月見に邪魔者
令和2年3月17日(火)
木蓮が花一杯。見事というしかない。
半月以上早いんじゃない?
しかし、昨日は寒く、夜は冷え込んだ。
三寒四温に近いかな?
今朝は、長野市にある吉田神社へ。
吉田神社の正式名称は、
皇(すめ)足(たる)穂(ほ)吉田大御神宮。
延長5年(927)の『延喜式』神名帳に
名があり。歴史のある神社。 参拝!
旧社地にあった御神木のイチョウは
移転後もそのまま残され、現在も樹勢
盛んである。
二つの句碑が、仲良く並んでいる。
向かって左の句碑が芭蕉。
芭蕉の句は、
「雲折々
人を休むる
月見かな」 。
月見をしていると、時折雲が
月を隠してくれるので、
その間月に魅入られている
私の心をふっと休めてくれる、
の意。
月見には邪魔者の雲さえも
仲間に引き入れて、
なかなかの情趣!
これが、芭蕉が己を捨て、そのものの
中に、同化して浮出した言葉。作句。
底に、尊敬する西行の歌が血肉化
している。
「なかなかに 時々雲の
かかるこそ
月をもてなす
かぎりなりけり」
この句碑の背面には「文政七年仲秋」
と刻印されている。1824年。
この句碑を揮毫し、建てた人は
「月院社何丸」という地元の俳人で
芭蕉研究者。
左の句碑が芭蕉句碑建立者
何丸さんの句碑。
「只涼し
水ものほらす
月も来す」 。
芭蕉句碑と並立して建てられている
のは、地元でも畏敬の俳人であり、
芭蕉研究者であった証でもあろう。