昨日のお話ですが、源氏物語千年紀展を見に、京都府立文化博物館に行って参りました。
この日は、朝早くに家を出たので、開館の20分くらい前に博物館に到着したのですが、既に行列が出来ていてビックリでした。やはり、源氏物語は人気なのですね(*^^*) 源氏物語ファンとしては、皆様の関心の高さに、とても嬉しくなりました。
で。
自称源氏物語ファンな私ではありますが、単に、「大好き」というだけであって、大学で専門だった訳でもなく、しかも、最後にきちんと読んだのが(と言っても、与謝野晶子版現代語訳で、ですが)学生時代・・・ということもあって、忘れていること、認識違いしていたことも多く、改めて色々と勉強になりましたです。
源氏物語の場面場面を描かれた屏風や、色々な解釈のある写本類、また画帖や絵巻物、そして、源氏物語をモチーフにした茶碗や鏡台、箪笥など、とても興味深い展示が沢山でした。
なんといっても、源氏物語の絵屏風は、どれも凄かったです!
「葵」の車争いのシーンが描いてある屏風や、「紅葉賀」の青海波を舞う源氏と頭中将のシーンが描いてある屏風、はたまた「若紫」で雀を逃がして泣いている少女を源氏が垣間見るシーンが描いてあるものなどなど、一つの屏風に、それぞれ、有名にシーンが一つ、ドドンと描かれている屏風は、とて圧巻でしたが、特に印象に残ったのは、一対の屏風に54帖すべてのシーンが描かれているという屏風でした。一つ一つゆっくり見ていくと、「ああ、あれは、あのシーンかな」と分かるものもいくつかありましたが、ほとんどは分からなかったですA^^;;
写本も、色々な時代に色々な解釈のものが作られていたようで、また、江戸自体くらいになってくると、注釈書というのもあったようで、本当に時代を超えて愛されている作品だったんだなぁというのが分かります。
また、紫式部が書いた原作を、後世の人が補作したり、続編を書いたりもされていたようで、それらも展示されていました。
源氏が亡くなった時の話で、実際には、物語自体のない「雲隠れ」の章を補作した「雲隠れ六帖」は南北朝から室町時代に作られたそうで、また、それより古く鎌倉時代には、源氏物語の最終章である「夢浮橋」の続編となる「山路の露」というのも作られたそうです。
う~ん、この時代から、二次創作!!(違)
・・・と冗談は置いておいて、やっぱり、補作をしたいとか続きを書きたいと言う人が出てくるくらい、すごく愛されていた作品なのでしょうね!
また、室町時代の絵巻物で、絵師などの専門家が書いた物ではなく、素人の貴族の女性が、自分が鑑賞するように自分で作った源氏物語絵巻というのも興味深かったです。
確かに、絵師達の手による絵巻物に比べると、絵自体が簡素に書かれているようにも見えますが、でも、とても綺麗です。
この絵巻物を書いた女性も、きっと、源氏物語が大好きで、それで、自分で絵まで描いちゃったのでしょうね。よっぽど、大好きだったのではないかなぁと勝手に想像しました。
そして、圧巻だったと言えば、源氏物語全54帖が揃った写本のセット。
ちゃんと、立派な収納用の引き出し付きの箱が付いており、それぞれの引き出しに、そこなに収納すべき章の名前が、全部彫ってあったりするのですよ!!!
そういうものを作らせたのは、やはり、貴族やお殿様など、お金のある人なのでしょうが、わざわざ作らせるからには、好きなのですよね~。
展示物ひとつひとつを見るに付け、本当に、色々な時代の人が愛読した作品なのだなぁというのがヒシヒシと伝わってきます。
それにしても、豪華な収納用の箱・・・今で言うところの、
今で言うところの、全巻セット豪華収納ボックス付きってヤツですよね!?(違)
すみません・・・せっかく高尚なものを見ても、発想がいちいちオタクです(><)
そうそう、海外でも、すごく愛されているのですよね~。
色々な国の言語で出版されている源氏物語の本も、興味深かったです。
単に、英語やフランス語だけでなく、スペイン語、ロシア語、イタリア語、クロアチア語、ハングル語など。
今の日本人から見ても、ある意味、不思議で、そして、雅な(っていっても、都だけでしょうが)時代、平安時代の恋物語、外国の人達はどうんな風に感じ、どんなことを想って、これらの翻訳を読まれるのかなぁと想いました。
因みに、私は、Edward.G.Seidnsticker訳の”The Tale of Genji”を持ってます。
展示してあったのは、初版版なのか、とても古そうでしたが、私が持っているのと表紙の絵が同じで(装丁は違っていたけど)ちょっとビックリでした。
また、六条院を再現した模型もありました。
春夏秋冬の庭を持つ、4つの御殿に、それぞれ住んでいた源氏の愛する女性達。
どんな御殿なのでしょうね~。
そういえば、時々、六条あたりを歩いているときに、ついつい「源氏物語では、六条院って、どのあたりに存在したっていう設定なのかなぁ」と気になったりします。でも、平安時代の御所と、今の御所の位置は少しズレていますし、結構、京都市内を歩いていると、ごく普通の街並みの中に、「大黒殿跡」とか「弘徽殿跡」とかいうのを目にしますよね。じゃあ、六条院はどのあたりにあったという設定なのかなぁ~、具体的に分かれば行ってみたいなぁとか、ついつい想ってしまうのですがね。
そして、藤原道長の直筆日記「御堂関白記」も展示してありましたよ~。国宝ですよね(^^)b 直筆っていうのが、すごいなぁ・・・と、しげしげと魅入ってしまいました。平安時代から、千年の時を越えて、ちゃんと残っているって。感動です。
また「和漢朗詠集」や「倭漢抄」もありましたよ。
色とりどりな料紙は、きっと、配色など考えられてて、贅沢というか豪華な物だったのかしら・・・と想いました。
本当に充実した展示で、源氏物語が大好きな人は、雅な雰囲気を存分に楽しめることと想います。
展示場自体も、格子戸風の壁になっていたりと雰囲気を出していましたね。
そして、私は、図録を買って帰りました(*^^*)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/c7/60d1d0dfbdd324c7c632c9191c37d471.jpg)
ちゃんと読んだのも随分前で、色々と忘れていたり、勘違いして覚えていた部分もあった(←宇治十帖がヤヴァかった)源氏物語。
図録を読みながら、もう1回お勉強します~。
この日は、朝早くに家を出たので、開館の20分くらい前に博物館に到着したのですが、既に行列が出来ていてビックリでした。やはり、源氏物語は人気なのですね(*^^*) 源氏物語ファンとしては、皆様の関心の高さに、とても嬉しくなりました。
で。
自称源氏物語ファンな私ではありますが、単に、「大好き」というだけであって、大学で専門だった訳でもなく、しかも、最後にきちんと読んだのが(と言っても、与謝野晶子版現代語訳で、ですが)学生時代・・・ということもあって、忘れていること、認識違いしていたことも多く、改めて色々と勉強になりましたです。
源氏物語の場面場面を描かれた屏風や、色々な解釈のある写本類、また画帖や絵巻物、そして、源氏物語をモチーフにした茶碗や鏡台、箪笥など、とても興味深い展示が沢山でした。
なんといっても、源氏物語の絵屏風は、どれも凄かったです!
「葵」の車争いのシーンが描いてある屏風や、「紅葉賀」の青海波を舞う源氏と頭中将のシーンが描いてある屏風、はたまた「若紫」で雀を逃がして泣いている少女を源氏が垣間見るシーンが描いてあるものなどなど、一つの屏風に、それぞれ、有名にシーンが一つ、ドドンと描かれている屏風は、とて圧巻でしたが、特に印象に残ったのは、一対の屏風に54帖すべてのシーンが描かれているという屏風でした。一つ一つゆっくり見ていくと、「ああ、あれは、あのシーンかな」と分かるものもいくつかありましたが、ほとんどは分からなかったですA^^;;
写本も、色々な時代に色々な解釈のものが作られていたようで、また、江戸自体くらいになってくると、注釈書というのもあったようで、本当に時代を超えて愛されている作品だったんだなぁというのが分かります。
また、紫式部が書いた原作を、後世の人が補作したり、続編を書いたりもされていたようで、それらも展示されていました。
源氏が亡くなった時の話で、実際には、物語自体のない「雲隠れ」の章を補作した「雲隠れ六帖」は南北朝から室町時代に作られたそうで、また、それより古く鎌倉時代には、源氏物語の最終章である「夢浮橋」の続編となる「山路の露」というのも作られたそうです。
う~ん、この時代から、二次創作!!(違)
・・・と冗談は置いておいて、やっぱり、補作をしたいとか続きを書きたいと言う人が出てくるくらい、すごく愛されていた作品なのでしょうね!
また、室町時代の絵巻物で、絵師などの専門家が書いた物ではなく、素人の貴族の女性が、自分が鑑賞するように自分で作った源氏物語絵巻というのも興味深かったです。
確かに、絵師達の手による絵巻物に比べると、絵自体が簡素に書かれているようにも見えますが、でも、とても綺麗です。
この絵巻物を書いた女性も、きっと、源氏物語が大好きで、それで、自分で絵まで描いちゃったのでしょうね。よっぽど、大好きだったのではないかなぁと勝手に想像しました。
そして、圧巻だったと言えば、源氏物語全54帖が揃った写本のセット。
ちゃんと、立派な収納用の引き出し付きの箱が付いており、それぞれの引き出しに、そこなに収納すべき章の名前が、全部彫ってあったりするのですよ!!!
そういうものを作らせたのは、やはり、貴族やお殿様など、お金のある人なのでしょうが、わざわざ作らせるからには、好きなのですよね~。
展示物ひとつひとつを見るに付け、本当に、色々な時代の人が愛読した作品なのだなぁというのがヒシヒシと伝わってきます。
それにしても、豪華な収納用の箱・・・今で言うところの、
今で言うところの、全巻セット豪華収納ボックス付きってヤツですよね!?(違)
すみません・・・せっかく高尚なものを見ても、発想がいちいちオタクです(><)
そうそう、海外でも、すごく愛されているのですよね~。
色々な国の言語で出版されている源氏物語の本も、興味深かったです。
単に、英語やフランス語だけでなく、スペイン語、ロシア語、イタリア語、クロアチア語、ハングル語など。
今の日本人から見ても、ある意味、不思議で、そして、雅な(っていっても、都だけでしょうが)時代、平安時代の恋物語、外国の人達はどうんな風に感じ、どんなことを想って、これらの翻訳を読まれるのかなぁと想いました。
因みに、私は、Edward.G.Seidnsticker訳の”The Tale of Genji”を持ってます。
展示してあったのは、初版版なのか、とても古そうでしたが、私が持っているのと表紙の絵が同じで(装丁は違っていたけど)ちょっとビックリでした。
また、六条院を再現した模型もありました。
春夏秋冬の庭を持つ、4つの御殿に、それぞれ住んでいた源氏の愛する女性達。
どんな御殿なのでしょうね~。
そういえば、時々、六条あたりを歩いているときに、ついつい「源氏物語では、六条院って、どのあたりに存在したっていう設定なのかなぁ」と気になったりします。でも、平安時代の御所と、今の御所の位置は少しズレていますし、結構、京都市内を歩いていると、ごく普通の街並みの中に、「大黒殿跡」とか「弘徽殿跡」とかいうのを目にしますよね。じゃあ、六条院はどのあたりにあったという設定なのかなぁ~、具体的に分かれば行ってみたいなぁとか、ついつい想ってしまうのですがね。
そして、藤原道長の直筆日記「御堂関白記」も展示してありましたよ~。国宝ですよね(^^)b 直筆っていうのが、すごいなぁ・・・と、しげしげと魅入ってしまいました。平安時代から、千年の時を越えて、ちゃんと残っているって。感動です。
また「和漢朗詠集」や「倭漢抄」もありましたよ。
色とりどりな料紙は、きっと、配色など考えられてて、贅沢というか豪華な物だったのかしら・・・と想いました。
本当に充実した展示で、源氏物語が大好きな人は、雅な雰囲気を存分に楽しめることと想います。
展示場自体も、格子戸風の壁になっていたりと雰囲気を出していましたね。
そして、私は、図録を買って帰りました(*^^*)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/c7/60d1d0dfbdd324c7c632c9191c37d471.jpg)
ちゃんと読んだのも随分前で、色々と忘れていたり、勘違いして覚えていた部分もあった(←宇治十帖がヤヴァかった)源氏物語。
図録を読みながら、もう1回お勉強します~。
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