昨日に引き続き、このネタ。
昨夜、寝る前に読み終わっちゃいました。
角川ホラー文庫『バチカン奇跡調査官 千年王国のしらべ』。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1b/84/cd9aca7052579777cf887bcc9ea60cd9.jpg)
シリーズ4巻目ですね(^^)b
お、おもしろかったです(*><*)
昨日の日記で、3巻目が一番好き~と書きましたが。
4巻目のこのお話も、3巻と同じくらい好き!!!!!
特に、今回は、平賀とロベルト・・・というか、ロベルトの平賀に対する友情・想いが熱くって(*><*)
不覚にもドキドキしてしまいましたがな(//▽//)
そして、今回の奇跡調査の「奇跡」は、今までになく派手でした!
死んで埋葬された後に復活した聖人が、人々の病を治していく~っていうんですもの。
それだけなら、「どーせ胡散臭い仕掛けがあるんでしょ!」と一蹴出来そうですが、なんと、今回は、その聖人の奇跡の力に、平賀までお世話になっちゃうのですから!?
いよいよ、本物の奇跡か!!??って感じでした。
ホント、面白かったです。
という訳で。
今回の物語は・・・というと。
冒頭から、いきなり、平賀神父がご臨終!!!???という、ショッキングなシーンから始まります。
奇跡調査中に、悪魔崇拝のカルト集団に拉致され、人体実験の毒ガスを嗅がされた・・・という平賀。
解毒剤もなく、刻一刻と死に近付いている平賀を、病院でただ見ていることしか出来ないことに、苛立ちを感じるロベルト神父。
そして、いよいよ「その時」が来た・・・ということで、ロベルトは、神父として、平賀の最期に祈りを捧げ、聖餐をするために、死の間際の平賀の枕元に呼ばれます。
最期の儀式を終えた後、平賀は天に召され。
平賀の体に付けられた生態表示モニターが、心肺停止を表します。
すると、ショックに呆然とするロベルトの前に、今回の奇跡調査対象である、アントニウス司祭が現れ、神のお告げにより、平賀を蘇らせる・・・と言うのです。
そして、アントニウスが平賀に復活の祈りを捧げると・・・。
心肺停止を表示していたモニターに反応があり・・・なんと、平賀が息を吹き返したではないですか!?
やがて意識まで戻った平賀は、ロベルトから、自分が一度、心肺停止したのに、アントニウス司祭の奇跡の力によって蘇ったことを知らされます。
それを聞いた平賀は、
「今回の調査だった、アントニウス司祭の奇跡は、本物でしたか?」
とロベルトに聞くと、ロベルトも、
「間違いなく本物だ」
と答え。
奇跡調査官の2人が、いよいよ、初めて、本物の奇跡を認定する・・・!?
という所から始まります。
で。
その後は、物語は、一度、過去に戻って。
今回、2人が奇跡調査の依頼を引き受けたところまで時間が戻るのです。
その調査内容というのは。
バルカン半島にある、とある小さな国・ルノア共和国の、ある教会での奇跡。
その教会の若き司祭は、宗教討論の会場で、至近距離からピストルで額を撃ち抜かれて暗殺されたというのに。埋葬されて3日後に、まるでキリストの如く生き返った・・・ということ。
そして、それ以来、彼は奇跡の力を得て、人々の病を次々と治していっている・・・と。
アントニウス司祭の力により、ある者は、失った視力を取り戻したり。
またある者は、車椅子だったのに歩けるようになったり。
中には、小児癌に冒されていた子供の癌が消えた・・・ということまで。
アントニウス司祭が殺害されたときの警察や病院の死亡報告書、また、彼が病平癒をした患者達のカルテにも、全く不審な点無し。
今後こそ、奇跡なのか・・・と、平賀とロベルトは、ルノア共和国に飛ぶ訳ですが。
そこでいきなり目にしたのは、自分たちの出迎えに現れたアントニウスが、川の上・・・つまり、水上を歩いて渡ってきたという衝撃的な光景。
更に、
「私に付いてきなさい・・・」
というアントニウスの指示に従い、なんと、平賀とロベルトまで、川の上を、水上を歩いて教会まで行ってしまった・・・ということ。
そして、空には、3つの太陽が輝き。
これぞ、奇跡という光景!
説明のつかない体験に戸惑いながらも、調査を始める2人。
けれども、どうしても、不審な点が見つからない。
アントニウス司祭が、殺害された時に着ていた服に残された血痕と、今、生きているアントニウス司祭の血液も、DNAが一致。
故に、よく似た別人の入れ替わり説もありえない。
病気が治ったという村人達。
そんな中、またしても、2人の前で奇跡が起こります。
宗教討論会の場で、キリスト教を侮辱した他宗教の指導者に、「貴方は地獄の炎で焼かれる」と預言をするアントニウス。
すると、間もなく、そう言われた他宗教の指導者の体が、人体自然発火のように炎上して死亡。周りに発火物もなく、怪しい動きも見せた者も居ない。
説明の付かない現象です。
そして、その状況を録画した映像を、検証していた平賀は、何者かに連れ去られ、行方不明に。
そして、毒ガスを嗅がされ、瀕死の状態で発見されるのでした。
・・・ここで、冒頭のシーンに繋がるわけですね(^^)b
こうして。
一度は心肺停止状態に陥った平賀をアントニウスに救われ、いよいよ、奇跡認定か、という決断を迫られた平賀とロベルトが、辿り着いた真実とは!!??
前作の奇跡は地味だなぁ~と思っていたのですが。
今回は、ホント、派手な奇跡の内容でしたね。
なんといっても、一度死んで生き返った聖人。
不治の病をも治していく力。
ホント、奇跡以外の何物でもないって感じです。
そしてそして。
冒頭から、いきなり、平賀神父ご臨終か!!??という衝撃的なシーン。
もう、初っぱなから、物語世界に引き込まれちやいましたです(///)
いつもは、一見奇跡に見える現象を、冷静に捉え、分析していく平賀とロベルトですが。
今回ばかりは、そうも行かないようで。
とにかく、手かがりや突破口が掴めないまま、どんどん無駄に時間が過ぎていくのですよね。
こういう2人の姿も、珍しかったです。
っていうか。
一度読み終わったわけですが。
このお話は、結末を知ってから、もう一度読み返すと面白いのではないかなぁと思いました。
というのも。
ネタバレになるので、詳細は語れないのですが、今回の調査をする2人の様子。
読んでいて、少し「???」と気になる部分がいくつかあったのですよね。
それに、ロベルトは、よく目眩を起こしていたみたいですし。
結末を知った上で、そこらあたりを読み返してみると、もう一度、別の角度から楽しめそうな気がします。
トリックに関しては、「これってアリ!?」って感もある気はしますが。
でもでも、どことなく、現実でも出来そうな気もしちゃう、どこか、まことしやかな雰囲気というか、そういうのがあって、薄気味悪いような怖いような。
ホラー度高し!ですね。
でも、人間の知覚や意識、記憶って。
確かに、案外、頼りないものなのかもしれないなぁ~とも思うし。
てか、現実のこの世の中にだって、「洗脳」っていうのはあるくらいですから。
なんとも、言えない結末ですよね。
物語の中盤以降まで、奇跡を前にお手上げ状態な2人でしたが。
平賀が一度、死にかけた後、一気に急展開して、面白かったです。
そして。
今回は、色々と不本意な結果を出してしまった平賀とロベルト。
彼らにしては、こういう失態は珍しいですが、そこもまた、新たな魅力と言うことで。
そして、何より。
今回は、平賀が死にかけた(というか、1回死んだ?)ということで、とても感情的に嘆き悲しむロベルトが、また、良かったです(*><*)
・・・なんというか、ね。
この2人は、もちろん、神父様な訳で。
なにもやましい所はない訳ですが。
でも、なんともいえない、お耽美な雰囲気を感じてしまうのですよね(*><*)
2人の友情というか絆がね、熱いんです(//▽//)
イケナイ想像をしてしまいそうで、ドキドキしてしまいました。
さてさて。
次は、5巻目の『血と薔薇と十字架』。
一ヶ月もしない間に、最新刊に追いついちゃいました(^^;
これを読んじゃうと、あとは、新たな巻が出るのを待つ身になっちゃうのですね(>_<)はう~んっっ。
今度は、吸血鬼に纏わる物語らしくって。
ますますホラーっぽいですね。楽しみです。