トイチニッキ

旧ドイツニッキ
ドイツ駐在の日々から日本での小さな日々まで

今日の記事はドイツ語を知ってる人じゃないとよくわからないかもしれない。

2011-02-24 17:56:17 | おべんきょう
先日、イートインできるパン屋でのこと。
窓に面したカウンターに座ったnahe。
隣では二人連れの男性がなにやら話し込んでいた。

テーブルの上にはプリントが数枚。
それを指しながらスペイン語らしき言葉をまくし立ててる向こう側の男性。
どうやら二人で勉強しているようだ。

ドイツのカフェやレストランで
あまり勉強してる人を見かけたことがなかったので
「へー、珍しい」と思いながらモッツアレラチーズ&トマトパイを頬張っていたnahe。
これ、美味しかったぁ。


ふと聞き覚えのある言葉が耳に入ってきた。
「auf den Tisch」と。

なるほど、この人達ドイツ語を勉強してるのね。

おおまかに解説すると
「Tisch」とは机という意味。
ドイツ語の単語は冠詞とセットで覚えなくてはいけない。
なので「der Tisch」となる。

しかしこの冠詞って奴が厄介なのだ。
「机」が主語になるか目的語になるかなどで形が変わる。

「auf」は「~の上に・で」という前置詞。
これもまた厄介で、aufの後に続く冠詞は2種類ある。
「~の上におく」と「~の上においてある」では冠詞が変化するのだ。
この場合なら「auf den Tisch」「auf dem Tisch」となる。
naheの受けた授業でもここはみっちり練習させられた。


auf den Tisch ~ =机の上に(おく)、机の上を(片付ける)

そんな例文を挙げながら
非常に熱く説明する向こう側の男性(以下Aとする)
どうも彼が教える側のよう。

一方教えられる側の手前の男性(以下Bとする)は
窓の外に目をやったりして、
聞いてるんだかいないんだか。
一応頷いてはいるものの、
わかってるんだかいないんだか。


そんなBが口を開いた。
「auf der Tisch?」






Aよ・・・気の毒に。
あんだけ一生懸命説明してたのにBは何一つ理解してないぜ。

ドイツ語知ってる人しかわからない話になっちゃうけど
Bはそもそも格変化を理解できてるのか?
もしくはTischの性を知っているのか??


しかしAは心優しかったよ。
その後もなげることなく一生懸命Bに教えてたよ。
naheがAの立場なら、かなりがっくりしただろうね。



二人の関係は本当の教師と生徒なのか
それとも友人が厚意で教えてたのか知らないけれど
あんな熱心にマンツーマンで教えてくれる人がいるって
Bはかなり恵まれてるよ。羨ましいよ。


食べ終わったnahe、
「あんた、頑張んなさいよ」と心の中でBにエールをおくって店を出た。


でも人の尻叩いてる場合じゃないね。
naheも頑張らねば。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする