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Kendrick Lamar - To Pimp a Butterfly

2015-08-10 20:54:15 | 洋楽レビュー/感想 2015
超久々の洋楽レビュー/感想。

黒人としての自分のルーツを深く掘り下げて、
自分の考察を皮肉とユーモア交えて知的に文学的にアウトプットして、
ヒップホップを超越してしまった感さえある、
ヒップホップ/ブラックミュージック作品。


◆Kendrick Lamar - To Pimp a Butterfly
前作は端的に言うと映画的で凄い作品でしたが、
今作は文学的で前作とは違う意味で凄い作品になっており、
ローラーコースターのような目まぐるしさがありますし、
ジャジーでバラエティに富んだ濃密で濃厚な作品でこれは凄い…
Boris Gardinerの「Every Nigger is a Star」で始まる1曲目「Wesley's Theory」から、
テクニカルに畳み掛けるような速いラップが気持ち良い、
雪崩込むように入るジャジーな2曲目「For Free (Interlude)」と、
最初から最後まで隙らしい隙が無い!

成功したアメリカ人&黒人視点からの強烈な皮肉とユーモアに溢れてる、
知的な政治/社会的な&パーソナル色強いリリックは実に素晴らしいですし
Lamarのラッパー、アーティスト、ストーリーテナー、エンターテイナーとしての魅力が存分に詰まっており、
曲ごとに様々な表情や声が見られる&聞けるように、
バラエティ豊かな曲に負けず劣らず、
ラップも存在感に溢れていてバラエティ豊かで濃厚で濃密で、
テクニカルでエモーショナルで最高ですし、
自分のルーツになった様々な黒人音楽、
先人のヒップホップレジェンド達に対してのリスペクトにも溢れていて、
ゲストの人選も思わず唸る様な素晴らしさで、
素晴らしいヒップホップ作品でいて、
ブラックミュージックを総括して再構築してるかのような音楽作品で、
Kanye Westとは別の意味でヒップホップというジャンルを「超越」してる感がある。

Drakeが新作で「もし俺が死んだら…俺は伝説になる」と歌い、
一発当てたもののそれ以降はパっとしなかったのに、
死んだ事で英雄視されて伝説になった人間を皮肉ると同時に、
自分は死ななくてもヒップホップ界の伝説になると宣言して、
メインストリームの音楽とは違うアングラ臭漂う音楽で実際にそうなろうとしてる訳ですが、
Kendrick Lamarも同じように、
決してメインストリームの分かり易いような音楽ではないですし、
自らの視点から成功を持続させる事の難しさや成功者の苦悩など同じような事にも触れつつ、
アメリカと黒人社会の深い所に付いてまで述べてますし、
過去だけでなく未来についてのメッセージも多く入っており、
全ての人間に自分と同じように輝くチャンスがあるとも述べてるのも実によいよい。

個人的に前作は手に入れたのが遅くて、
各地であまりに大絶賛されていたのもあって身構えて聞いたのもありますが、
自分が聞いてきたヒップホップ作品としては5指に入るくらいの名作だとは思ったものの、
5指に入るくらい好き&インパクトのある作品かと言われるとそうでも無いかなと思ったのですが、
今作は5指に入るくらいの名作で好きな作品でインパクトもある凄い作品だと思う。
これで完全にLamerはKanyeやDrakeと同等…いやそれ以上の存在になったのかも…名作!




PS
何を「成功」とするかは人それぞれとはいえ、
一般的には成功すること自体が難しいわけですが、
「プロになって活躍する=成功」
「プロの第一線で結果を出し続ける=成功の持続」と考え、
今年のプロ野球界を見てると、
去年活躍した多くの投手が今年は苦戦してるので、
改めて成功を持続させる事は凄く難しい事なんだと思ったし、
同時に成功を持続させてる人は本当に凄いんだな思った。
200勝とか200セーブとかって超人だこれ!w

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