michi のひとりごと

日々のつぶやき、あれこれ。

老々介護8年。 100歳になった母を見送りました。
こちらは重度の難聴。

オルガンを奏でて 心穏やかな日々    〔TV〕

2012-02-16 07:22:27 | Weblog

TVの話題が続きますが、

3日前の『 ドキュメント20min.「人生は回るオルガンのように 』が

とても心に残ってるんです。

 

ある50代の男性が

道の駅の入口前(宮城県。寒いのに、外 ですよ)で、

手回しオルガンや、足踏み式オルガンを奏でて、

投げ銭で生計たてておられる。

 

ちゃんと音楽大学を出られ、高校(中学?)の先生をしておられた。

でも、成績をつけなければならないことが、葛藤のようなものになってしまった。

(――これ、気持ち分かりますよ、

   特に音楽って、成績をつけるなんて、困難では?)

 

人と接することもタイヘンになって、教師をやめたそうです。

  (話すときは、なんだか恥ずかしそうで、控えめな感じ。)

 

今は、毎日ゆったりとオルガンを奏でたり、

(――とても満足そうな表情。

私の耳には、音楽は なんとなくボンヤリ聴こえるだけですが、

味わいのある、ゆったりした雰囲気は充分に伝わってきました。

 

風船で、子どもが喜ぶウサギとか作ってプレゼントしたり。

 

一日の終わりには、オルガンを慈しむように、鍵盤一つ一つ丁寧に拭き、 

その辺りの床をお掃除して、お店の人に、一日のお礼を述べる。

 

帰宅すると――、

家は、お兄さんの家の離れを借りているという、

プレハブみたいな、簡素な6畳ひと間。

(もし、お兄さんが「一緒に母屋で暮らそうよ」と誘ってくれたとしても、

 それでは彼の心は落ち着いて暮らせないんじゃないでしょうかね。)

 

そのときの夕飯は、、なんと、

インスタントラーメンを細かく砕いたものに、

ペットボトルのウーロン茶をかけて、スプーンで食べておられました。

彼は、穏やかに微笑みながら、

「もし、お金がたくさんあったとしても…、オルガンの楽譜を買ったりして、

食事とかは…、こんな感じでいくでしょうね。」

 

生活保護を勧める人もいるけど、

オルガンを手ばさないといけなくなるのでは、と思ってしまうそうです。

(ちなみに「贅沢品」とみなされるものを持っていると、生活保護 受けられないそうですね。

聴覚障がい者にとって パソコンは必需品ですが、それも認められなかった、

と聞いたことがあります。)

 

たった20分の番組でしたが、それによると、

彼は毎日、好きなオルガンを奏で、お客さんに喜んでもらって

(リピーターも結構いるそうな)

彼にとって充実した暮らしをしておられる。

 心は安らか。

 

   『幸せ』ってなんだろう

 

しみじみと考えさせられます。

  やっぱり、モノじゃぁない。

  名声や、高く評価されることとも違う。

心の豊かさ、自分なりの充実。

  穏やかな気風。

そういうものじゃないでしょうか。

   私には改めて そう思えてきました。

 

 

コメント
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