今日は、昨日見た映画の感想を♪♪
エマ・ワトソンちゃん主演の『ザ・サークル』。
ネット社会な現代、私達を取り巻くネット環境、ネットとの付き合い方など、まさに今を色々と考えさせられる作品でした。
怖くて、とても面白かったです。
■映画『ザ・サークル』予告編
ヒロインのメイは、名門大学を卒業したものの、地元で、派遣社員として働いている現在の自分の状況に不満を抱いていました。もちろん、田舎での生活も。
ある時、彼女は、世界一のシェアを誇るSNS企業「サークル」の採用面接を受け、見事、採用。
今までの職場とは違う、洗練された職場や仕事に舞い上がり、向上心を持って、日々、奮闘するのでした。
そんなメイは、ある事件がきっかけで、「サークル」の経営者ベイリーに目をかけられるようになります。
ベイリーは、ネットを通じて、誰もが皆、自分の情報も知識も、全てをオープンにし、シェアし合う社会を理想とし、その理想実現の為のサービスや商品の開発に力を入れていました。
そして、メイは、自らの24時間をインターネットで全世界に公開する・・・という「サークル」の新サービスのモデルケースに選ばれます。
こうして、自分のプライベートも含む24時間全てを、全世界に配信することとなったメイ。
瞬く間に1,000万以上のフォロワーに注目され、アイドル的な存在、インフルエンサーになっていきます。
しかし、自分のプライベートを全て、全世界とシェアすることの代償は、とても大きく、段々と、彼女の身の回りには、暗雲が・・・。
というストーリー。
私、前知識は全くなく、映画館に貼ってあったポスターと、エマちゃんが主演・・・というのに惹かれて鑑賞。
劇場予告とかも見てなくて、本当に、何の前知識も無くて。
なので、ポスターに書いてあったキャッチコピー、「いいね!のために、生きている」というのから、全然、違うストーリーを想像していたのですよね(笑)
いや、「いいね!のために、生きている」っていうから、てっきり、Twitterとかインスタグラムとかで、「いいね」を稼ぐために、虚飾に満ちた投稿をし続ける女の子の話だとばかり思ってたの!!
そしたら、そんな生易しい話じゃなくって。
本当に起こり得そうな、変なリアルさがあって、凄く怖かったです。
世界一のSNS会社に就職したヒロインのメイ。
その会社では、全ての情報を公開し、シェアし合う事ことが理想、秘密を持つことは罪だ・・・っていう、考え方なのですよね。
なので、社員たちも自分の全ての情報・・・趣味や、家族構成、家族の病気についてまで、なんでもかんでも全部、SNSで公開し、皆が自分についてのことを全部知ってるような状況。
そして、妙な「繋がってる感」を持ち合っているのですよね。
もちろん、それが、良い方向に働くこともあると思います。
例えば、ヒロインのメイは、今まで話さなかった、父親の難病について公表することによって、色んな支援が受けられたりしました。
はたまた、彼女自身も、会社の新サービスの極小監視カメラのお蔭で、夜の海で溺れ、危うく死にかけたところを救助されました。
こういう点は、確かに便利だなぁって思います。
特に、例のカメラは、使い方によっては、本当に便利だと思うのです。
例えば、一人暮らしの高齢者が倒れたりした時、あのカメラを上手く利用出来れば、安心ですよね。
もちろん、防犯やテロ対策にも良いかもしれません。
ですが!!
どこまで利用して、どこからがプライベートか・・・。
その線引きを間違えると、とんでもないことになってしまうと思うのですよね。
この映画のメイが体験した数々の出来事のように・・・。
やましいことがなければ、自分の全てを公開、透明化しても良い。
寧ろ、透明化して、世界中の人と繋がることによって、より快適で安全な生活を送れる。
いやいや。
それは違うと思いました。
いくらやましいことが何ひとつなくても、やっぱり、人間プライベートは大事です。
誰に見られることのない、一人だけの時間、空間・・・別に悪いことをしているわけではなくても、そういう時間って、欲しいですよね?
皆が自分の全てを曝け出し、互いに互いの情報を共有し合い、受け入れ合い、人類みな一つみたいな理想は、ディストピアでしかないように感じました。
そして、人間は、決して、良心オンリーの存在ではありません。
好奇心もあれば、野次馬根性もあります。
面白おかしさを求めることも有れば、他人の不幸に興味津々のことだってある。
自分と意見の異なる人間を攻撃したいという欲求だってあるハズです。
メイのプレゼンでの、「無作為に選んだ人物をネットの力で探す」という実験。
オーディエンスから、彼女が喧嘩別れした、幼馴染のマーサーを探せって、シュプレヒコールが起こりましたよね。
あれとか、まさに、集団化した人間の、良心以外の部分が浮き彫りになった瞬間だと思うのです。
そして、いきなりカメラやドローンを仕向けられ、パニックを起こして逃げるマーサーを、執拗に追う、ネットユーザー達も。
現実でも、ネットでの「炎上」とか「晒し」とかって、似たようなものだと思うのです。
マーサーの事件は、一例でしかないでしょうが、何でも情報をシェアして透明化することが、イコール、理想的な世界ではない・・・と、激しく思った瞬間です。
映画では、あまり深く描かれていませんでしたが、経営者のベイリーが、シェア社会に対して、歪んだような理想を抱いているのも、彼の息子の事情があったからなのかもしれませんが、ね。
でも、ベイリーや、「サークル」の主張には、賛同出来ないなぁ。
確かに、個人主義が進んで来ている昨今、一人では「寂しい」って思う事もありますし、そんな時、SNSなどで誰かと繋がることに寄って、「一人ではない」って安心し、心の平穏を得ることも多いです。
でも、だからと言って、誰とでもみんな全員繋がりたい訳では無いですし、自分の知られたくない事、見せたくない部分だって、必ずあるはずです。
逆に、他人の見たくない部分だって。
そういう心理が、ある意味、欠如してて、ちょっと洗脳気味になっている「サークル」の社員たちの様子も、異様な雰囲気で、怖かったです。
映画のストーリーは、フィクションですが、でもでも、なんか一歩間違えたら、本当にこういう風潮になっていくのではないかなぁっていう、リアルさがちょっぴり含まれてて。
凄く怖い映画でした。
ネットは本当に便利ですし、SNSも、私にとっても、とても大切な存在です。
だけど、それを使う側も、はたまた、そのサービスを提供する側も、使い方を一歩間違えたら、ディストピアを作ってしまうのではないかなぁと真剣に思いました。
そして、理想の押し付けは、ホント勘弁・・・とも(^^;;
悪意はなかったのかもしれませんが、皆の好奇心の暴走によって、不幸にも、命を落としてしまったマーサー。
彼は、田舎で働き、生活し、「サークル」の社員たちのように、洗練された人間では無かったかもしれません。でも、私にはマーサーが、とても、まともな人間に見えました。
普通の感覚を持った人に見えました。
その一方で、「サークル」の会社内の人間関係が、とても異様に、歪んで見えました。
そして、ラストのメイの選択、行動も。
少し、モヤっと感の残るラストだったと思います。
彼女も、やっぱり、「サークル」の人間になっちゃったのかなぁって。
巧く言えないけど・・・。
便利だから、ネットやSNSはどんどん利用すれば良いと思うのです。
でも、「利用」するのは、あくまで人間の側。
ネットやSNSに、人間が支配されちゃったら、お終いじゃないかなぁと。
とはいえ、これから、もっともっと、こういうSNSや、情報共有、管理等が進んでいくと思います。
個人情報の扱いや、情報の共有、そして、自らのSNSとの関わり合い方などなど、これからのネット社会に関しても、いろいろと考えさせられる作品でした。
エマ・ワトソンちゃん主演の『ザ・サークル』。
ネット社会な現代、私達を取り巻くネット環境、ネットとの付き合い方など、まさに今を色々と考えさせられる作品でした。
怖くて、とても面白かったです。
■映画『ザ・サークル』予告編
ヒロインのメイは、名門大学を卒業したものの、地元で、派遣社員として働いている現在の自分の状況に不満を抱いていました。もちろん、田舎での生活も。
ある時、彼女は、世界一のシェアを誇るSNS企業「サークル」の採用面接を受け、見事、採用。
今までの職場とは違う、洗練された職場や仕事に舞い上がり、向上心を持って、日々、奮闘するのでした。
そんなメイは、ある事件がきっかけで、「サークル」の経営者ベイリーに目をかけられるようになります。
ベイリーは、ネットを通じて、誰もが皆、自分の情報も知識も、全てをオープンにし、シェアし合う社会を理想とし、その理想実現の為のサービスや商品の開発に力を入れていました。
そして、メイは、自らの24時間をインターネットで全世界に公開する・・・という「サークル」の新サービスのモデルケースに選ばれます。
こうして、自分のプライベートも含む24時間全てを、全世界に配信することとなったメイ。
瞬く間に1,000万以上のフォロワーに注目され、アイドル的な存在、インフルエンサーになっていきます。
しかし、自分のプライベートを全て、全世界とシェアすることの代償は、とても大きく、段々と、彼女の身の回りには、暗雲が・・・。
というストーリー。
私、前知識は全くなく、映画館に貼ってあったポスターと、エマちゃんが主演・・・というのに惹かれて鑑賞。
劇場予告とかも見てなくて、本当に、何の前知識も無くて。
なので、ポスターに書いてあったキャッチコピー、「いいね!のために、生きている」というのから、全然、違うストーリーを想像していたのですよね(笑)
いや、「いいね!のために、生きている」っていうから、てっきり、Twitterとかインスタグラムとかで、「いいね」を稼ぐために、虚飾に満ちた投稿をし続ける女の子の話だとばかり思ってたの!!
そしたら、そんな生易しい話じゃなくって。
本当に起こり得そうな、変なリアルさがあって、凄く怖かったです。
世界一のSNS会社に就職したヒロインのメイ。
その会社では、全ての情報を公開し、シェアし合う事ことが理想、秘密を持つことは罪だ・・・っていう、考え方なのですよね。
なので、社員たちも自分の全ての情報・・・趣味や、家族構成、家族の病気についてまで、なんでもかんでも全部、SNSで公開し、皆が自分についてのことを全部知ってるような状況。
そして、妙な「繋がってる感」を持ち合っているのですよね。
もちろん、それが、良い方向に働くこともあると思います。
例えば、ヒロインのメイは、今まで話さなかった、父親の難病について公表することによって、色んな支援が受けられたりしました。
はたまた、彼女自身も、会社の新サービスの極小監視カメラのお蔭で、夜の海で溺れ、危うく死にかけたところを救助されました。
こういう点は、確かに便利だなぁって思います。
特に、例のカメラは、使い方によっては、本当に便利だと思うのです。
例えば、一人暮らしの高齢者が倒れたりした時、あのカメラを上手く利用出来れば、安心ですよね。
もちろん、防犯やテロ対策にも良いかもしれません。
ですが!!
どこまで利用して、どこからがプライベートか・・・。
その線引きを間違えると、とんでもないことになってしまうと思うのですよね。
この映画のメイが体験した数々の出来事のように・・・。
やましいことがなければ、自分の全てを公開、透明化しても良い。
寧ろ、透明化して、世界中の人と繋がることによって、より快適で安全な生活を送れる。
いやいや。
それは違うと思いました。
いくらやましいことが何ひとつなくても、やっぱり、人間プライベートは大事です。
誰に見られることのない、一人だけの時間、空間・・・別に悪いことをしているわけではなくても、そういう時間って、欲しいですよね?
皆が自分の全てを曝け出し、互いに互いの情報を共有し合い、受け入れ合い、人類みな一つみたいな理想は、ディストピアでしかないように感じました。
そして、人間は、決して、良心オンリーの存在ではありません。
好奇心もあれば、野次馬根性もあります。
面白おかしさを求めることも有れば、他人の不幸に興味津々のことだってある。
自分と意見の異なる人間を攻撃したいという欲求だってあるハズです。
メイのプレゼンでの、「無作為に選んだ人物をネットの力で探す」という実験。
オーディエンスから、彼女が喧嘩別れした、幼馴染のマーサーを探せって、シュプレヒコールが起こりましたよね。
あれとか、まさに、集団化した人間の、良心以外の部分が浮き彫りになった瞬間だと思うのです。
そして、いきなりカメラやドローンを仕向けられ、パニックを起こして逃げるマーサーを、執拗に追う、ネットユーザー達も。
現実でも、ネットでの「炎上」とか「晒し」とかって、似たようなものだと思うのです。
マーサーの事件は、一例でしかないでしょうが、何でも情報をシェアして透明化することが、イコール、理想的な世界ではない・・・と、激しく思った瞬間です。
映画では、あまり深く描かれていませんでしたが、経営者のベイリーが、シェア社会に対して、歪んだような理想を抱いているのも、彼の息子の事情があったからなのかもしれませんが、ね。
でも、ベイリーや、「サークル」の主張には、賛同出来ないなぁ。
確かに、個人主義が進んで来ている昨今、一人では「寂しい」って思う事もありますし、そんな時、SNSなどで誰かと繋がることに寄って、「一人ではない」って安心し、心の平穏を得ることも多いです。
でも、だからと言って、誰とでもみんな全員繋がりたい訳では無いですし、自分の知られたくない事、見せたくない部分だって、必ずあるはずです。
逆に、他人の見たくない部分だって。
そういう心理が、ある意味、欠如してて、ちょっと洗脳気味になっている「サークル」の社員たちの様子も、異様な雰囲気で、怖かったです。
映画のストーリーは、フィクションですが、でもでも、なんか一歩間違えたら、本当にこういう風潮になっていくのではないかなぁっていう、リアルさがちょっぴり含まれてて。
凄く怖い映画でした。
ネットは本当に便利ですし、SNSも、私にとっても、とても大切な存在です。
だけど、それを使う側も、はたまた、そのサービスを提供する側も、使い方を一歩間違えたら、ディストピアを作ってしまうのではないかなぁと真剣に思いました。
そして、理想の押し付けは、ホント勘弁・・・とも(^^;;
悪意はなかったのかもしれませんが、皆の好奇心の暴走によって、不幸にも、命を落としてしまったマーサー。
彼は、田舎で働き、生活し、「サークル」の社員たちのように、洗練された人間では無かったかもしれません。でも、私にはマーサーが、とても、まともな人間に見えました。
普通の感覚を持った人に見えました。
その一方で、「サークル」の会社内の人間関係が、とても異様に、歪んで見えました。
そして、ラストのメイの選択、行動も。
少し、モヤっと感の残るラストだったと思います。
彼女も、やっぱり、「サークル」の人間になっちゃったのかなぁって。
巧く言えないけど・・・。
便利だから、ネットやSNSはどんどん利用すれば良いと思うのです。
でも、「利用」するのは、あくまで人間の側。
ネットやSNSに、人間が支配されちゃったら、お終いじゃないかなぁと。
とはいえ、これから、もっともっと、こういうSNSや、情報共有、管理等が進んでいくと思います。
個人情報の扱いや、情報の共有、そして、自らのSNSとの関わり合い方などなど、これからのネット社会に関しても、いろいろと考えさせられる作品でした。