アタナシウス・キルヒャー(Athanasius Kircher 1601~1680)
だいぶ前に、「犬の鳴き声」だけで録音された曲が話題になったことがありましたね。無数にサンプリングした犬の鳴き声を、音程ごとにまとめ、曲として構成したらしいです。
なんの曲だったかは忘れましたが、とにかく最初から最後まで「ワンワン バウバウ」の大合唱の連続で、聴いてて途中で疲れてしまった・・・
ところがです。
時代を問わず、同じような発想をする人が他にもいたのです!
いろんなサイトを見ていてこういうシロモノを見つけました。
名付けて「ネコピアノ」(!)
思わず茶を噴きました。 ;`;:゛;`(;゜;ж;゜; )ブッ
キルヒャーのネコピアノ (Kircher's Cat Piano)
17世紀のドイツの学者、アタナシウス・キルヒャー(Athanasius Kircher)の著書「Musurgia Universalis」(1650年)で紹介されています。
「ネコピアノ」には、音程の違う鳴き声のネコが音階順に並べられています。そして鍵盤の先に付けられた釘がネコのシッポを突き、出てくるネコの鳴き声(というか叫び声だと思う)によって音楽を奏でる、という仕掛けらしいです。
ピアノという楽器は、鍵盤に連動されているハンマーが弦を打って音を出す仕組みになっていますが、ネコピアノでは、ハンマーの替わりに釘が、弦の替わりにネコが使われている、ということなんですね。
しかし、鍵盤の数とネコの数が合うてへん! そこが気になる。。。
もっとも、ピアノが発明されたのは17世紀後半なので、これは正確には「ネコチェンバロ」とか「ネコクラヴィコード」と言ったほうがよいのかも。
個人的には、こういうアホらしい発想は大好きなのですが、この場合はどう考えても動物虐待としか思えません。
別にネコを釘で突かなくても、代わりに人間に小さな鐘を持たせて、それを鳴らさせると、立派なハンド・ベル隊になるのに・・・
この「ネコピアノ」、とある王の気を紛らせるために作られたとされていますが、現実問題としてこれで演奏できるかどうかは疑問ですし、そもそも楽器として役立つとは思えません。これらのことから、おそらく実際には制作はされていないと思われています。ホッ。
このバカバカしい「ネコピアノ」を紹介しているキルヒャーというオッサンは、いったいナニモノなのか? 当然疑問を抱いたぼくは、少しばかり調べてみたのです。
すると・・・。
このキルヒャーというお人、ドイツ生まれの、イエズス会士(司祭だったそうです)にして、数学・物理学・天文学・地質学・医学・言語学・宗教学など多方面にわたって活躍した、当時のヨーロッパ学会における最高権威で、オッサンどころか、なんと17世紀を代表する大科学者のひとりだったのですよ。
磁力で動く時計を作ったり、音楽理論に関する著作も残していたりします。またヒエログリフ(古代エジプト文字の一種)の科学的研究に取り組んだ先駆者でもあります。
彼の著作のひとつである「支那図説」(Kircher's China Illustrata)は、当時の第一級資料とされてもいました。ただしこの「図説」、現実と空想が入り混じっていて、今見ると、かなり珍奇なものとしか思えません。
この「図説」をはじめとして、キルヒャーの研究には神話や伝説などが混じっていたため、晩年はデカルトなどの合理主義者から批判を受け、その後20世紀初頭までは忘れられた存在になっていたそうです。
デカルトには「ネコピアノ」についても批判して欲しかった、とふと思ったワタクシでした。(笑)
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だいぶ前に、「犬の鳴き声」だけで録音された曲が話題になったことがありましたね。無数にサンプリングした犬の鳴き声を、音程ごとにまとめ、曲として構成したらしいです。
なんの曲だったかは忘れましたが、とにかく最初から最後まで「ワンワン バウバウ」の大合唱の連続で、聴いてて途中で疲れてしまった・・・
ところがです。
時代を問わず、同じような発想をする人が他にもいたのです!
いろんなサイトを見ていてこういうシロモノを見つけました。
名付けて「ネコピアノ」(!)
思わず茶を噴きました。 ;`;:゛;`(;゜;ж;゜; )ブッ
キルヒャーのネコピアノ (Kircher's Cat Piano)
17世紀のドイツの学者、アタナシウス・キルヒャー(Athanasius Kircher)の著書「Musurgia Universalis」(1650年)で紹介されています。
「ネコピアノ」には、音程の違う鳴き声のネコが音階順に並べられています。そして鍵盤の先に付けられた釘がネコのシッポを突き、出てくるネコの鳴き声(というか叫び声だと思う)によって音楽を奏でる、という仕掛けらしいです。
ピアノという楽器は、鍵盤に連動されているハンマーが弦を打って音を出す仕組みになっていますが、ネコピアノでは、ハンマーの替わりに釘が、弦の替わりにネコが使われている、ということなんですね。
しかし、鍵盤の数とネコの数が合うてへん! そこが気になる。。。
もっとも、ピアノが発明されたのは17世紀後半なので、これは正確には「ネコチェンバロ」とか「ネコクラヴィコード」と言ったほうがよいのかも。
個人的には、こういうアホらしい発想は大好きなのですが、この場合はどう考えても動物虐待としか思えません。
別にネコを釘で突かなくても、代わりに人間に小さな鐘を持たせて、それを鳴らさせると、立派なハンド・ベル隊になるのに・・・
この「ネコピアノ」、とある王の気を紛らせるために作られたとされていますが、現実問題としてこれで演奏できるかどうかは疑問ですし、そもそも楽器として役立つとは思えません。これらのことから、おそらく実際には制作はされていないと思われています。ホッ。
このバカバカしい「ネコピアノ」を紹介しているキルヒャーというオッサンは、いったいナニモノなのか? 当然疑問を抱いたぼくは、少しばかり調べてみたのです。
すると・・・。
このキルヒャーというお人、ドイツ生まれの、イエズス会士(司祭だったそうです)にして、数学・物理学・天文学・地質学・医学・言語学・宗教学など多方面にわたって活躍した、当時のヨーロッパ学会における最高権威で、オッサンどころか、なんと17世紀を代表する大科学者のひとりだったのですよ。
磁力で動く時計を作ったり、音楽理論に関する著作も残していたりします。またヒエログリフ(古代エジプト文字の一種)の科学的研究に取り組んだ先駆者でもあります。
彼の著作のひとつである「支那図説」(Kircher's China Illustrata)は、当時の第一級資料とされてもいました。ただしこの「図説」、現実と空想が入り混じっていて、今見ると、かなり珍奇なものとしか思えません。
この「図説」をはじめとして、キルヒャーの研究には神話や伝説などが混じっていたため、晩年はデカルトなどの合理主義者から批判を受け、その後20世紀初頭までは忘れられた存在になっていたそうです。
デカルトには「ネコピアノ」についても批判して欲しかった、とふと思ったワタクシでした。(笑)
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こんばんは MINAGIさん♪
やっぱり・・・頭のいい人の考えることは、わたしには理解出来ません(笑)
イエズス会て。。。猫さんに痛いことしていいのかしら。
これで気がまぎれるアホな王様がいたのかしら。
実際に実行されていなくて良かったぁ☆
ネコピアノかぁ。針じゃなくて、もっと何かないかな・・・
と、考えてしまいます。(結局この頭では浮かびません/凹)
ワンコの方ですが、時間も掛かっただろうし大変だったでしょうね。
気に入って聴いてるのは、お犬さまばっかりだったりして!
ネコピアノ・・・。気になります。
絵が面白いですね。
猫の虐待には反対だけど、
紙粘土で作って見たくなりました。
Ψ(`▽´)Ψ
>アホな王様
王様って仕事、日頃はよほどヒマを持て余しているのかもしれませんね~。だから家来に「何かオモロイものを見せてみよ」なーんて言っていたのかも。
ネコを使うのがムリならば、ネコの鳴きマネが上手い人を募集する、というのはどうでしょう。あ、釘じゃなくてもっと柔らかいもので突く、とか。
>ワンコの方
ネコの鳴き声で構成したクリスマス・ソングのCDも出ているそうです。探すともっといろんな動物の"鳴き声音楽"が出てきそう。。。
中世~近世ヨーロッパの絵って、妙なリアルさがあって、わりと好きなんですよ。
クレイアートでネコピアノですか。面白いかもしれませんね~。鍵盤の前にネコが並んでいる理由、知ったら皆「へぇ~」を連打するかもね。
「ねこぴあの」発想がかわいらしいですね。
ネコを使わなくても…と思いますが、犬の歌はジングルベルでしたね。クリスマスによくラジオで流れていました。
生き物はちゃんと鳴いてくれなさそうですが、クリスタルのグラスに水の量を調節して入れ、濡らした手でふちを擦って出す音は美しくて大好きです。ユニークな記事で楽しく読ませて頂きました(^^)
>犬の歌はジングルベル
あ、そうそう、そうでした。ついでにビートルズ・ナンバーがあったのもタイピングしながら今思い出しました~
>クリスタルのグラスに~
不思議な美しさですよね、あの音。電気楽器は自然のものから出る音には勝てない、とよく思います。石を叩くサヌカイトの幻想的な音も好きです。
またオモシロいネタ、探しておきますね。
う~~む・・・
素晴らしい発想ではあ~りませんか。
ネコを釘で刺して音楽を奏でる・・・
う~ん・・・
さすが、17世紀を代表する大科学者の発想は違いますな~
感服致します。。
面白そうなブログなのだ毎日覗きに来ます~
また宜しくです。。
いらっしゃいませ~ はじめまして!
音楽に遊びごころは欠かせませんからね。でもこの楽器、ネコには災難ですね~
先ほどそちらも覗かせて頂きました。今からピアノを始めるそのガッツ、素晴らしいと思います(マジで)。休まず焦らず続けてくださいね。
こちらこそよろしくお願いします。