今日も、映画の感想を♪♪
2月から、いろいろと映画を見ているのですが、感想を書ききれていないので(^^)b
時間があれば、映画の感想、ジャンジャン行きたいのであります★
という訳で。
今日は、『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』の感想をば。
心温まる、とても素敵な作品でしたよ!
■映画『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』予告編
夫を亡くした主人公のイヴリンは、ネットで見つけたインドの高級リゾートホテルで余生を送る事を決めます。
また、そんな彼女と同様に、インドの高級リゾートで余生を・・・という、ネットの広告に惹かれて集まった、7人のシニア世代な人々。
夢のような高級リゾートを思い描き、期待に胸を膨らます、様々な事情を抱えた彼らを待っていたものは・・・・・!!??
ホームページとはまったく違う廃墟同然ボロボロのホテル!!!!
理想だけは高く掲げている、若い支配人の口車に乗せられて、とりあえず、そこに滞在することにした彼らですが、問題は色々と山積み。
けれども、イヴリンは、その状況を前向きに捉え、他の滞在者たちとも積極的に交流し、自ら、社会への一歩を歩みだすのでした。
そんな彼女に引っ張られるように、他の滞在者たちにも、少しずつ変化が表れて・・・。
このお話、原作の小説があるのですね。
私は読んだことないのですが、ちょっと気になっています。
映画を見た後、その近くの本屋さんで原作探したけど、置いてなくて、ちと残念だったり。
また機会を作って、原作の小説の方も読んでみたいなぁと思った映画でした。
シニアな世代をテーマにした作品で。
なので、まだ、そこまで人生を歩んでいない、わたし的には分かりにくいこともあるかなぁという第一印象だったのですが。
配役が素敵だったので、凄く興味を惹かれたのです。
『ラブ・アンチュアリー』他にご出演の、ビル・ナイ。
そして、『007』シリーズの女性Mでかっこよかった(特に、『スカイフォール』でのMは最高でしたよ。わたし的には、彼女がボンドガールだ!←)、ジュディ・ディンチ。
そしてそして!
ポッタリアンな私にとっては、マクゴナガル先生で、いつもホグワーツ世界を魅せてくれたマギー・スミス。
若手では、『スラムドック$ミリオネア』のデヴ・パテルも出てますね!
長い間、仕事に、家庭に・・・と生きてきて、人生も後半戦(って言い方は、語弊がありますが)に入ってきた登場人物達が、改めて、「自分の為の」生き方を模索する姿が、とても印象的でした。
長年連れ添ってきた夫を亡くしたイヴリン。
その40年以上に渡る、長い結婚生活においては、夫に意見することもなく、ただただ黙って従ってきただけの彼女は、一人になると、インターネットの接続すら自分では出来ない女性だったのですね。
また、長年、公務員として勤めあげたものの、諸事情からマイホームを買えなくなってしまったダグラスとジーン夫婦。
はたまた、年をとっても、まだまだ恋愛して結婚したい~というか、玉の輿を狙いたい年配なマッジ。
そして、イギリスでは半年待ちな足の手術を、インドの病院でなら、待たずに受けられると聞いたミュリエル。
それから、若いころ愛した男性との再会を願い、退職してインドに渡ろうと思っている、同性愛の判事
・グレアム。
彼らが、インターネットで見つけた、インドのとある高級ホテル。
シニア世代の方に、インドで素敵な時間を過ごして欲しい・・・交通費はホテル持ちでご招待~~~というキャッチコピーに惹かれて「マリーゴールド・ホテル」に行くわけですよ!
がしかし!!!!
彼らを待っていたのは、余生を過ごすのに最高な高級施設ではなく、廃墟同然のボロホテル!?
やる気だけはあって、いつかはホテルを立派にしたい・・・と言ってはいるものの、そのやる気が空回りして上手く行って無い、若い支配人。
さあ、どうしよう(>_<)
って感じのお話な訳ですが。
期待していたものと、全然違う境遇に置かれてしまって・・・しかも、みなさん、高齢者。
そんな時に、最初は戸惑いながらも、どんどん変わっていく、彼らの姿が、凄く良かったんです。
中でも、伴侶を亡くしたイヴリンの前向きさは、素敵でした。
長い人生の中で、ただただ黙って、夫に付き従うだけの生き方をしていてた彼女が、あのボロホテルに住みながら、前向きに、積極的に生き、人生初めての就職だってしちゃう。
初めて覚えたインターネットでブログを書き、インドでの生活を息子たちに報告する。
「インドに行ったって、すぐにイギリスが恋しくなって、泣いて帰ってくるよ~」
と言っていた息子たちの予想を大きく裏切り、インドで自分らしい生き方を見つけていくのですよね。
はたまた、車いすのミュリエルも印象的でした。
彼女は、激しい人種差別意識のある人で。
イギリスにおいてすら、イギリス人以外の人種を毛嫌いしてて。そんな彼女故に、インドに来た当初は、「インド人が居る!!」って差別チックな嫌な人だったのですよね。
それが、いつの間にか、ホテルの仕事をしている女性と交流できるようになり。
彼女から感謝されることによって、段々と、差別意識が無くなっていく・・・。
っていうか、ホテルで働くその女性は、身分制度では底辺の人らしくて。
未だに、身分差別が残るインドにおいては、「人」とすら認めて貰えない立場だそう。
でも、元々、もっと大きなレベルで人種差別していたミュリエルにとっては、たぶん、イギリス人でないなら、どんなに身分の高い人であろうと、身分の低い人であろうと、彼女にとっては、きっと同じだったのでしょう。
だから、逆に言うと、「身分」という差別がミュリエルにはなかったのかもしれませんね。
だからこそ、そのメイドさんと普通に接することが出来た。
そして、段々と心を通わせるようになった。
もちん、人種でも、身分でも、「差別」はよくないことですが。。。でも、ミュリエルのそういう部分があったからこそ、もしかしたら、彼女たちは心を通わすことが出来たのかもしれないと思いました。
そんなミュリエルも、長い間、メイドとして働き、ただただご主人様のことだけ考えて尽くし。年を取って解雇されたとき、自分には何も残らなかった。自分の時間をどう過ごせばいいのか分からなくなった・・・という、寂しさを持ってて。
インドに行くことによって、新たな一歩が踏み出せた人。新しい自分になれたのですよね。
こうやって見ていると。
人間の性格なんて、なかなか変わらない。年を取れば、尚のこと。。。。と思いがちですが。
いやいや、いやいや、人が変わるのに、年齢などは関係ない。
いつだって、人間は変わることが出来るんだ。
要は、その「一歩」をいつ踏み出すのかが、大切。
人生に「遅い」なんて無いんだなぁと、勇気づけられたような気持になりましたです。
そして、後悔のない人生を送りたい・・・・とも思いました。
イヴリンがブログで書いていたように、高齢者のグループには、必ず、「死」というものが付きまとう。
彼らと一緒にインドにやってきた、同性愛者のグレアムも。
本当は、持病があったにも関わらず、かつて愛した人に再会したいという一念で、インドに渡り。
そして、無事、再会を果たすと、安心したようにこの世を去ってしまった。。。。
彼の物語に関しては、少し切なかったですね。
同性であろうが、異性であろうが、恋愛していた人との別離は、人生においてままあること。
互いに愛し合っていても、結ばれない恋はたくさんある。
それを大切に大切に思い続け、人生の最後に、その「想い」をどうするか。どう決着をつけるか。
グレアムの生き方や、最後の選択も、とても印象に残りました。
そうそう。
そうやって、皆が、思い思い、自分らしくあろうとする中、少し残念だったのは、公務員のダグラスの奥さん・ジーン。
ラストでは、ダグラスに色々と責められていましたが。
彼女は、いつも、何に対しても、必ず、文句しかいわない。ケチをつけることしかやらない。人の不幸を願っている。
・・・確かに、こういうオバチャンってって、結構居る気がする(--;
インドで皆が自分らしく変わっていく中、ジーンだけは、変われず相変わらずなままなのですよね。。。
でも、それは。
きっと、そんな彼女を放っておいた、彼女に文句言われるがままになっていた、夫のダグラスにも責任はあるのじゃないかな~とは思いましたがね。
文句しか言えない・・・というジーンも、酷い人と思いつつも、可哀想でもあると思えました。
年齢を重ねて重ねて~って生きてきて。
その生き方・考え方で、「自分」というものはどんどん作られていく。良い部分も、悪い部分も。
やりたいことを我慢して生き続け来たり、言いたいことも言わずに生きて来た人だっている。
もちろん、やりたいようにやれば良いわけでもなく、言いたいことを何でも言えば良いわけでもないけど。
でもでも、そうやって、長年生きてきて、ふと。
「自分はどう生きたいかな?」
と思った時に。
それを受け入れることのできる自分、変われることのできる自分であることは大切だなぁと思いました。
この作品では、仕事や世間、家庭のしがらみなどで、自らを縛っていた人たちが、インドに来たことをきっかけに、その生命溢れる国の影響を受け、変わっていく過程が素敵でした。
そしてそして、その一方で、結構、奔放に生きて来た人も、メンバーには居るのですが、ね(^m^)
彼らの、その奔放なパワーもまた、魅力。
一生涯、現役で人生を謳歌出来る・・・そんな生き方が出来ればいいなぁと思える作品でした。