のためが先にありました。

3年目、医療職との会話に入れないことに気づき、薬や医療知識の講習に自費で参加していきました。
そのころ、ブログを始めたのです。

介護職が、現場から生の声を発信することが問題提起になるのではないか?と思ったからです。

とはいえ、守秘義務がうるさく言われるようになり、
具体的な問題をすぐ分かるように書くことは難しくなっていきました。


介護は、「世話をしてやるケア」から「させていただく契約のケア」「その本人が望むケア」に変わりました。
あくまでも条例上は。

この仕事は、個人プレーが基本で、その集計としてチームプレーになります。
基本は1人でケアにはいります。
2人も取れるような人員配置はありません。

最近もありました、身体拘束や暴力行為。
意外に気づかれないのが、言葉の身体拘束と言葉の暴力。

介護職も仕事とはいえ、フツーのその辺にいるただの人です。
嫌われれば腹も立つ。
暴力を受ければ、返したくなる。
売り言葉に買い言葉、もある。
疲れていれば、力任せに移乗してしまう。

実は、こういう現場を見聞きしたこと、想像できたこと、あります。

私は、叩かれたことはありませんが、うっかり油断して噛みつかれたことはあります。
もう一つ、逃げるのを止めようとしてぶつけてしまったことがあります。
どちらも、ご家族にお話しました。

なにかがあっても隠さないで伝えることが大事です。
ずっと何も伝えないでいて、あるとき突然「こういう事故がありました!」では、不信感をもたれて当然ではないでしょうか。


今の勤務先でも、報告は必ずするようにと伝えています。
信頼関係は、そこから始まる。

もう一つ、ケアする相手を嫌ったり苦手にならないこと。
自分の気持ちは見抜かれてしまいます。
こんなの、友達関係と同じですよ。


大人なんだから、といいますけど、同僚と合わなくて退職する介護職は多いのです。
体調不良で退職するより多いでしょう。

一般企業ではどうなのでしょう?