「松任谷」ではありません。あえて言い切ります。「荒井由実」です。
同一人物だし、本質的には違いはないと思うんですけれど。
はじめて触れた荒井由実の曲は「翳りゆく部屋」でした。
オレンジ色の夕陽と濃い夕闇の、くっきりした陰影を思い浮かべることのできる曲でした。オルガンの音色がとても印象的でした。
で、そっと脳裏に「荒井由実」の名をインプットしておいたわけです。
といっても、「いい曲だなぁ」程度の認識だったので、そんなに積極的に彼女の作品を聴くわけでもなかったのです。
邦楽ポップスといえば、洋楽の表面上だけを真似したものばかりだという先入観があったので、長期間聞き込まれることに耐えられない曲が非常に多いと思っていましたから。
しかし、たまたまある日、「ユーミン・ブランド」というアルバムを友人の家で見つけ、タイトルからして荒井由実の代表作だろう、くらいの軽い気持ちで借りて帰りました。
ユーミン・ブランド
「おお、結構いい曲ばかりじゃないか!」
しかも「やさしさに包まれたなら」、これ知ってる! そう、不二家のソフト・エクレアっていうキャンディのCMでかかっていたので聞き覚えがあったんですね。
返す時、友人に思わず、「荒井由実の『ユーミン・ブランド』な、あれ、全部いい曲ばっかやな~」と口走ると、
「あれベストアルバムやで」
・・・!( ̄ロ ̄;)! なんやて・・・
たしかにね。
ともあれ、以後「ユーミン・ブランド」は、ぼくの愛聴盤となったのでした。
ユーミンの創り出す音楽に対する感想ですが、一番強く感じるのは、曲調が実にカラフルだということ。
鮮やかな色合いで情景がはっきり浮かんでくる曲が多いです。色彩感あふれる、という意味では、荒井由実の書く曲は、ぼくの中ではスティーヴィー・ワンダーと双璧なのです。
もちろん欧米のポップスをうまく取り込んでいるのでしょうけれど、ユーミン自身にもともとそういう感覚が備わっているんじゃないかという気がするんですね。
どこか乾いたような感じのする個性的なボーカルや、当時の世相を反映したようなちょっとライトでちょっとお洒落な歌詞も魅力いっぱいです。
彼女の持っているこういった強烈な感覚が幾多の名曲を生み出しているんでしょう。
屋上に屋を架すようですが、エンターテイメントとしての彼女のステージの素晴らしさ凄さも、とくに書き足しておきたいです。
この頃にレコーディング等を共にしたおもなミュージシャンは、
ギター 鈴木茂
ベース 細野晴臣
ドラム 林立夫
キーボード 松任谷正隆
などです。いずれも日本のポピュラー音楽史に残る、錚々たる面々です。ロック・ポップス先進国の英米のミュージシャンに比べてなんら遜色ありません。
細野晴臣氏の、ある意味日本人離れした感覚の素晴らしいベースも、荒井由実の曲ではじめて聴いたものでした。
ちなみに、ぼくの「荒井由実ベスト Self Edit Version」には
「ルージュの伝言」 「12月の雨」 「少しだけ片想い」
「中央フリーウェイ」 「魔法の鏡」 「やさしさに包まれたなら」
「翳りゆく部屋」 「卒業写真」 「ベルベット イースター」
などなどが入っています。
「長期間聞き込まれることに耐えられない曲」どころか、初めて聴いてから40年は経っているのに、未だに新鮮な気持ちで聴いています。
そして、聴くごとに「良さ」を実感しているのです。
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やっぱり荒井由実時代ですよね!!なかでも「卒業写真」の細野さんの跳ねた感じのベースがとても印象的です。その上で、ユーミンのべたーっとした感じの歌がなんだかあってる!!
今、聴いても新鮮なサウンドの様な気がします!最近のジャズヴォーカル「MAYA」さん「卒業写真ポルトガル語バージョン」も好きで、よく寝る前に聴いてます。癒しな感じです♪
ホントに卒業写真いいですね~★あとユーミンの「翳りゆく部屋」「魔法の鏡」「ベルベット イースター」「やさしさに包まれたなら」・・・ユーミンワールドなんだけど、聞いてる方に、スゥ~っと入ってきて程よく残していくっていう感じが心地いいんですよね~。
「やさしさに包まれたなら」なんていつ聞いてもあの曲のやさしさに涙が出そうになります。MINAGIさん、また食いついてしましました;すみません。
…呼んでないっちゅーねん(笑)
なにを隠そう、私はユーミンフリークです。
そしてユーミンは荒井由実がサイコーです。
一つ一つが珠玉ともいえる研ぎ澄まされた感性。
当時LPレコード(CDではありませんよ)のジャケットの帯にあったキャッチコピー「天才か魔女か?」は今でも覚えていますよ。
当時プログレに走っていた私をポップス(当時はニューミュージックといいましたが)に引き戻したのが荒井由実でしたから。
My Favoriteはminagiさんとは違いますけど…私は、
曇り空、生まれた街で、コバルトアワー、雨のステイション…あたりですかね。
「生まれた街で」の細野サンのベースは当時ありえないことをやっていたということで衝撃でした。
あ~話が長くなりそう。続きは今度お会いしたときに(笑)
「卒業写真」、あれ、バックの演奏はファンクそのものですよね。しかもあのテンポであのリズムを使う感性、斬新としか言いようがないです。
あの曲の細野ベース、2ビートとサビの倍テンの弾き分け方、とってもカッコいい!もうホレボレ~、ですよ。
ポルトガル語バージョン、聴いてみよう。情報ありがとうです。
>程よく残していく
そうそう、そんな感じわかります。ぼくもおいしい後口っていうか、そんなものを感じてました。
「やさしさに~」、ぼくの記憶違いかもしれませんけど、不二家かどこかのCMに使われていたような気がするんです(ずーっと前ですが…)。違うかなー。ユーミンブランド聴いて、「あっ知ってる」と思ったんです。深みがあって、ほんとに包んでくれるような曲なんですよね~。
>また食いついて~
もう、いくらでも食いついてください。歯型がつくくらい。
登場の仕方が目立ってますな(笑)
>「天才か魔女か」
どっちにしても常人離れしてる、ってことですか…(笑)
>珠玉
そう!まさにその表現ピッタリだと思います。本文には書き漏らしましたが、用いるリズムも実にバラエティにとんでるんですよね。そういうところにも鋭い感性を感じますね~~
「生まれた街で」、ぜひ聴いてみなければ。情報ありがとうございます!
「やさしさに~」は不二家のキャンディのコマーシャルで使われてました。
アルバム収録のは12弦Gt.の早いストロークの曲ですが、不二家バージョンはアコギのアルペジオで比較的ゆったりとしたアレンジです。
ううう、また語ってしまいそう…やはり続きは今度お会いしたときに…
やっぱりそうだったのか~。いやいやなる@さん情報ありがとうです
ってことは、不二家のノースカロライナ、とかいう渦巻きキャンディですな、さては。
バージョンの違いまで知っているということは、もしやなる@さんってユーミンの父!?(なんで父やねん)
あたしもユーミン大好きです!
あたしが入ったのは「ラブ・ウォーズ(英語がわからなくなった・・)」あたり。いわゆる松任谷ゆーみんからでした。
あれからいっぱいのユーミンを聞きましたが、ふとした時に口ずさむのは「あの日にかえりたい」「翳りゆく部屋」ですねーー。
「風がやんだら~、沖まで船をだそう・・」という曲。題名を思い出せませんがあの曲が校歌になっている学校がうらやましいです。
>「風がやんだら~、沖まで船をだそう‥」
あ、それ『瞳を閉じて』ですね。答えられる曲でヨカッタ~(笑)
しかし、この曲が校歌になっている学校があるんですか? ほぉぉぉ~、、、きっといい学校なんでしょうね~。うん、自然にそう思える。