トイチニッキ

旧ドイツニッキ
ドイツ駐在の日々から日本での小さな日々まで

ドイツ人におにぎりを食べさせてみるの巻

2009-08-29 12:57:28 | おしょくじ
michの会社の人、およびその家族が集まる
大きなパーティーがひらかれた。

肉を焼くのでそれ以外の料理は
みんな持ち寄ってねということだったので
何にしようか悩んだあげく
おにぎりを持っていくことに。


本物の鮭やタラコを使うのはもったいないので
具は殆どをふりかけに。
海苔は外人に受付られないという噂もきいたので小さめに。
20個余りを作って持参。
100人以上集まるらしいけど
お米的にも気分的にもこれが限界。


ひとつずつラップで包み
味の説明を書いたラベルを貼る。
例えば梅なら「UME-Pflaume」と
本当にあってるかどうかわかんないドイツ語訳もつけて。


会場では持ち寄った食べ物がひとつのテーブルに集められ
ビュッフェ形式で食べるようになっている。
他の人(ドイツ人)が持ってきた
大きなボウルにたっぷり入ったサラダに囲まれ
ひときわ異彩を放つおにぎり。
果たして手にとってもらえるだろうか。


肉が焼けてみんな料理をとりはじめた。
naheも自分の皿を作っていたら
おにぎりを凝視する一人の女性が。
明太子味のを手にnaheに話しかけてきた。
「これは魚の卵?」

ふりかけそのものを明太子と思われても困るので
(そう思われるようなラベルを自分で貼ったのだが)
「ちょっと辛いですよー」と言ったら女性はすぐに手放した。

「お勧めはこの梅です。
ちょっと酸っぱいけど、最も伝統的なおにぎりです。」
と説明するnahe。
「伝統的な」って所が通じなかったようだけど
それを皿に載せてくれた。

そのやりとりを見ていた男性も「こりゃなんだ?」と聞いてきたので
つたないドイツ語でプレゼン。
2つ売れて嬉しいnahe。
もう気分はセールスマンだ。



michと大きなテーブルに着き、食べていたら
そのテーブルの端に座っていたドイツ人が
おにぎりを手にしているのを発見した。

「おおっ!あの人、おにぎり持ってるよ!!」
思わず興奮、こっそり観察。


その男性
これは一体なんなんだ?という怪訝な顔つきでおにぎりを眺め、
ラップを剥がして臭いを嗅ぎ、
一口食べてさらに怪訝な顔になり
そのまま皿の上においてしまった。

「あー、だめだったかぁ~」とヒソヒソ騒いでいたら
隣に座っていた女性に
「あれ何?」と聞かれまたプレゼン。
そしたら食べ物をとりに行ってた彼女のご主人が
偶然おにぎりを持ってきて二人でそれを食べてくれた。

「Un,Gut!」 と言ってくれたけど
「まぁまぁだよ」って表情だったわ。



michの向かいには知り合いのドイツ人が8歳くらいの息子と着席。
その人もおにぎりをとってくれて
息子に「食べてみる?」と聞いてみるものの全く関心なしの息子。
しかしお父さん、うちらがいる手前食べさせなきゃと思ったのか
「一口食べてごらん!」と強制。

神妙な顔で食べる息子。
「Gut?」とnaheが聞いたらひと言「Gut」と。
なんか言わせてしまった感ありあり



あとでチェックしに行ったら
おにぎりはほぼ完売。
食べてくれた人のうち何人が「これ美味しい!」と
本当に思ってくれたのだろうか?


毎年ひらかれてるパーティーなので
来年もまたおにぎりを持っていこう。
その時こそ真価がわかるというものだ。
去年物珍しさで手に取った人達が、リピートするかどうか。