アルツ・ジェンギンス夫婦の記録

重症アルツで亡くなった父の記録と現在100歳の母と高齢者みるきーの記録。

寒くなりました

2009-10-06 23:54:00 | 母の介護
昨日は月曜日。

夜仕事が終わって階下に降りると、母が居ません。
お腹が冷たくて風邪をひいたとか、下痢だとか言って寝ていたので病院へでも行ったのかと心配しました。

外は冷たい雨降りだっていうのに・・・

母がパンを一つ買って帰宅しました。
病院へ行ったわけでもなく、胃薬をかいにいったわけでもないそうです。

部屋にはいると、

『 イグスリ ・  シップ、暖かい 』 というメモが落ちていました。

絶対母は胃薬を買いに言ったんだ。 でも忘れてパンを買って帰ってきたんだ。
それにしても、メモをするなんて初めてのことだ。
忘れちゃうことを自覚してるのでしょうか・・・
そのメモを忘れちゃこまるよ~

けさ、朝食にそのパンを出しました

「 きのうお婆ちゃんが買ってきたパンだよ 」
「 あたしが? あたしが買ってきたの? 買ってこないわよ~」

徐々に、徐々に忍び寄ってくる認知・・・

そして、昨夜の夜中の午前1時半頃、母はキッチンにいたそうです。
チョコパンが ツタヤ から帰宅したら母がうろついていたというのです。

今朝 聞いてみたら、

「 夜中に目が覚めて、あしたがデイサービスなのかどうか確かめたかったんだけど、カレンダーを見ても何日だかわからないから、キッチンに置いてある新聞を見て、日付を確かめたのよ 」


キターッ!! 父が認知のなりかけのころ、何回も何回も新聞で日付を確認していました。 日付が解らなくなってくるのが初期症状だな・・・
でも、もし私が仕事をしていなかったら、何日の何曜日なのか、今でもわからないと思う。 

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今日の火曜日は、デイサービスに行ってくれて、私は母のショートステイの支度をしました。
着替えを出すために、母の衣装部屋へ行ったら、もう、買い物しすぎですよ。
洋服が富士山だし、下着も富士山。 しかし、洋服は新しいけど変なのが多い。
変な洋服を製造する人を恨んだし、変な服を売る店員さんも恨んだ。

襟ぐりが大きく開きすぎて、ぜんぶブカブカな洋服です。
MからLの襟ぐりが大きく開いた服を着れる方がいるなら差し上げたいです。

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それにしても、母は物忘れ以外は、口が達者です。
テレビに バカヤロ って怒っています。
オバマさんの物まねをする人を、怒っていました。

「 この人いつもでてる! 人のマネして、ヤッラシイねぇ!
  芸人は芸を磨けッてんだよ! バカヤロ 」

もう、うるさくて仕方がありませんが、これが母の個性です。
でも、あまりに、長いことうるさいんで

「 おかあさん、どうしてそんなにお言葉使いが悪いんですか?
  そのような、お言葉はやめてください。」 と言ってみましたが無視されました。

父ジェンギンスもよくテレビに向かって怒っていましたが、
それは真剣にテレビの中の人に話しかけていたので
タイプが違います。

この微妙な違いが分からないと認知の達人ではありません。

私は父ジェンギンスの重症認知のお陰で
認知の達人になれたと思っています。

明日から母は、2泊のショートです。
なんの面白味も無い意味のないと言われているショートステイです。

私の為に行ってきてください。
わたしの心のケアの為に行ってきて下さい。
でも、行きたくないのを無理に行かせて、私は後悔するんだろうな・・・
今は、母が家にいたってそう問題じゃないのに
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母の様子

2009-10-04 11:20:00 | 母の介護
数日、日記を書かないと、たくさんの書きたいことが溜まっています。
書き切れません。

金曜に母が仕事中の部屋に来てしゃべり始めました

「 きーちゃんが(父の一番下の妹80歳)亡くなったのよ。
  田んぼに顔をつっこんで死んでたんだって。
  ひーちゃんと、れーちゃんは葬儀に石川県まで行くんだって」

などと、ずっと立って喋っているから、わたしは大勢のお仕事中の人の前でドウ返事をしたらいいものか困りました。

あとから、なんであぶない階段をわざわざ上って言いに来たのか聞いてみたら

「 早く伝えておかないといけないと思ったから」 だそうです。

それで、母は人が死んだことに関しては忘れないので
もう、その話ばかりして、お香典の心配ばかりして、
「 田んぼに顔をつっこんで死んだんだって?」って聞いてくるし。

「 気持ちが悪くなって、吐こうとしたんだね」といつもの想像が働いているし。

お香典も、ああしろこうしろ と便せんやお金を出してきます。

そして、私がお香典を現金封筒にいれて用意し、
父の香典返しのビール券と(仏壇の手紙に1万円が入っていたのを1年以上たって発見したけど、はたして1万円は誰が入れたのかわからず)。
新米を送ってくれた父の実家にはビール券。

3種類の封筒を並べたら、母があれこれあれこれ聞いてくるので、早々にかたづけた。
田舎の義理に関しては、すべて今まで母がやっていた。
母はいつもグンゼの下着をお礼に送っていた。
私と同じくらいの年齢の人にもグンゼを送っていた。

はっきり断って返してきたおばさんもいるって言うのに、喜ばれていると言ってグンゼを送るのです。 お年寄りには綺麗な下着は良いことですが下着は好みがありますからね。

こうやって、田舎になにか送らなければならないことがあると、母は気にして大変です。 それは昔からで、 ヨロヨロで新宿まで行ってビール券や図書券を買ってきた時期があったので、わたしは 「 送ってもらわない方が助かる 」と年賀状に書きました。 義理人情の厚い人々ですが、事故にあったら大変です。じっさい、お返しのために骨折したおばさんもいます。

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土曜日夕方にデイサービスから帰ってきた直後に、「パーマに行きたいけど今の時間でも良いかしら」 と言いだし(デイの鏡で自分の髪のみっともなさに呆れたらしい)。
いつものパーマ屋さんじゃなくて( 第一回目に高いパーマを掛けたら次からも毎回1万円を超えるので) 別のお店に連れて行ってあげました。
入り口でさよならして、わたしはすぐとなりのライブハウスを覗いていたら、母が来たのです。
「 すごく混んでいるからあしたの方が良いんだって、11時に予約してきたわ」

従って、一緒にあるいて替えることになりました。

母「 なんか買ってく? 」
 「 もう夕飯の用意がしてあるから何も要らないよ 」

母「 ふかしイモを、ソコの八百屋でかうわ」

母「 これ、いくら? 100円なの!やすいわね。
   あら、これは何かしら、 これは何かしら 
   買う? 」

私 「要らないと思うよ」

商店街を一緒に歩きました。

おかずのお店で 「 何か買って行こうか?」
つるかめ店頭で 「 この旨味噌って、おいしいだろうね 買うか?」
八百屋で    「 いつもこの八百屋は行列が出来てるのよね、なにか買っていくか?」

私は、母と買い物に商店街へ来たのは初めてかも知れません。
こうやって、目に付いた物を買っちゃうんですね・・・
買ってきても良いけど、減らないんだ。
うちは、規定の食べ物を規定の時間にしかたべないんで、余っちゃうんです。

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日曜日は、特に用事もなく、チョコパンが仕事に行くことを昨夜から何度聞かれて、何度言ったことか・・・。

これが、喋らないお年寄りだったら記憶に障害が出ていることなど気が付かないと思う。 おしゃべりな人は家族も気付きやすいね。
ダカラ、一緒に暮らしていないと親の認知は知らずに過ごしているんだ。
正常だと思ったら大間違い! 80過ぎたら皆、認知傾向はあると思うよ。

母は11時のパーマ屋さんの予約を気にして、少し早いけど10時半前に一人で出かけて行きました。 6500円だったそうです。


私は、夕方、二子玉川まで音楽を聴きに行きました。
同じ趣味をもつKappaさんとです。
私たちは認知の父親を施設に入れてまもなく亡くし、
今は弱ってきた母親と同居して、働きながらの介護をしているという何処までも同じ状況なのです。
病気の介護の今後とか、話が出来ました。
落着いたkappaさんと落着いた音楽を聴いて落着いた気持ちで帰ってきました。

帰宅したら、

「 お団子たべなさい 」 って母が言いました。

夕食後にお団子を買ってきたんでしょうか・・・
冷蔵庫には今日もアロエヨーグルトが買ってありました。

夕食のお皿はいつも自分で洗っておいてくれます。
自分のことは自分でしようとする心がけはエライです。

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ショートステイ嫌がる

2009-10-01 09:57:00 | 母の介護
10月1日は都民の日なので休日の人も多いです。

母はいつものようにデイサービスに行ってくれました。
午前8時半のお迎えですが、自分で支度をしてくれることが助かります。
あさ、7時半に施設からお迎えの時間を電話で知らせてきますが、母は少し時間が経つと忘れてしまうので、電話の直後に 『 何時のお迎えだって? 』と母に聞いて確認しておきます。 

車の中で手を振って出かけていきます。
車の中はよく見えないのですが、わたしも母や同乗者のお年寄りに手を振ります。

一日中母に気を遣っているので、ホッとします。

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たまたま、チョコパンのお仕事がお休みの日だったので、お昼は近所のワシントンホテルにあるカプリチョにパスタを食べに行くことにしました。

行ってみたところで、バイキングは無いだろうかと探してみたら、中国料理のバイキングが1200円であったので、ダイエットをしているにもかかわらず、バイキングで妊娠したかのように満腹になって帰ってきました。


エビチリが大きくて満足。あんかけ焼そばが一番のお気に入りでした


食後はコーヒーといちごプリン

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そして母ですが、私の仕事が終わって階下に降りると、夕食を食べていました。

テーブルには今日買ってきた葡萄がありました。
冷蔵庫に入りきれなくて腐ったぶどうまであるのに、また葡萄です。
冷蔵庫にたくさん入っている佃煮と漬物も今日買ってきてテーブルに出ていました。

「うちに、たくさんあるのにまた買ってきたの?」といって冷蔵庫から同じ佃煮と漬物をみせてあげたら、

「じゃ、そっちのを先にたべるわ」 と全然気にしない様子。

食後は、カウチソファに横になって、嫌なことをいっぱい言われたので
わたしは、心の中でイライラしました。

 母 「 ショートステイだけど、アンナものはなんの価値も無いわよ。楽しいことなんか無いし、ただ寝るだけ! だれとも話さないし、廊下に出たって誰もいやしない!ナンの音も聞こえないし。

何かやるって言うから、廊下に出てみたって、ちょっと体操するだけでまったくつまらないわよ!

ショートステイっていうのは、予約が入らなかったら会社が成り立たなくて潰れるんですって、だからお客がこなかったらすごく困るのよ。
一人休むと困るらしいわよ


デイサービスで一緒に人が言ってたけど、
‘ 将来私を施設にぶちこもうとして、ショートに行かされてる’って。
ぶち込もうとしてるんだって・・ 」

 私 「・・・」 もう聞きたくなかった

チョコパン 「 ぶち込むだなんていう言い方をするんじゃ、そりゃぶち込まれるわ」

付き合う人が御下品であると、御下品なお言葉に影響されてしまうので
本当に困りますです。

施設にぶち込まれる・・・なんて御下品な言葉でしょうか!
家族の迷惑とか、家族の足手まといとか、最後は家族のお世話になるとか、そんなことを考えて歳をとらないと駄目ですよね。

母はすぐ人の言葉に影響されて言い続けるからいやですよ。

 私 「 お母さんが今行っている施設をとっても嫌がるから
     10月20日から2泊だけ、お試しで近くの施設の予約が出来たって」

それを話したら、それもイヤだと グジグジグジグジ グジグジグジグジ

デイサービスみたいに楽しいお泊まりを期待している母がとってもかわいそう。
楽しかったら、どんなに良いかと思います。

どこの施設もどこの施設も、泊まりの施設はホントつまらないよね。

施設入所は、家族の顔が解らなくなったらですね。
自分の存在の意味が分からなくなったらですね。
家族のあとを追わなくなったらですね。

でも、そうなったとしても、施設生活はかわいそうです。
食べたいものも食べれず、トイレも解らず、布団の調整もできず
痛い時も痒い時も寝たい時も・・施設自体が拘束の固まりだ。
施設は人生の拘束だ。
  
だんだん、何を言いたいのか解らなくなってきた。


家族がお年寄りを見れなくなってきた時
施設にお願いするのだけれど
施設っていうのは、そう面倒見の良い所じゃない。
どうしょうもないなぁ~


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夜、母のハンドバッグから煮物が一パック出てきました。
今日買ってきて出し忘れたといいますが、いったいいつ買ったのか
わからないので、とっても美味しそうだけど
メリー行きです。

ついでに、いつもの薬屋で 太田胃散 を買ってバッグに入っていました。

わたしは、もう倒れそうでしたよ。
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アルツ・ジェンギンス夫婦の記録

16年間アルツハイマーと戦った父ジェンギンスは2008年2月14日に亡くなりました。壮絶介護→施設入所→胆管癌による死。大切な父の最期の介護記録をここ残しました。 そして、夫を亡くした母は初期認知が進行中です。 年寄りと暮らす苦労を記録中。