2010/10/06 撮影
〃
[ シソ科カクトラノオ属の多年草・北米東部原産 ]
明治の末ごろに渡来したのではないかと言われ、
観賞用に栽培されています。人家周辺で野生化したものが見られます。
草丈は、30~100cm。
茎は4角で節があり直立し、全体ほぼ無毛です。
地中につるを伸ばして繫殖します。
葉は、柄が無く、披針形で長さ4~12㎝、幅8~30㎜、
質はやや厚く、縁には鋭い鋸歯があり、十字に並び、対生します。
花期は、7~10月。
茎頂に細長い四角錐の花穂を出し、淡紅色・紫紅色・藤色・白色などの
唇形花を密に付けます。
花冠は長さ2~3㎝、筒部は基部が細く、中部から上は太くふくらみ、
上唇はやや外側にふくらみ、下唇は3裂して中央の裂片は少し幅広く、
先は浅く切れ込みます。
内側に紫紅色の小さい斑点があります。
雄しべ4本、雌しべ1本です。
苞葉は披針形で十字状に並びます。
萼は鐘形で5裂し、先は尖っています。
果実は分果で、花が咲いた後、萼がふくらんで内側に分果を包みます。
暑さ寒さに強く、丈夫なので花壇にも植えられています。
別名 : カクトラノオ(角虎の尾)
7月~8月に花が咲いた後、
4~5枚の葉を付けた節を残して茎を切ると、
10月に2番花が咲いてきます。
2010/10/06 撮影
↑ 2010/09/26 撮影
2012/10/01 撮影
2012/10/03 撮影
[ ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草 ]
九州に自生が見られ、
時には人家で観賞用として栽培されています。
ヒガンバナとショウキランの自然雑種と推定されます。
草丈は、30~50cm。
ラッキョウ型の鱗茎が地下にありって径4㎝内外の卵球形で、
外皮は黒褐色です。
葉は、地際から出て、線形で幅は10~15㎜、鈍頭、
質はやや厚く柔らかく、黄緑色です。
花後の晩秋に葉が伸びはじめ、冬を越して翌年の春に枯れます。
花期は、9~10月。
鱗茎から花茎を高く伸ばし、
茎頂に小花柄を持ち、白色の花を5~10個散形状に付けます。
花被片は6枚で狭披針形、外側に弱く反り返り、
縁には弱いフリルがあります。
雌しべは6本で、花の外に長く突き出ます。
花色は株によって変化があり、白地に黄色や淡紅色を帯びたものなど、
純白のものはありません。
結実せず、球根でふえます。
別名 : シロバナヒガンバナ(白花彼岸花)
白花曼珠沙華が咲き始めると
赤い曼珠沙華が蕾を付けて、
白花曼珠沙華が満開になると
赤い曼珠沙華が咲き出します。
2010/09/22 撮影…つぼみ
〃…つぼみ
2010/09/24 撮影
2010/09/26 撮影
2010/09/29 撮影
< 2011 年 >
2011/03/ 撮影…冬の間も青々としている葉
2010/10/05 撮影
2010/10/07 撮影…アゲハチョウ
[ ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草 : 毒 ]
古く中国から渡来した帰化植物と考えられています。
日本では、
本州~九州にかけて、
畦や堤・路傍など人里の明るい場所に多く群生しています。
草丈は30~50cm。
葉は根生し、長さ30~60㎝、幅6~8㎜の線形で鈍頭、
質はやや厚くやわらかく光沢があって濃緑色です。
中脈沿いに白緑色の筋が入ります。
花後の晩秋に葉が伸びはじめ、冬を越して翌年の春に枯れます。
花期は、9~10月。
地下の鱗茎という球根から花茎を伸ばし、
茎頂に花柄を持つ赤色の花を数個散形状に付けます。
花被片は6枚で長さ4㎝の狭披針形で、外側に強く反り返り、
縁には強いフリルがあります。
雌しべは6本で花被と同色、花の外に長く突き出ます。
結実せず、球根でふえます。
全草にリコリンなどのアルカロイドを含み有毒です。
昔は、澱粉を多く含む鱗茎を水でさらして有毒成分を除き、
救荒植物として食用にしました。
名は、ヒガンバナは秋の彼岸の頃に咲くことから、
マンジュシャゲは天上の紅い花をあらわす梵語から、付いたそうです。
地方の俗名が多くシビトバナ(死人花)や天蓋花(テンガイバナ)・ステゴバナ(捨子花)・
ユウレイバナ(幽霊花)など50余の呼称があります。
別名 : マンジュシャゲ(曼珠沙華)
例年より遅く、
高く花茎を伸ばし、
筆のような蕾を付けて、
やっと開き始めました。
2010/10/02 撮影…つぼみ
2010/10/05 撮影
< 2011 年 >
2011/03/05 撮影…冬の間も青々としている葉